美容師は「切る」のではなく「繋がる」仕事。売上・指名No1のうーぱーさんが語るその魅力

「好きなだけ時間を作って海外を旅してみたい」。きっと、誰もが考えたことがある夢ですよね。今回のお話をうかがうのは、2023年の春から約1年の世界旅行に出掛ける、旅人美容師・うーぱーさん。前半では、うーぱーさんが「ヘアカットで、途上国の子どもたちを笑顔にしたい」という目標を立てた経緯についてうかがっていきました。後編となる今回は、そのために、うーぱーさんが立てた「貯金」「売上No1」「指名No1」という目標をどのようにして達成したのか、詳しいお話を聞いていきたいと思います。

今回、お話を伺ったのは…

うーぱーさん

旅人美容師。サロンで美容師として経験を重ね、店内で一番の指名や売上を立てる。その後、コロナの影響でいったん世界旅行を諦め、知り合いのつてで介護士に。介護施設・なかよしの家で主任を任される。2023年4月から、改めて世界旅行に出かける予定。

instagram:@pieceofpeace8

写真:@upa_movie_photo

先立つものは大切、貯金のコツは仕組み作り

野外でのカットも慣れたもの

――ここからは、前編でうーぱーさんが立てた3つの目標(「貯金」「売上No1」「指名No1」)をどうやってクリアしていったのかうかがっていきたいと思います。まず、旅行資金の貯金について、お話できる範囲でどのようにして貯めていったか教えていただけますでしょうか?

はい、やることとしては単純なのですが、目標金額と期間を決めて、毎月いくら貯金が必要なのかを割り出し、給料が入ったら自動的に引かれる仕組みをつくることです。そして、残りの金額で生活できるように工夫をしていけば、自然と溜まりやすくなります

――なるほど。しかし、実際にやるとなると大変なところもありませんか?

お金がある中で、貯金分を残すほうが大変なので、仕組みとしてはいいんですが…そうですね、やっぱり大変なときは多々ありました。僕の場合は、とても切り詰めていたので、同僚や友達と、飲みに行ったり、ごはんに行ったりするのが難しいときもありまして。そんなときは、「付き合い悪いな」と思われるとは思いつつ、自分の目標を再確認して、我慢するようにしていました。

「自分の名前を覚えてもらう」接客で、売上と指名1位に

お客さんとの会話を楽しむうーぱーさん

――心から「こうしたい!」と思える目標があると、大変なときでもがんばれますもんね。残りの売上と指名1位という目標は何のためにたてたのでしょうか?

僕の場合は、海外に行くことだけが目的ではなく、そこで出会った人たちや子どもたちをとびっきりの笑顔にするというのが叶えたいことだったんです。そのために必要なのは、確かな技術。人を笑顔にできる技術が身についたか分かる指標が、売上と指名だと思ったんです。なので、まずは身近なお客さんに価値を感じてほしいと思ったんです。

――なるほど!どうやって目標をクリアしたか教えていただいてもよろしいでしょうか?

まず、現状の確認というわけではないですが、僕が働いている店は、特定のお客さん層に固定したお店ではなかったんです。来店してくださるのは、年代や性別もバラバラで、頼まれるカットやカラー・パーマといった施術の幅もとても広いものでした。

はじめにやったのは、徹底的なカットの練習です。どんなリクエストが来てもこなせるようにするのはもちろんなのですが、僕は技術面では本当に不器用でして、どうにかして自分のスキルを高めようと、寝る間を惜しんで練習に打ち込みました。朝一番に初めてに来て、最後に帰るといった日々でしたし、時には店長に言ってお店に泊まり込んで練習をしていましたね

――技術の習得は必須ですもんね。その後は、どんなことをされたのでしょうか?

ある程度こなせるようになって気がついたのは、うちのお店全体として指名がかなり少ないと言うことです。理由は、誰にやってもらっても変わらないから。お店としてのクオリティが担保されていることではあるのですが、僕は、「ただの美容師」としてではなく、「安斉さん(※うーぱーさんの本名)」として接して欲しいなって思いまして。

そこでやったのが、お客様について関心を持つこと。もともと、人と接するのが好きですし、いらっしゃるお客様についてもっと理解できたら、それが楽しい会話やカットの出来にも反映されるのではないかと考えたんです。

多くの美容室では、カルテというお客様の過去のカットや髪質をまとめた資料を作っているのですが、僕はカルテの表面が文字で真っ黒になるまで書き込んでいました。表面では終わらず、裏面まで髪質や、刈り上げのミリ数はもちろん、お仕事や趣味、好きなもの、お気に入りのスタイルなどをメモして、次回担当になった時にお話するようにしていました。それを多くの方が、「覚えてくれている」と喜んでくれ、指名につながるようになりましたね

美容師は「切る」のではなく「繋がる仕事」

カットやカラーを通じて、たくさんの人と関われるのが仕事の魅力

――たくさんの努力や工夫の結果、見事に目標を達成されたのですね。美容師という仕事において大切にされている考え方はありますか?

「美容師は切る仕事ではなくて 繋がる仕事」だと思っています。僕が、カットやカラーといった様々な施術を通して多くのお客さまと親しくなれたように、30分〜1時間という間ですが、人と人が繋がれる素晴らしい仕事だと思いますね。それは、言葉が分かっても分からなくても変わるものではないと思います。

――ありがとうございます。最後に、うーぱーさんの今後の目標を教えてください。

まずは、旅をしていろいろなものをみて、何かを発信していけたらと考えています。日本に戻った後も、美容室で働いたり、フリーランスになったり、福祉施設で働いたりと様々な選択肢があると思いますが、旅での体験をベースに今後の自分の方向性を考えていけたらと考えています。

――たしかにそうですね。まずは、旅を思いっきり楽しんで、元気に帰国してください。本日は、どうもありがとうございました。

うーぱーさんが3つの目標を達成できた理由

1.旅行資金に関して、毎月の貯金額を計算し自動で引き落とされる仕組みを作ったこと

2.寝る間を惜しんで、自分の技術の底上げを図ったこと

3.「お互いの名前が出る」接客を目指し、お客さんのことを知る努力をしたこと

お話をうかがって印象に残ったのは、うーぱーさんが大きな夢を実現させるために、しっかり目標設定を行い、一つ一つ細かいステップを刻みながら目標を達成していったこと。これは、業種を問わず、何事においても目標を達成する際に必須となるステップなのではないでしょうか?たゆまぬ努力の結果、見事目標を達成させた、うーぱーさん。海外でも多くの人たちを笑顔にすることでしょう。

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