「trip salon un.」清野美保さんが訪問美容師の勉強を薦める3つの理由

2019年から「女性の夢を叶える出張専門美容師」として活躍をしている「trip salon un.」所属の清野美保さん。前編では訪問美容師に転職して良かった理由について詳しくお話をうかがいました。これまで「大変そう」と感じていた訪問美容のイメージががらりと変わるエピソードばかりでした!

後編では、訪問美容スクールの講師としての話題をはじめ、フリーランス美容師の集客にも役立つ情報をうかがえました。ご興味のある方は、ぜひご活用ください!

今回お話を伺ったのは…

清野美保さん

女性の夢を叶える出張専門美容師。2019年、10年ほど働いていた表参道の美容室から転職。現在は「trip salon un.」に所属し、外出困難な方に向けて出張の美容サービスを提供する。なんと0歳から107歳まで、非常に幅広い世代の方々の髪をカットしているそう。訪問美容スクール「TRIP SCHOOL.-トリスク-」ではスクール主任にも抜擢。
清野美保さんのTwitter
清野美保さんのInstagram

高齢者施設だけではない。訪問美容師の活躍できる場は広がり続けている!

ご利用者さまと一対一でお話をする時間を大切にしている清野さん

――前編は高齢のお客さまとのエピソードが中心でしたが、0歳のご利用者さまもいらっしゃるそうですね。

はい。お母さんの体内にいたときに生えた赤ちゃんの髪の毛って、非常に柔らかくて記念に残したいという方が多いんです。ファーストカットと言って、その柔らかな髪の毛で筆を作ります。コロナ禍では外出が難しい時期が続いていましたので、訪問によるファーストカットを家族のイベントにして欲しくて企画しました。

――他にはどのようなお客さまがいらっしゃるのでしょう?

切迫早産など動いてはいけない妊婦さんはもちろん、お子さまが生まれたばかりで預けることができず、美容院に行けない時期にもご利用いただけます。髪の毛がぼさぼさになったり、カラーができなかったり、鏡見るたびにすごいストレスですから、ぜひ訪問美容でリフレッシュしていただきたいです。

――訪問美容師として働く中で価値観が大きく変わったとTwitterでつぶやいていましたが、それについても詳しく教えてください。

「お看取りカット」と言って余命数日のご利用者さまの髪を整えたり、「若い頃にやりたい事ができず後悔していた」というご高齢の方のお話を聞いたり、障害のある方に「清野さんは健康的で羨ましい」というお言葉をいただいたり。それまでは「私っていろんなことが足りていない」と思っていたのですが、今では「すごく恵まれている」と感じるようになりました。でも、病気や事故などで、突然やりたいことが難しくなる可能性もあります。訪問美容師になって自由な時間が増えたので、それを利用して自分を磨いたり、色んな分野の勉強をしたり、やりたいことを思いっきりしています

訪問美容スクールの講師として皆がハッピーなることを伝えてきたい

トリートメントがいらないシャンプー。同じ姿勢を続けることが難しい方に向け「trip salon un.」の代表が開発したそう

――訪問美容スクール「TRIP SCHOOL.-トリスク-」の講師としても活躍されていますよね。

そうですね。この訪問美容スクールは「trip salon un.」のブランドを全国に広げながら、もっと多くの仲間を作りたいという代表の考えからはじりました。全国各地に訪問美容をされている方はいるのですが「相談する相手がいない」など苦労されているそうなのです。そこで仲間たちと共に技術、道具、営業方法など、さまざまなこと共有して訪問美容業界全体の質も上げていくのが目標です。

――近年、サロンワークとの併用で訪問美容サービスを学ぶ人も増えているそうですね。

はい。フリーランスの美容師さんが増えているのが主な理由だと感じています。訪問美容師はご利用者さまが流動的ではなく、1度ご契約が成立すればその後も定期的にご予約をいただけるので、非常に集客が安定するんです。フリーランスの美容師さんは年齢と共に集客が難しくなると言われていて、そういった不安もダブルワークで解消できると思います。「TRIP SCHOOL.-トリスク-」は訪問美容業界を活性化することでご利用者さまも、介護をする方々も、そして美容師さんも皆がハッピーになる三方良しを目指しているんですよ。

――訪問美容スクールではどういったことが学べるのでしょう?

美容師免許さえあれば、訪問美容のお仕事をはじめることはできます。スクールで学ぶ義務はありませんが、万が一の事故などを未然に防ぐために知識が必要になるんです。移動式のシャンプー台の使い方や寝たきりのご利用者さまをカットする技術、介護知識など、いろんなことを教えています。

「もっと綺麗にしてほしい」という女性の夢を叶え続けることが目標

旦那さまとの海外旅行なども含め、楽しそうに未来の自分を語っていた清野さん

――それでは最後に清野さんの今後の目標を教えてください。

一昔前まで訪問美容師のお仕事はボランティアに近しいものでした。1カット500円のような安価の場合、イメージ通りの仕上がりにならなくても、ご利用者さまが希望を伝えづらい状況だったそうです。そういった訪問美容に対するイメージは、払拭しきれていないように感じています。「もっと綺麗にしてほしい」という嬉しいご要望をいただいて、100点満点のご評価をいただき、ちゃんとしたご利用料金もいただく、それがこれからの訪問美容のあり方なのではないでしょうか。それを広く知っていただくためにも、自分自身が100点満点だと思えるような結果を残していきたいと思っています。

――たしかに自分が年をとった時も、腕の良い美容師に担当してほしいですよね。

ある程度は毛も薄くなるでしょうし、髪の艶もなくなるはずですから、やはり年齢を重ねるほど技術の高い人にやってもらいたいですよね。可愛く、キレイにみせるための技術がないとできないお仕事です。それにはスタイリストの皆さんが、のびのびと働ける環境づくりも重要になると思います。特に美容師って、すごく我慢していると思うんです。15年くらい働いていたのに、妊娠して居場所がなくなってしまった先輩もいます。訪問美容の業界が盛り上がれば、子育てや介護で働くことが難しい美容師さんたちの受け皿にもなるはずです。そういった環境を作るためにも、これから新しいことにチャレンジし続けたですね!


訪問美容を学ぶことを薦める3つの理由

今回、訪問美容の講師を務める清野美保さんからうかがった内容をまとめると以下の3つがポイントでした。

1.訪問美容師の活躍の場は広がり続けており、フリーランスでも対応できる

2.契約が成立すれば定期的に予約をいただけるため集客が安定する

3.利用料金も少しづつ上昇傾向にあり、将来的により環境が良くなる兆し

女性が我慢しない社会について、ポジティブな考え方を語ってくださった清野さん。今まで以上に女性の活躍が望まれている日本ですが、なかなか環境が整っていないのも現状です。清野さんの活躍が日本の未来も明るく照らしてくれるかもしれないですね!

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Salon Data

trip Salon un.
訪問美容は関東全域、東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県・茨城県関東全域に対応
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