月100万売上まで徹底支援！「一人サロン経営塾」嶋田さんの自由な生き方
開業1年で月商100万を突破し、現在は1日3名限定、週休3日の完全予約制という悠々自適なサロン経営を行う「Pelodias」の嶋田篤士さん。前半ではお客さまに評判のサービス内容、価格改定の手法、週休3日に至るまでの経緯などを教えてもらいました。
後半では、嶋田さんの理論を「独立」「集客」「経営」という3つの視点から発信しているWEBメディア「一人サロン経営塾」にフォーカス。一人サロンの独立開業から月100万の売上達成までをサポートするコンサルティング業務の話題を中心に、嶋田さんの現在と未来に迫ります！
今回お話を伺ったのは…
嶋田篤士さん
2017年4月に自己資金ゼロ、顧客ゼロで1日3名限定の完全予約制プライベートサロン「Pelodias」を開業。徹底したおもてなしが評判となり、半年で黒字化し経営が軌道に。オープンから丁度1年で月商100万円を突破。2020年の年間平均リピート率は94.8%、2021年は97.1%であり失客率ほぼゼロ。1ヶ月先まで常に予約が埋まっている状態が続いている。コンサルティング事業の一環としてWEBメディア「一人サロン経営塾」も運営。個人サロンが月100万を売り上げるまでの支援も行う。
嶋田篤士さんのInstagram:@pelodias.salon
新型コロナウイルスの影響に悩む同業者に向けて開始したコンサルティング事業
経験を共有することで「周りがハッピーになったら自分もハッピー」と語る嶋田さん
――嶋田さんは「一人サロン経営塾」で多岐にわたるノウハウを惜しげもなく公開していますが、あそこまで無料で明かしても良いのでしょうか？
私は情報そのものにあまり価値を感じておらず、経営に関するノウハウは無償で良いと思っています。例えば、最もアクセス数の多い「一人美容室の1ヶ月の経費はどのくらい？」という記事では、家賃、仕入、返済という3大経費の具体例をはじめ、「Pelodias」がオープン1年目に使用した宣伝広告費まで包み隠さずに公開しました。
――たしかに、非常に気になるポイントですね。情報の価値は無料とおっしゃいますが、記事の制作自体にはかなり労力が必要なのではないでしょうか？
1つの記事を作成するのに2〜3時間はかかっています。WEBサイトをはじめる以前から、お店のホームページで集客用のブログを定期的に作成していたので、それほど大きな苦労はありません。You TubeやLINE、無料メールセミナーなどで動画も配信していますよ。
――かなり充実したサイトですよね。なぜ開設したのでしょうか？
そもそものきっかけはコロナ禍でした。Instagramで同業者に向けて「売上どうですか？」と聞いてみたら、3〜5割減という解答が多く「何かアドバイスできれば」と考えたのがスタートです。「美容業界に貢献したい」という大それた気持ちはまったくもってありませんが、慕ってくれる美容師さんや手の届く範囲の方々の力にはなりたいとは思いました。
未来に起こりうる危険を事前に察知して、不安定で不確実な時代に備える
体調管理さえ怠らなければ、一人サロンはリスクが低く安定した働き方と話す
――「Pelodias」では新型コロナウイルスの影響はなかったのでしょうか？
2020年春、最初の緊急事態宣言には1週間で3名ほどしかお客さまがいらっしゃらないこともありました。オープン3年目で経営が安定していたので、さほど問題ではありませんでしたが……もしも1年目のときにコロナ禍が始まっていたら、現在の店はないかもしれません。
――それは大変でしたね。
いえいえ、空いた時間を活用して思いっきり家族と遊びましたよ（笑）。そのうえで考える時間もあったので、コロナ禍が今後どのような影響を経営に与えるか、予想されるシナリオを洗い出したんです。
そこで、失客がなくとも「来店サイクルが平均3割は伸びる」と仮説を立てました。その場合、総客数が変わらずとも1ヶ月の客数が3割減ることになります。その3割減を補うため、Google広告を中心にして集客に力を入れることにしました。当時、コロナ禍の影響で「個室」というキーワードが驚くほどクリックされて、結果的に翌月から前年比2〜3割ほど売上がアップしたんです。
――ピンチをチャンスに変えた訳ですね。
早めの対応が良かったのだと思います。そんななか同業者の方々からいただいた質問に応じるような形で「一人サロン経営塾」を開設したんです。それには一人サロンを経営する美容師のロールモデルになって、オンラインでの売上も作っていこうという考えもありました。収入先を分散することは経営安定化につながり、店舗のお客さまや大切な家族にもさまざまな形で還元できます。
――まさに三方良しの事業ですね。どういうところで収益化しているのでしょうか？
独立支援コンサル、売上100万達成コンサルなどを事業化しました。具体的には1ヶ月4万円（税別）の料金でLINEによる個別相談し放題のプランです。隔週でビデオまたは対面でのコンサルティングも行なっています。最近では、すでに月売上100万円を越えている美容師さんから「集客の質を上げて、優良顧客を集めたい」「月商200万円を目指したい」といったレベルの高いご依頼もいただくようになりました。
コンサルタント事業はスタートしてから2年も経っておらず、サロン運営と比べれば大きな利益になっている訳ではありません。まだまだ実績を積み上げているところですね。
慕ってくれるお客さまと今後も豊かな人生を歩むために、新しい拠点を計画中
ストレスフリーな日々を送る嶋田さん。価値観の合うステキなお客さまばかりという
――相変わらず計画が緻密で正確ですね。想定外の事態ってあまり起こらないのでしょうか？
開業して5年が経過し、想定外だったことは2つあります。まず、現在も一人でサロンを続けていること。そもそもお店には席を2つ用意しています。開業1年後にはスタッフを雇い、少しずつ多店舗展開したいと考えていたのです。しかし、お客さまが「Pelodias」にお求めだったのは「貸切空間での1対1のサービス」でした。それならばとご要望に合わせて、一人サロンを続ける計画に舵を切ったんです。
――なるほど。もうひとつの想定外は何なのでしょうか？
97％以上という非常に高いリピート率です。もう集客をする必要がなくなりました。現在のお客さまたちと共に、今後も豊かな人生を歩んでいくつもりです。そうすると、自由が丘エリアに店を構えて自宅から30分かけて通勤する理由が見当たらず……。そもそも事業拡大を見越して、このエリアを選んでいましたが、実際には7割ほどのお客さまが遠方から足を運んでくださっています。
そこで「自宅に移転するのはどうだろう？」とお客さまに聞くと「嶋田の自宅サロンに行きたい！」と皆さま口々におっしゃってくださいました。私生活も含めて、嶋田のことを好きになってくださっている、ご興味を持っていただけている、それが何より嬉しいです。そんな皆さまにお喜びいただけるような自宅サロンを作ること、これが今後の目標ですね！
自由に生きる一人サロンオーナー、嶋田篤士さんの3つのルール
1.慕ってくれる方々の力になるため、役立つ情報は惜しみなく公開する
2.未来に起こりうる事態を考えて、早めにアクションを起こしていく
3.お客さまのニーズをヒアリングして、今後もお店の魅力を増幅する
一人サロンの経営を軌道に乗せれば、今後の不安定で不確実な時代にも対応していけると話す嶋田さん。何よりも人との結びつきを大切に、自由かつ真摯に、悠々自適な毎日を過ごしていることが伝わってきました。理想的な働き方を模索している美容師の皆さま、ぜひ今回の嶋田さんのお話を参考にしていただけたら嬉しいです！
