価格改定を繰り返し今では週休3日制。「Pelodias」嶋田さんのサロン経営術

自由が丘エリアにあるプライベート感あふれる美容室。「Pelodias」に入るとオーナーの嶋田さんが美味しいドリンクを用意して出迎えてくれました。

2017年11月「心地よさにこだわった1日3組限定の完全予約制プライベートサロン」としてmoreリジョブでご紹介した当時は、まだ開業から半年ほどでした。その後すぐに月商100万を突破し、2021年の年間平均リピート率は97.1%、最高月間客単価は27,200円。1日平均3名の完全予約制という、ゆとりのある営業を続けながら、目標としていた週休3日制も実現しているそうです。どうすれば実現可能なのでしょう? 詳しくお話を聞かせていただきました。

今回お話を伺ったのは…

嶋田篤士さん

2017年4月に自己資金ゼロ、顧客ゼロで1日3名限定の完全予約制プライベートサロン「Pelodias」を開業。徹底したおもてなしが評判となり、半年で黒字化し経営が軌道に。オープンから丁度1年で月商100万円を突破。2020年の年間平均リピート率は94.8%、2021年は97.1%であり失客率ほぼゼロ。1ヶ月先まで常に予約が埋まっている状態が続いている。コンサルティング事業の一環としてWEBメディア「一人サロン経営塾」も運営。個人サロンが月100万を売り上げるまでの支援も行う。

一人サロン経営塾

嶋田篤士さんのInstagram:@pelodias.salon

Twitter

髪を切るだけではない付加価値を提供。居心地の良い空間でのおもてなし

無料のドリンクメニューは20種類以上。季節限定のものも豊富に用意している

――さっそく、おもてなしいただきありがとうございます。淹れてくださったコーヒー、カフェで飲むより美味しいですね。

今回ご提供したのは、オレンジの香りを効かせたバレンシアコーヒーです。氷屋さんから仕入れた不純物のないロックアイスで、ハンドドリップの淹れたてコーヒーを急速に冷やしてお出ししています。カフェインレスのディカフェ豆に変更も可能ですよ。

――ここまで上質なサービスを提供している美容室ははじめてです。

ありがとうございます。「Pelodias」では豊かな時間を大切にしていて、髪を切る以上の価値をお求めの方をターゲットにしていますので、居心地の良さには徹底して気を使っているんです。美容師としての技術だけでなく、空間やサービスの良さ、そしてお客さまがワクワクできるような要素を常に用意しています。何度訪れても何かしらの発見や驚き、感動がある「今回も来て良かった」と感じていただくことが目標です。

――具体的にはどのようなサービスがありますか?

例えばドリンクと一緒にお菓子をお出ししています。それも「新宿の伊勢丹で流行っているお店」とか「東京駅で一番の行列店」など特別なものです。そのほかにもお客さまのお悩みごとを伺ったり、ご興味がありそうな情報をご提供したり。美容だけでなく健康に関してのアドバイスなど、お客さまにお喜びいただけそうなことなら何でも行なっています。

家族との時間を大切にするために週休3日制を導入。客単価を上げ売上はキープ

最上クラスのフルフラットシャンプー台のほか環境音や香りなどにもこだわる

――徹底したおもてなしがオープン直後から評判でしたが、よりパワーアップしていますね。2017年、前回の記事も好評でした。

取材前、久しぶりに読み返しましたが、なかなか良いことを言っていました(笑)。記事の公開後、地方にいる専門学校時代の同期から「見たよ」と連絡が来て、それがきっかけで彼の弟がお店の常連客になるなど、嬉しい反響もありましたよ。

――前回の取材はちょうどお子さんが生まれる直前でした。「家族との時間を大切にしたい」とおしゃっていましたが実現しましたか?

あの時の取材でお話ししていた目標はすべて実現しています。実は今回も二人目の男の子が生まれたばかりのタイミングなんです。1年ほど前から週休3日制を導入したことで、家族との時間を十分に確保できるようになりました

――個人サロンで週休3日!? そうなると売上が落ちてしまうのではないですか?

客単価を上げたことで売上はキープしています。もともと週1回の定休日でしたが、1年半くらい前に週休2日に切り替えて、失客することもなく順調だったので、その半年後には週休3日にすることができました。2021年の年間平均リピート率は97.1%で最高月間客単価27,200円。売り込みやセールスは一切せず、売上の大部分が技術単価です。純粋におもてなしの価値でお客さまに選ばれているのだと思います。

自由で豊かな生き方のため、将来設計に合わせて売上と時間をコントロールする

売上だけを追い求めれば、成長のための時間も捻出できないと話す嶋田さん

――すごく理想的で健全な経営だと思います。ちなみに価格改定してもお客さまが離れないように何か工夫はしたのでしょうか?

大切なのがタイミングと値上げをする根拠ですね。私の場合、1度目の価格改定は「予約が取りにくい」という声が、お客さまから出はじめたのが契機となりました。そこでお客さまのお声を聞きながら「マンツーマンを止めて予約枠の時間を圧縮する」「新しいスタッフ入れる」「価格改定をする」という、3つの解決プランを提示したのです。結果的に満場一致で「価格改定」が選ばれました。これまでに4〜5回、同じようにしてお客さまに相談しながら価格改定を行なっています。

――価格改定をした分だけ売上を伸ばそうとは考えなかったのでしょうか?

現在の売上を維持できれば、私の生涯に必要な金額はすべてまかなえる計算です。お金が稼げるにこしたことはないのですが、それは時間とトレードオフの関係になりますから。もちろん、これから人生の転機になりそうなライフイベントを把握して、いくつかのシナリオは用意しています。私の場合は50歳で現場に立ち続けるか否か、一度判断しようと思っているので、それに備えた準備も欠かしていません。

――相変わらず、先々のことまで緻密にプランニングされていますね。価格改定に関しても説得力を感じました。

私がプライベートサロンを経営する上で最も大切だと考えているのは、お金と時間をコントロールすることです。しっかりとハンドルを握って、売上が必要になれば増やす、時間が必要になれば増やす。そんな自由で豊かな生き方を実現できる、それが一人サロンオーナーの良いところだと思っています。


豊かに生きる一人サロンオーナー、嶋田さんが大切にする3つのポイント

1.技術だけではない特別な付加価値を用意してお客さまに感動を与える

2.価格改定の明確な理由をお客さまに提示し、売上を保ちつつ休みを確保

3.お金と時間のバランスを調整して家族サービスや自己成長につなげる

コントロールできないリスクやストレスを避けるため、あえてスタッフを雇わず、一人で活動できる可能性を拡げているという嶋田さん。次回は理想的な一人サロンを経営するためのノウハウをまとめたWEBメディア「一人サロン経営塾」を中心に、コロナ禍を乗り越えた経営術、計画中の自宅サロンなどのお話を伺います。後編もどうぞお楽しみに!

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Salon Data

Pelodias(ペロディアス)
住所:東京都世田谷区奥沢2-17-3

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