美容知識を生かしてお客様の悩みを解決し、リピーターを生み出す! ネイリスト 坂下莉咲さんの経営術

ネイリストとして活動するかたわら、美容系の資格を13種も取得し、美容講師やパーソナルスタイリストとしても大活躍中の「Riflom」オーナーネイリスト、坂下莉咲さん。前編ではなぜそんなにたくさんの資格を取得することになったのか、またどんな資格をとったのかを伺いました。きっかけはどうしても爪に負担をかけてしまうジェルネイルを、より安全に長く楽しんでもらうためだったそうですが、現在では美容とは切っても切れない体や健康の奥深い世界を知ることと、美容の知識を伝えることが坂下さんの大きなやりがいになっていると言います。

後編では、坂下さんが美容知識を日々のサロンワークにどう生かしているのか、そしてサロン経営で工夫をしている点について伺います。美容知識を取り入れることでより具体的なアドバイスができるようになり顧客満足度があがって、サロンの経営が安定したそうです。

今回、お話を伺ったのは…

坂下莉咲さん

ネイルサロン「Riflom」オーナーネイリスト。
ネイル系の資格を含めた、全部で13種もの美容資格を取得。現在はサロンワークのかたわら、(社)日本爪肌美容検定協会の爪肌育成カウンセラーとして、スキンケア指導士養成講座などを開催している。美容講師として、また顔タイプ診断、骨格診断の資格を生かしたパーソナルスタイリストとしても活躍中。
Instagram:@risa_sakashita

美容知識を武器に的確なアドバイスができるようになり、顧客満足度アップ!

「ネイルを施術したあとのかわいい爪を見る瞬間が大好きなんです」
と坂下さん

————美容知識を身につけたことで、サロンワークはどう変わりましたか?

爪の悩みについてお客さまに的確にアドバイスできることが増え、それが顧客満足につながっているなと実感しています。それまでは爪の悩みを相談されても、保湿をこまめにしてください、というくらいしか伝えられなかったんです。もちろん保湿も大切ですが、食事、運動、睡眠などの生活習慣を整えることで、内側から健康的な爪や肌を作っていけるように、お話させていただきます。できるだけ簡単に、お客さまの生活のなかに取り入れやすいアドバイスをさせていただくことで、ご満足いただき、リピートにもつながっています。

————具体的にはどのようなアドバイスをされていますか?

生活習慣のことも話しますが、たとえば今ですと、こまめに手を洗ったり、消毒液を使う人が増え、今まで以上に手の乾燥を感じている人が多いと思います。そのときに、保湿してくださいね、と伝えるだけではなく「どんなハンドソープを使っているんですか?」と踏み込んで聞くことができます。市販のハンドソープにも洗浄力の強さがあって、そこまで汚れているわけではないのに強い洗浄力のものを使っていると、手肌の皮脂も流れてしまい、より乾燥しやすくなるんです。もちろん感染対策として小まめな手洗いは必要ですが、汚れの度合いによって洗浄力が少しマイルドな弱酸性のハンドソープを使うのも1つの手です。このように細かく、専門的なアドバイスができます。

セミナーで新しい知識を得たときに、「この情報、あのお客さまに伝えたら喜んでいただけそう」とお客さまの顔が浮かぶこともあります。ネイリストはお客さまに定期的に会える仕事なので、長期的なアドバイスをするのに向いていると思っています。サロンワーク中に健康に関するいろいろなアドバイスができるようになって、お客さまにとても喜ばれるようになりましたね。

SNSのフォロワー数を意識するより、お客さまのためになるような情報発信を

どんなお客さまでもリラックスできるように、
極力シンプルにしているというサロンの様子

————こちらのサロンをオープンされたきっかけは?

独立しやすそうな職業ということでネイリストを選んでいたので、独立することは始めから考えていました。最後に勤めていたサロンで4年くらい経ったときに、指名のお客さまが増え、売上でトップになることも多くなったので、現実的に考えはじめました。後輩も順調に育っていたので、そろそろかなと、2015年の6月にサロンをオープンさせました。

————独立したばかりのころは、集客に苦労される方が多いと聞きますが、坂下さんはいかがでしたか?

大変なこともありましたが、ありがたいことに、そこまで苦労をしていなくて。オープンする前からインスタとブログを始めていたので、そこから少しずつ集客につながっていました。

————そうなんですね! インスタの投稿は何か工夫していましたか?

サロンのデザインコンセプトが「シンプルさのなかに個性がある」なので、その雰囲気に統一して投稿をするようにしていました。写真を撮るときにはデザインのポイントとなるところにしっかりピントをあわせて、細かいところまで見えることも意識していますね。あとは手がきれいに見えるよう、編集で写真を明るくして、手のしわは少し消したり。投稿する時間は、一般的に見てもらいやすいといわれている、朝8時、お昼12時、夜8時のどこかにして、定期的に更新していました。

————とはいえ、どんなに投稿の工夫をしても、フォロワーがいないと集客につなげるのは難しいですよね…?

そうですね。オープン当初はこちらから「いいね」をしてまわってましたね(笑)。そうしたフォロワーを増やす努力も地道にしていました。あとは、お客さまからご家族やご友人を紹介したいと思ってもらえるように、居心地の良い空間づくりだったり、お客さまがイメージしているネイルデザインやカラーを的確にくみとるように努めたり、真摯に向き合っていたことが、結果的にフォロワー数にもつながっていたのかもしれません。

今は、フォロワー数を意識するよりも、お客さまのためになる情報を発信するように心がけています。ネイルデザインだけを投稿するのではなく、SNSを使い分けてTwitterやnoteではニキビやシミについてなど肌のことを積極的に発信しています。今はそこから私を知ってくださって、爪の悩みなどの相談をいただくことも増えています。お客さまが知りたいと思っていることをキャッチして、コツコツと発信を続けていることで、お客さまと良い信頼関係が築けているのではないかと思っています。

美容知識をいかしてオリジナルオイルを制作。
幅広く認知されるきっかけに

「Riflom」オリジナルの「RICT nailoil」。
坂下さんが身につけてきた美容知識を注ぎ込んだ、
オリジナルアイテムとなっている
@rict_nailoil

————お店オリジナルのネイルオイルを作ったとお聞きしましたが、きっかけは?

サロンの経営が安定してきたので、また何か新しいことをやりたくなってしまいまして(笑)。保湿だけで健康的な爪が作られるわけではありませんが、保湿もとっても大切な要素なので、今まで勉強してきた美容知識を生かしてオイルを作ってみようかなと。

————具体的にはどのように作ったんですか?

最初はどうしたらオリジナルの商品が作れるのかも全くわからず、ネットで調べていくと、受注を受けて製品を作ってくれるOEMメーカーがあることを知りました。ですがどこのメーカーさんも最低でも3000個から5000個作らないといけないということで、それだけの在庫を抱えるのは怖いなと思い、なかなか条件面が折りあわなかったんです。10何社かあたったあとに1000個で作ってくれるところがやっと見つかり、充填も分けて行ってくれるということでしたので、依頼をしました。試作品も何度も作り直しをお願いして、結局1年半くらいかかりましたが、完成させることができたんです。

特徴は、植物オイルをメインの成分にしているので、肌になじみやすいオイルだという点ですね。サロンのお客さまもリピートして買ってくださる方が多いですし、知り合いのネイルサロンに卸していることもあって、私が知らないところでもこのオイルが広まっているんだと思うと、苦労をしましたが、作ってよかったなと思っています。

————最後に今後の目標を教えてください。

私が好きな言葉に「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」というようなフレーズがありますが、その最初の心が変わるきっかけに、美容はなれると思うんです。今後も、ネイルやスキンケア、顔タイプ診断などを通して、自分らしく楽しく過ごしたいと思う人のサポートができるように活動を続けていきます。

サロン経営を安定させるための3つのポイント

坂下さん流、サロン経営を安定させる3つのポイントは以下の通りでした。

1. 具体的な効果の高いアドバイスで、お客さまの悩みを解決し満足度アップ

2. SNSのフォロワーを意識するより、お客さまのためになるような情報発信を

3. オリジナルアイテムを制作し、広く認知されるきっかけにする

13種も美容資格を取得したと聞き、ストイックに美の道を歩む方をイメージしていましたが、実際の坂下さんは自然体な印象でした。その表情からも「肩ひじはらずに美容を取り入れながら人生を楽しんでほしい」という坂下さんの想いが感じられるようでした。多様な働き方を実現したい方、ネイリストとしてさらに飛躍したい方、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

Salon Data

Riflom

住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町2-5-9 エントピア吉祥寺402
Instagram:@nailsalon_riflom

この記事が気に入ったら
いいね!してね

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事