美容師とビジネスマンを両立し美容業界の発展を目指す松岡諒さん
美容師歴4年目にして週3〜3.5日のサロンワークで月100万円を売り上げる松岡諒さん。さらに所属するシェアサロンの事業や個人でのビジネスなど複数の仕事を掛け持ちして働いています。前編では具体的な働き方や、複数の仕事を円滑に行うための秘訣を伺いました。多岐にわたる仕事をこなす秘訣は自分の性格にあったスケジュール管理と、周りの人と協力しながら業務を行うこと。仕事を生活の一部として楽しみながら働く松岡さんの姿から学ぶことがたくさんありました。
今回、お話を伺ったのは…
松岡諒さん
美容師、GO TODAY SHAiRE SALONサロン事業div チーム長
山野美容専門学校出身。卒業後、都内のサロンで4カ月美容師として働いたのち2019年10月に独立。2020年4月よりGO TODAY SHAiRE SALON(以下GO TODAY)のマーケティング事業にジョインする。同に美容師としてもキャリアを積み、現在は美容師歴4年目にして週3の施術で月100万以上の売上を達成する。そのほかオンラインセミナーやアパレル事業、自身の技術を広めるダウンパーマFCの運営など多岐にわたって活躍中。
インスタグラム:@ryo.matsuoka
経験を生かしながらサロンの美容師が快適に働ける環境を作る
――美容師とビジネスマンを両立されているとのこと。現在どのようなお仕事をされているのでしょうか。
フリーランスとしてサロンワークを行いながらGO TODAYの社員としてサロン事業部のチーム長をつとめています。それからセミナー講師やダウンパーマの技術を教えて美容師さんの集客をサポートするダウンパーマFCの運営、アパレル事業の立ち上げと運営など、個人でさまざまな仕事を行う毎日です。割合としてはサロンワーク3、ビジネス3、そのほか個人での仕事といった感じですね。
――いろいろと気になるところですが、まずはサロン事業部の仕事について詳しく教えてください。
主にGO TODAYに所属するフリーランスの美容師さんの売上を上げるための戦略を考えたり、社内の体制を構築したり多くの業務に関わらせてもらっています。これまではマーケティングやフリーランス美容師の募集、社員数が少なかったころは、2店舗まとめてマネジャーを行うこともありました。
――フリーランスの方が集うシェアサロンでも会社が個人の売上のフォローをしてくれるんですね。
GO TODAYの目標は場所を提供するだけでなく、所属するフリーランス美容師が快適な環境で働けて、努力した分売上につながるような環境を作ることです。フリーランスの美容師がシェアサロンを解約する理由のひとつに、売上不足で悩んでやめてしまうことがあります。これは美容師として自信をなくしてしまうきっかけでもありますし、単純にせっかく挑戦したのにもったいないですよね。そんな方を少しでも減らすために会社として蓄積したノウハウを所属の美容師さんにお伝えしたり、外部への発信に力を入れたりしています。
美容業界の課題を解決するためにビジネスマンとしての道も歩む
――多岐にわたってお仕事をされているとのことですが、現在の働き方をはじめたきっかけは?
美容専門学校に通っているころからサロン事業や他業界のベンチャー企業にも興味があって、いずれは美容師をしながら経営側の仕事もしてみたいと思っていたんです。学生時代には求人に悩むサロンさんと、働きたい美容学生を集めてマッチングする求人イベントやヘアコンテストを主催することもありました。そのようなイベントを行ううちにいずれは美容業界の課題を解決する仕事をしていきたいという目標ができたんです。
GO TODAYの1周年パーティーにお誘いいただいたときに、代表の大庭と話しをする機会があり、そんな僕の夢をお伝えしたところ「うちで働いてみないか?」と言っていただいたのがきっかけです。
時間と周囲の協力を武器に複数の仕事を楽しくこなす
――それだけ多くの仕事をどのようにしてこなされているのですか?
それぞれの仕事をする時間を決めてモチベーションを保っています。たとえば午前中はカフェなど外に出掛けてちょっと面倒な仕事を終わらせるんです。家にいるとついつい寝すぎたり、だらけたりしてしまうので。わざわざ足とお金を使っているので絶対終わらせるぞって気持ちになるんですよ。そして午後からはサロンワークやオフィスの仕事を主に行う時間。ここで仕事が終わる方が多いと思うんですが、僕は自分のビジネスなどワクワクする仕事を取っておいて、家に帰ったあとその時間に使っています。多いときは1日16時間くらい働きます。
――長時間働いていて大変だと感じることはありませんか?
仕事が楽しいので苦にはなりません。趣味が仕事のような感じですね。たとえばサロンワークのみをがっつりされている方が空いている時間をプライベートに使うように、僕はサロンワークのほかにも楽しい仕事をいくつももっているというイメージです。ありがたいことに美容師だけでもそれなりに生活できるくらいの収入はあるんです。でも利益に関係なく、チャレンジを続けて美容業界で働く方がもっと活躍できるような環境を作っていくことを目標にしています。そのために人生をささげたいと思っているほどです。
――なるほど、いろんな仕事を行うことで挑戦を続けているんですね。すべての仕事を円滑にすすめるための秘訣を教えてください。
自分でなくてもできる仕事や僕以外の人が行った方がよい結果が出る仕事ははどんどん人にお願いするようにしています。いくらやる気があってもやはりひとりでは手が足りなくなるので、周りの方に頼ることは意識していますね。その際、感謝の気持ちを忘れないようにすることも大切。周囲に頼れる方がいることは会社に所属してチームで働くことのメリットだと思います。また僕の運営する「ダウンパーマFC」も僕以外の方に協力してもらって技術を広める取り組みのひとつです。
――ダウンパーマFCとは?
僕の得意な技術であるダウンパーマをほかのフリーランスの美容師さんに教えて身につけてもらいます。そうして僕の予約が埋まってしまったときには同じ技術をもったその美容師さんをお客さまに紹介するというシステムです。僕としても予約をお断りせずにお客さまを安心して任せられますし、紹介する美容師さんも売上が上がり、みんなにとってメリットのあるシステムになっていると思います。現在は渋谷と原宿、2名の美容師さんがメンバーなのですが、実際に月の売上が2倍になった方もいるんですよ。今後はもっとメンバーを増やしていきたいと思います。
松岡さんが美容師とビジネスマンを両立するためのコツ3選
1.目標を持って楽しく働く
2.1日のスケジュールを調整し、苦手な作業は午前中に終わらせる
3.自分でなくてもできる仕事は周りの人にお願いする
後編では、専門学校卒業後約半年で独立したという松岡さんが現在のような充実した働き方にたどり着くまでの道のりを紹介します。シェアサロンで働くメリットやチャンスを掴むために大切にしているマインドを語ってくださいました。