【例文あり】ネイリストの自己PRで大切なこと|書くときのポイントや求められるスキルも紹介
就職や転職活動をするうえで、応募するときに提出を求められる履歴書。ネイリストも、サロンに応募する際は必要とされることが多いでしょう。
履歴書のなかでも、自己PRや志望動機はとくに重視されています。書類選考を突破しなければ面接に進むことができないため、書き方のポイントをしっかりとおさえておくことが大切です。
そこでこの記事では、ネイリストの自己PRについて詳しく紹介します。自己PRを書くときのポイントや、求められるスキルなどとあわせて、例文も紹介しますので参考にしてください。
履歴書について
履歴書には、以下のような記入項目があります。
・氏名
・住所
・生年月日
・学歴
・職歴
・免許や所有資格
・自己PR
・趣味特技
・志望動機
・本人希望欄 など
A4サイズが一般的で、手書きが基本です。自己PR欄が広めの「一般用」や、退職理由の記入欄がある「転職者用」などいくつかタイプがあるので、自分に合ったものを選びましょう。
記入するときは空欄を作らず、誤字・脱字には注意してください。間違えてしまったら、修正液などは使わず新しい用紙に変えて書き直します。きれいな字で書くことを心がけましょう。
さらに詳しい履歴書の書き方については以下の記事で紹介しています。
ネイリストの履歴書の書き方は?提出方法や印象を良くするポイントも紹介!
自己PRとは
自己PRは、自分の長所を応募先のサロンにアピールするためのものです。ただ自分の魅力を伝えるのではなく、サロン側が採用するメリットを感じられるような内容にすることが大切です。
ここでは、自己PRを通して採用担当者がチェックしていることと、志望動機との違いについて紹介します。
採用担当者がチェックしていること
採用担当者は自己PRを通して、応募者がどんな人なのかを知り、サロンが求めている人材であるかを見極めています。
また、次のようなポイントもチェックされていることを念頭に置いておきましょう。
・サロンのことや仕事内容を理解しているか
・サロンの雰囲気や社風と合っているか
・これから一緒に働く相手としてふさわしいか
志望動機との違い
自己PRと混同してしまいやすいのが志望動機です。志望動機は、そのサロンで働きたい熱意をアピールします。応募先のサロンで働きたい理由や、そのサロンに感じている魅力などを伝えることが大切です。
志望動機については以下の記事で詳しく紹介しています。
ネイリストとして働きたい!志望理由の書き方は?志望動機の例文やNGな表現を紹介
自己PRを書くときのポイント
これまで紹介した「採用担当者がチェックしていること」や、「採用するメリットを感じてもらえる内容にすること」をふまえて、自己PRを書くときのポイントを5つおさえておきましょう。
1. 応募先の企業・サロンについて調べて求める人材を把握する
応募先の企業やサロンによって、求める人材は異なります。事前に応募先の企業やサロンに関することを詳しく調べ、どういった人材を必要としているかを把握することが大切です。調べる内容としては以下のような項目があります。
・経営理念
・企業(またはサロンの)コンセプト
・業務内容
・提供しているメニュー
・お店の雰囲気
・勤務条件 など
上記の項目は、入社後のキャリアプランを考えるうえでも必要な情報になるので、しっかりと理解を深めておきましょう。
2. 自己分析から自分の長所を把握する
自己分析とは、自分のスキルや特技・性格を分析することです。自己分析の方法はいくつかありますが、ここでは「自分史」という方法を紹介します。
「自分史」とは、これまでの仕事や部活、学校での経験などを振り返り、成し遂げたことや頑張ったこと・評価されたこと・失敗したことなどを書き出して分析する方法です。
書き出した出来事を、以下のような視点で深堀りすることで、自分の性格や長所などを把握できます。
・取り組んだ理由
・取り組み方や工夫したこと
・問題を解決した方法
・学んだことや結果 など
3. 伝える長所はひとつに絞る
いくつも長所を盛り込むと文章にまとまりがなくなり、ひとつひとつの長所も印象が薄くなってしまう可能性があるため、伝える長所はひとつに絞りましょう。そうすることで、エピソードも絞られ、文章がまとまるので見やすくなります。
4. 長所を裏付ける具体的なエピソードをまとめる
長所に説得力を持たせるためには、具体的なエピソードが有効です。ただし、出来事や結果を羅列するだけでは自慢話になってしまうため、物事に取り組む姿勢やどうしてそうしたのかといったプロセスを書くことが大切。
「こういった経験で○○というスキルを習得した」といった簡易的な内容だと本来の魅力が伝わりにくいため、どのようにその長所を培ったのか具体的に書きましょう。また、具体的な数字を根拠にすることも特に重要です。
5. 採用するメリットや仕事にどのように活かしたいかを記載する
自己PRの最後に、「自分の長所が応募先にどのようなメリットをもたらすか」や「今後仕事をするうえでスキルや長所をどのように活かしたいか」を伝えることで、どのように貢献できるかを具体的にアピールすることができます。
ネイリストに求められるスキル
サロンごとに求める人材には違いがありますが、ここではネイリスト全般に求められるスキルを紹介します。
ネイリストのスキルとして、細かい作業ができる技術力やデザイン力は欠かせません。爪という小さな面積にアートなどを施すには、相応の技術がなければできないからです。
ほかにも、次のようなスキルが求められます。
・コミュニケーション能力
・洞察力
・向上心
・集中力や体力
上記の4つのスキルについて詳しく見ていきましょう。
コミュニケーション能力
ネイリストは接客業でもあるため、お客様とのコミュニケーションはつきものです。カウンセリングで要望を引き出したり、施術中もお客様がリラックスできるよう笑顔でコミュニケーションを取ったりといった、コミュニケーション能力が求められます。
洞察力
お客様の状況や気持ちを汲み取る洞察力も必要です。
お客様ひとりひとり要望が違い、なかにはぼんやりとイメージはあるもののうまく伝えられない人や、ネイルのイメージが湧かない人もいるため、コミュニケーションを取りながら、お客様の真の要望を汲み取る力が求められます。
向上心
ネイルにはファッションと同様に流行があり、技術もどんどん新しくなります。そのためネイリストになったあとも、技術を高めていく努力が続けられる向上心が必要です。技術に限らず、トレンドに敏感でいることも求められます。
集中力や体力
ネイリストの仕事は、長時間同じ姿勢で施術を行うため、高い集中力と体力が求められます。シフト制で休日が不規則になりやすく、忙しいときには休憩が取れないこともあるため、基礎体力が必須です。
【スキル別】ネイリストの自己PR例文
ここでは、ネイリストに求められるスキルをもとに、ネイリスト未経験者・経験者にわけて自己PRの例文を紹介します。それぞれどんなことをアピールしたらよいかポイントもお伝えしますので、参考にしてください。
コミュニケーション能力をアピールする
ひとくちに「コミュニケーション能力」といっても、具体的にどんなスキルなのかが伝わりにくいため、カウンセリングのスキルや、お客様がリラックスできるような会話術など、仕事を行ううえで役立つ具体的なものをアピールすることが大切です。
ネイリスト未経験者の例文
私の長所は、相手の話をじっくりと聞けることです。
学生時代、飲食店で働いていました。カウンター席のみで、お客様との会話が多い職場です。
接客態度がリピート率に関わると考えた私は、相槌を打つタイミングや質問の仕方、意見の伝え方にも工夫したところ、お客様に「聞き上手だね」と喜んでいただけました。
さらには悩みを相談をしてくださるお客様もでき、接客に自信が持てるようになりました。
今後は、貴サロンの「自分らしいネイルに出会える」というコンセプトのもと、お客様がカウンセリングのときから「自分らしさ」を感じ、リラックスしてもらえるような接客を心がけたいです。
ネイリスト経験者の例文
私は、お客様と信頼関係を築くことに自信があります。
もともと人と話すこととネイルが好きで始めた仕事です。前の職場のお客様とは趣味や家族の話などで盛り上がることがありました。
会話を希望しないお客様には、気配りだけは欠かさず施術に集中し、技術面で信頼してもらえることを心がけています。
担当したお客様からは、「人見知りだけど〇〇さんならなんでも話せる」「気遣いが上手で施術にも満足」など、嬉しい評価をいただいており、お客様からのリピート率が2年間店内1位です。
貴サロンでも、お客様とともに楽しい時間を過ごしながら、技術面でも満足いただけるように精進してまいります。
洞察力をアピールする
洞察力という言葉だけでは文章にまとまりがなくなったり、伝わりにくくなったりする可能性があります。「状況に応じた対応ができる」「お客様の要望を汲み取ることができる」など分かりやすい言葉に言い換えてアピールしましょう。
ネイリスト未経験者の例文
私の強みは、周囲が求める行動を察知できることです。
高校で野球部のマネージャーをしていました。マネージャーは、部員や監督が練習や試合に円滑に取り組めるよう、サポートするのが仕事です。
練習開始前に飲み物を準備する・次のメニューに移る前に必要なものを揃える・練習が終わる前に片付けを始めるなど、このあとに起きるチームの動きをサポートしてきました。
引退するとき、監督から「常に周りの状況を見ている〇〇に助けられた3年間でした」という言葉をもらい、今でも心に残っています。
今後は、お客様の要望を汲み取れるネイリストを目指すとともに、周囲の状況をよく読んでサロンワークをしていきたいです。
ネイリスト経験者の例文
私の強みは、お客様の要望を汲み取る力です。
ネイリストとして、お客様の要望をきちんと把握することを大切にしてきました。
うまく要望を伝えられない方には、これまで担当したデザインの写真を多めに見ていただき、一緒にデザインを考えるようにしています。
また、爪に対するコンプレックスから希望のデザインを諦めてしまう方もいるため、好みのデザインなどをもとに、希望に近いデザインを提案してきました。
その結果、8割の方から「大変満足」との評価をいただいています。
貴サロンではこのスキルを活かして、お客様の要望を反映したデザインを提供し、さらに技術を高めていきたいです。
向上心をアピールする
向上心をアピールするときは、前向きに努力を重ねた経験を伝えるのがおすすめです。苦手なことや失敗に対しマイナスに捉えるのではなく、チャレンジを続けた経験を伝えてもよいでしょう。
目標に向かって、あるいは苦手なことや失敗に対して、具体的にどのように行動したのかを書くことが大切です。
ネイリスト未経験者の例文
私には、目標に向けて努力し続ける向上心があります。学生時代、バスケットボール部でキャプテンをつとめ、全国大会出場が目標でした。
通常の練習だけでは目標は叶わないと思い、チームのメンバーに声をかけて平日は朝練をしたり、苦手なプレーをお互いにサポートできるメニューを組んだりしながら、土日は6時間以上の練習に取り組みました。
その結果、県大会で優勝し、全国大会に進むことができました。ひとりひとりが課題に向き合い、ひたむきに練習し続けた結果だと思います。
今後は、お客様に信頼していただけるネイリストを目標に、技術を高めていきたいです。
ネイリスト経験者の例文
私は、お客様に喜んでいただくための努力を欠かさず続けられます。
ネイリストとして5年間、接客や施術のスキル向上につとめてきました。
人気ネイリストのSNSを参考にしたり、ネイルサロンをまわって接客や施術を体験したりしながら、デザインやサービスを研究し、毎日2時間技術の練習をしています。
ほかのサロンでよかったと感じた接客を取り入れ、デザインのバリエーションが広がったことで、リピートしてくれるお客様も増え、この1年間は毎月20人ほど新規の方から指名をいただけるようになりました。
貴サロンでは、お客様にも心から満足していただけるよう、さらに接客と施術のスキルを磨いていきたいです。
集中力や体力をアピールする
集中力をアピールするときは「目標に向けて、〇カ月間毎日〇時間」など数字があると分かりやすいです。計画を立てて実行する力があることもアピールできます。
体力をアピールする場合は、「挫折したときも耐え抜ける精神力」や「粘り強く続けられる根性(あるいは体力)」があるなど、伝わりやすい表現に言い換えましょう。
ネイリスト未経験者の例文
私は、小学校から高校3年生まで続けた水泳の経験を通して、辛いことにも耐え抜く精神力と体力を習得しました。
小学校まで楽しかった水泳が、中学に上がるととてもハードで辛いと感じるようになりました。大会で入賞を逃すことも増え、部活を辞めようと思ったことが何度もあります。
はじめて母に相談したとき、「何かを続けることは誰でもできることじゃない」と言われ、これまでの練習を振り返って続ける決意ができました。
おかげで体力もつき、辛いことがあってもうまく気持ちを切り替えられるようになりました。
これから学ぶことばかりで、辛いこともあると思いますが、諦めずに一人前のネイリストを目指します。
ネイリスト経験者の例文
私は、物事への集中力の高さと細かいアートには自信があります。
ネイリストとして5年間働いてきましたが、もともと手先が器用ではなかったので、爪という繊細な場所にデザインするのは今でも緊張感があります。
ネイリストになった当初は、毎日デザインや手先の使い方などを研究し、気づけば1日経っているほど熱中していました。今でも毎日欠かさず2時間練習し、休日は最低でも2つのデザインを作るようにしています。
手先が不器用だったにもかかわらず、この高い集中力によって、細かいパーツを使ったデザインや繊細なアートが得意になりました。
このスキルを活かして、貴サロンが得意とする繊細なデザインを多くのお客様に楽しんでいただきたいです。
自己PRでは求められている人物像やスキルをしっかり把握し、応募先に合った長所をアピールしよう
自己PRは自分の長所をアピールするためのもので、履歴書や面接でも注視されています。自分の長所をやみくもにアピールするのではなく、応募先が求める人物像を把握したうえで、ネイリストに求められるスキルがアピールできる長所を伝えることが大切です。
自身の経験を振り返って長所をひとつに絞り、長所の裏付けとなるエピソードを具体的に述べましょう。そして最後に、入社後はどのように活躍したいかを伝えると印象がアップします。
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