未経験から2年半で店舗サブチーフ＆インストラクターに！ 積極的に学ぶ姿勢が最速昇格のポイント「Terra Blue 渋谷店」古林岬さん

14,000点以上のアートサンプルをiPadで管理し、どんなデザインも叶えられると話題のネイル＆アイサロン「Terra」。そんな人気サロンの東京・渋谷店で未経験から入社し、お客様からの支持を集めるのが古林岬さんです。

入社から2年半でリーダーとインストラクターを兼任するというスピード出世を果たした古林さん。前職の飲食行界での経験も活きているとのことで、その秘訣を伺います。

前編では自分が成長できるサロンの選び方や、短期間で技術を伸ばした方法をご紹介。そこには楽しみながら地道に努力を重ねる古林さんの姿がありました。

今回、お話を伺ったのは…

「Terra Blue 渋谷店」

ネイリスト　古林岬さん

4年制大学を卒業後、飲食店のアルバイトを開始。同時にネイルスクールに通い、技術を習得する。「Terra」入社後にはネイルのスキルを磨きながら、前職で培った接客の心掛けを意識し、人気ネイリストへ。入社2年半で渋谷店のリーダーと技術を教えるインストラクターを兼任している。

成長とプライベートの充実が叶うサロンに就職

――ネイリストになろうと思った理由を教えてください。

就職活動が始まる大学4年生の頃、周囲は事務職などに進む人が多かったのですが、私は「本当に自分がやりたいことは何だろう」と考えるようになりました。事務職に就く自分の姿が想像できず、しばらくはアルバイト生活を続けることに。自分のやりたいことを模索するなかで、ネイルが好きだったことを思い出し、「ネイルスクールに通えば今からでも技術を習得できる」と知ったのがきっかけです。

――「Terra」を選んだ理由は？

いくつかのサロンを見学し、面接も受けましたが、なかには「お店の近くに引っ越せますか？」「結婚や子どもはどう考えているの？」と聞かれることがあり、少し怖さを感じました。

そんなときに知り合いから「Terra」を紹介していただいたんです。「休みがしっかり取れる」「労働条件が整っている」「安心して働ける環境」ということで、興味が湧きました。実際に条件面や働きやすさを確認し、ここなら自分が長く働けると感じたのが「Terra」に入社した理由です。

――職場選びのポイントは？

私の場合、未経験からの就職だったので「技術がしっかり学べる」ことを重視。同時に、プライベートも大事にしたかったので、自分の生活と両立しながら成長できる環境を求めていました。求人票や実際の面談で質問をするなど、しっかりと会社の情報を調べて就職活動を進めることがポイントです。

また、施術時間の枠もチェックしました。極端に短い時間で回すサロンは体力的にもきついと経験者の方から聞いていたので、予約サイトで時間枠を見て「このお店は1カラーでどのくらい時間をとっているのか」を確認。40分程度しか設定していないところは避け、余裕を持った施術ができるサロンを選びました。

情報収集は、スクールの先生方にも相談するのがおすすめです。先生方はサロン勤務経験が豊富なので、アドバイスをいただきながら、自分に合う職場を探しました。

同世代のスタッフと支え合い、未経験の壁を乗り越える

――入社後に苦労した点を教えてください。

技術は練習を重ねないと身につかないので、練習の時間を確保することが大変でした。ただしネイル自体が好きで、楽しく練習ができたので、やりがいでもあったと思います。

練習は自主的に取り組む部分もありましたが、技術研修会へ積極的に参加したことも技術を習得するうえで大きかったです。毎月研修会の日程が組まれており、参加者は実際にインストラクターに技術を教えてもらい、チェックまでお願いできます。自主参加ではありますが、手厚い環境でした。

――実際にお客様を担当できるようになるまでの流れを教えてください。

練習会でインストラクターから「合格」をもらえれば、お客様を担当できます。1カ月ごとにチェック内容の目標が設定されており、それに沿ってステップアップしていけるので、ありがたいです。私の場合、入社して1カ月ほどでフットのワンカラーから担当を開始しました。

――未経験からのスタートで大変だったことはありますか？

ありがたいことに「大変で仕方ない」と思うような経験はありませんでした。練習期間は試行錯誤していましたが、同じ時期に入社した同年代のスタッフと支え合えたことが大きかったです。

「この子がここまでできているのだから、私もがんばろう」という気持ちで励まされ、前向きに取り組むことができました。

――スタッフ同士の関係性はいかがですか？

とてもいい雰囲気です。同年代のスタッフがいる安心感がありました。上の世代の方や、若いスタッフなど幅広い年代の方が働いており、それぞれ生活リズムも異なるので、シフトを組みやすい点もいいところだと思います。

手厚い教育環境を活かし、リーダーを経て最速でサブチーフ兼インストラクターへ昇格

――渋谷店で役職を務めていると伺いました。

はい。今年の4月からリーダー職に就かせていただきました。入社して2年半ほどでの昇格になります。

――役職につくための試験や条件はありましたか？

特別な試験や明確な条件があるわけではありませんでした。チーフから声をかけていただく形です。評価のポイントは技術力だけではなく、チーム全体を見渡す力や、仲間と協力しながら働く姿勢といった総合的な部分。ネイルは個人技術だけでなくチームプレーが重要な仕事なので、そこも含めて判断されます。

――ご自身としては役職を目指していたのですか？

「絶対になりたい」と強く意識していたわけではありませんが、声をかけていただいたことで責任感が芽生えました。実際にリーダーになってからは、自分の視野をもっと広げ、周囲を意識して動けるようになったと感じています。

――店舗の役職とインストラクターの違いを教えてください。

店舗の役職とインストラクター職は兼務でき、私も両方を担当しています。リーダーやサブチーフは主に店舗の中でチーフの補佐を行ったり、スタッフの意見や様子をチーフや経営層に伝えたりと、橋渡し的な役割です。一方インストラクターは「教育」がメインで、スタッフの技術指導や知識面のフォローを担当します。そのためインストラクターに任命されるには、高い技術力と知識が必要です。

――入社2年ほどでサブチーフとインストラクターを兼任されています。どのように技術力を伸ばしてきたのでしょうか。

わからないことはすぐに聞くことを心掛けています。昇格する前には、インストラクターや先輩スタッフに「これはどうやっているんですか」と積極的に質問しましたし、SNSにアップされている先輩のデザインを見て「このパーツはどのようにしてつけたんですか」と具体的に聞くこともありました。

また、材料や新しい技術はまず自分の爪で試すように。「Terra」では練習のためにはお店の商材を無料で使え、思う存分練習できるんです。自分の爪を実験台のようにして「このジェルはどういう質感なのか」「どんな仕上がりになるのか」を確かめることで理解を深めることができました。

ありがたかったのは、身近に相談できる先輩スタッフがいて、気軽に質問できる環境があったことです。インストラクター職も、自分から手を挙げたわけではなく声をかけていただいた形でした。

後編ではサブチーフ兼インストラクターとして意識していることや今後の目標などをお聞きします。