【SNSで売り上げアップ】ストーリー活用で親密度UP! 大事なのは、毎回見てもらえるかどうか【sand GINZA スタイリスト河野涼さん】#2
「sand GINZA」のスタイリスト河野涼さんのInstagramは、ヘアスタイルだけでなく「妻」や「おすすめランチ」などの面白ネタが豊富。プライベートネタを盛り込み、投稿内容にバリエーションを持たせたことでフォロワー数・新規客数ともにアップ、さらに初来店時にお客さんと打ち解けやすくなったと言います。
投稿の内容を充実させるとともに河野さんが重視しているのは「いかに自分のアカウントを見てもらうか」なのだそう。後編では、河野さんがリーチ数を伸ばす一番有効な手段と考えるストーリーの活用方法を教えていただきました。
お話を伺ったのは…
「sand GINZA」
副店長 河野涼さん
ストーリーでフォロワーと親密度UP
「Instagramの中で一番重要視しているのは、やっぱりストーリー。優先順でいうと、ストーリー、フィード、リールなんです」と河野さん。
特に河野さんがストーリーでこだわっているのは、フィード画面を開いたときのアカウントの並び順。一番見てもらいやすい「左側」に自分のアカウントが並ぶように努力しているそうで、そのカギとなるのが「親密度の高さ」と話します。
――質問箱の活用の仕方も参考になります。
「遊べる」内容を投稿することで、お客様に「今、河野さん何してるのかな〜」とふらっと僕のアカウントを覗いてもらいやすくなるんじゃないかと。質問箱で遊びネタをやるようになってからリーチ数が大きく伸びましたし、何度も覗いてくれるフォロワーさんが増えた気がします。
フォロワーは数より質!
――いつも見てもらう、ということが大事なのですね。
そうなんです。テレビCMや広告は目に留まってはじめて効力を発揮するのと同じで、Instagramもどんなに良い内容を投稿しても、目に留まらなかったら無意味ですよね。
フォロワー数が3万人でもいつも1000人だけしか見てもらえないよりも、フォロワー数は1万人でも3000人にいつも見てもらえる方が良いと思うんです。質が高いというか、きちんと僕のことに興味があるフォロワーだけが増えていくというか。
――確かに、フォローしたあとは放置…ということはよくありますね。
そうなんですよ。リールも新しくて目に留まりやすいとは思うのですが、僕の場合、フォロワーさんがよく見ているのはストーリーなので、当面はストーリーをまめにアップしていくというスタイルでいこうかなと。
ヘアスタイルも徹底的に「お客様目線」で
――河野さんのInstagramはフォロワーやお客様と距離が近いのですね。
美容師の立場からというよりも、「自分が見る側だったら、どんな内容が楽しいか」という気持ちを起点にしていて、なるべくフォロワーさんやお客様目線で考えるようにしています。
――坦々となりがちなヘアスタイルの投稿はどんな工夫をされているのでしょうか。
「before・after」のヘアスタイルはストーリーでまめにアップしています。僕のInstagramの閲覧動向を見ていると、スワイプよりもタップを好む人の方が多い印象ですし、フィード画面をスワイプして見るよりも、ストーリーでポンポン飛ばした方がヘアスタイルの変化が瞬時にわかると思ったからです。
それに「何人ものbefore・afterを連続で見られるのが楽しい」とお客様に言っていただくことも多いんですよ。
――「before・after」はスワイプよりタップ、が河野さん流なんですね。反響はいかがですか?
新規のお客様の中でストーリーを見て来店してくださる方が増えましたね。「河野さんだったらサイドの髪を変えてくれると思ったから」「私も同じ部分に悩んでいました!」「どれも素敵なシルエットだったので来ました」とか。ストーリーに載せる方がより具体的に伝わるんだなと実感しています。
――ヘアスタイルは、モデルさんよりもお客さんの写真を使っていることが多いですよね。
そうなんです。お客様のお写真を載せた方がよりリアル感が出るかなと。
カウンセリングをするときに自分の投稿画像を使うことが多いのですが、実際のお客様のスタイルを見せた方が伝わりやすいですね。
中でも一番反響が大きかったのはこれで、保存数が8000くらいいきましたね。アップしたばかりの頃は、ご新規様のほとんどがこの画像を見せてくれるほど。
――ヘアスタイルを投稿する上で、ターゲットに届くように意識してきたことはありますか?
僕がターゲットにしているのは30代以上の大人女性。なので、あまり子どもっぽくないヘアスタイルを投稿するようにしています。「ナチュラル」「キレイ」という要素を求める人が多いので、ヘアスタイルは作り込まず、あくまで自然な感じにして。
また、30代になると結婚されている方も多いので、あまり手がかからない・時間がかからないという「時短」を意識したヘアスタイルも多めにしています。子育てをしていると髪を結ばなきゃいけないシーンもたくさんあると思うので、例えばミディアムスタイルの場合は、結んでも下ろしてもどっちも可愛い、というポイントを押さえて投稿したりしています。
――実際、客層は変化しましたか?
変わりましたね。以前は若い方も多かったのですが、とくに「結んでも可愛いミディアム」を打ち出すようになってからは、30代・40代の来店がかなり増えましたし、50代の方が「インスタ見ました」と来てくださるようになったのも嬉しいです。
ヘアスタイル投稿は、自分の得意技を披露する、よりきれいに撮るというだけではダメで、きちんとお客様のリアルなライフスタイルに合うものを打ち出すことが何より大事だと思っています。
注目度を上げるストーリー活用術
1. 質問箱を使ってフォロワーとのやり取りの機会を増やす
2. ときには暇つぶしになるような「遊びネタ」を入れて、興味を引く
3. とにかくまめに投稿して、見ることを途絶えさせない
▽前編はこちら▽
【SNSで売り上げアップ】ヘアスタイル連投をやめたら新規客70人増。「妻ネタ」で新規客を掴む!【sand GINZA スタイリスト 河野涼さん 】#1>>
取材・文/佐藤咲稀(レ・キャトル)
撮影/石原麻里絵(fort)
イラスト/なとみ みわ