レザーカットとは?髪が傷むって本当?|レザーカットのメリットとデメリット

「レザーカット」というカットの手法をご存知でしょうか。レザーカットは髪が傷む、と聞いたことがある人は多いかもしれません。しかし、レザーカットで髪をカットすると、本当に髪が傷んでしまうのでしょうか?

今回は、レザーカットについてご紹介します。レザーカットの手法についてやレザーカットのメリット・デメリット、レザーカットが向いている髪型など、レザーカットの詳細について知り、カットに活かしてみましょう。

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レザーカットとは?


まずは、レザーカットとはどういう手法なのかということについて、見ていきましょう。

レザーカットは、はさみではなく、カミソリを用いてカットする方法です。かつて、はさみではヘアデザインをすることは難しいと考えられており、カット技術が確立するまではカミソリを用いたカットが主流でした。

レザーカットは、カミソリを立てて髪を削ぐようにカットしていく手法です。カミソリを用いたレザーカットに対し、はさみを用いたカットは「シザーカット」と呼ばれています。

現在では、ヘアカット用のはさみでカットをすることが一般的になりましたが、レザーカットを扱う美容師や理容師も存在します。また、レザーカットのみを行うサロンも存在するようです。

レザーカットを使うメリットは?


はさみではなく、カミソリを使うレザーカット。レザーカットにはどんなメリットがあるのでしょうか?レザーカットを取り入れるメリットについて、見ていきましょう。

柔らかく動きのあるスタイルになる

レザーカットは、シザーカットと比較すると柔らかく動きのあるスタイルに仕上がります。シザーカットは髪を揃えて垂直に切っていくため、髪の断面もまっすぐに仕上がります。

対して、レザーカットはカミソリを立てて髪を削ぐようにカットするため、髪の断面が斜めに細くなります。そのため、シザーカットよりも毛先が細くなり、ソフトな印象を与え、動きのつけやすいヘアスタイルになります。

毛量のボリュームダウンができる

前述したように、レザーカットを施すと、毛先が細く仕上がります。毛先が細くなると、スッキリとした丸いシルエットになるため、シザーカットよりも毛量のボリュームダウンがしやすいです。

太く硬い毛や、毛量の多さがコンプレックスになっているお客様は、レザーカットでカットするとコンプレックスを解消できる可能性があります。

カットの時間が短縮できる

レザーカットは、シザーカットと比較するとカット時間が短縮できます。

シザーカットは、長さを整えたあとボリュームを調整するため梳きばさみに持ち替えたり、こまかい仕上げをするために違うはさみを使ったりと、何本かのはさみを使い分ける必要があります。

対してレザーカットは、カミソリ1本でカットから仕上げまですべての施術ができるので、道具を持ち替えるためのタイムロスがありません。そのため、シザーカットよりも短い時間で仕上げまでを終えることができます。

手首への負担が抑えられる

多くの美容師は腱鞘炎に悩まされており、職業病とも呼べるほどです。毎日はさみを長時間握り、さまざまな角度ではさみを入れることで指や手首へ負担がかかり、結果、腱鞘炎になってしまいます。

はさみと比較すると、レザーカットは指や手首の動きが少ないため、負担が軽く抑えられます。さらに、はさみと併用することで負担が分散されるため、腱鞘炎の予防につながります。

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レザーカットにデメリットはある?


レザーカットにはさまざまなメリットがありますが、反面、いくつかのデメリットも存在します。レザーカットが持つデメリットについて、見ていきましょう。

毛先がはねやすくなってしまう

レザーカットのメリットで、毛先が細く、動きのつけやすい仕上がりになる、と説明しました。実はこのメリットは、デメリットにもなってしまうのです。

毛先が細く動きのある仕上がりになるので、柔らかく細い毛や、強いくせ毛、毛量の少ないお客様をレザーカットで仕上げると、時間の経過とともに、まとまりにくく毛先がはねやすくなってしまうことがあります。

髪を傷めてしまうことがある

「レザーカットは髪を傷める」と聞いたことがある人は、少なくないのではないでしょうか。確かに、レザーカットは髪を傷めてしまうことがありますが、それはレザーカットに限らず、シザーカットでも起こりえることです。

レザーカットでは、カミソリをあてる角度が悪かったり、切れ味が悪いカミソリを使用したりすることで、切れ毛や枝毛の原因になってしまうことがあります。

ただし、これらのデメリットは、カミソリのあて方を練習したり道具を丁寧に手入れすることで、ある程度は防げます。カットをする際に、髪を十分に濡らすことも有効ですよ。

細かなライン作りが難しい

柔らかく動きのあるデザインが得意なレザーカットですが、言い換えれば、細かいライン作りが必要なデザインを苦手としている、ということになります。デザイン通りに忠実に仕上げることが難しいため、ヘアデザインによってはそもそもレザーカットを施すことが難しい、ということもあります。

このデメリットは、お客様の要望に合わせて、レザーカットとシザーカットを使い分けることで解決できます。

独特の音でお客様が不安になることも

レザーカットは、「ジョリジョリ」「ザクザク」といった独特の音がするので、お客様が驚いてしまうことも。

特に、シザーカットしか経験のないお客様のなかには、レザーカットの音を聞いて、雑なカットをされているのではないか、と不安に思ってしまう人もいます。事前にきちんと説明することが必要です。

レザーカットが向いているヘアスタイルは?


レザーカットのメリット・デメリットについてはおわかりいただけたのではないでしょうか。続いては、レザーカットのメリットを活かせるのはどんなヘアスタイルなのかについて、見ていきましょう。

ショートボブ

ショートカットのなかでも、特にレザーカットと相性が良いのがショートボブです。

ショートボブはふんわりと丸いシルエットに仕上げるため、丸く柔らかな仕上がりになるレザーカットに向いています。また、毛束感を出したり、流れるラインを作ったりと、立体的に仕上げることもできます。

さらに、カットした後のスタイリングが楽で、家に帰ったあともお客様が自分でヘアセットしやすいという点も魅力です。

ストレートパーマをしている人のショートヘア

ストレートパーマや縮毛矯正をしている人のショートヘアも、レザーカットがおすすめです。

ストレートパーマや縮毛矯正をしていると、毛先がピンとまっすぐに尖った仕上がりになりやすく、固い印象を与えます。しかし、レザーカットなら毛先を丸く仕上げることができるため、ショートヘアにしても顔なじみがよくなり、印象を柔らかくします。

ロングよりショートヘアの仕上げにおすすめ

例を挙げた2つのように、軽やかで丸く、柔らかな印象に仕上がるため、ロングヘアよりもショートヘアの仕上げにおすすめです。

レザーカットのデメリットは道具の手入れと美容師の腕で軽減できる


今回は、カミソリを用いた手法である、レザーカットについてご紹介しました。

レザーカットにはデメリットが存在するものの、道具をきちんと手入れすることと、美容師自身がカミソリを扱う技術を磨くことで防げるものがほとんどです。

たくさんのヘアスタイルが存在するなか、はさみを使用しなければきれいに仕上がらないものもあれば、レザーカットのほうが向いているものもあります。施術の幅が広がり、腱鞘炎の予防にもなるため、レザーカットを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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