同期に遅れを取った新人時代。「いいみかん」の近くで腐らずに成長「AMA TOKYO × AYUNCHE」吉野幸大さん

技術力の高さとクリエイティビティで注目を集め、美容業界のミシュランガイドとも称される「カミカリスマ」を受賞しているサロン、「AMA TOKYO」。

そんなサロンのひとつとして、韓国発のプレミアムヘアケアブランド「AYUNCHE(アユンチェ)」とコラボレーションして、2025年に誕生したのが「AMA TOKYO × AYUNCHE」です。

今回、登場いただくのは同店で店長を務める、吉野幸大さん。専門学校卒業後、有名サロンに入社した吉野さんですが、新人時代は50人いた同期のなかでもカリキュラムの進みが遅く、下から数えたほうが早いほどだったといいます。

そんな吉野さんを変えたのが、モチベーションの高い同期と行動を共にするという選択でした。前編では、新人時代の葛藤や成長のきっかけについて伺います。

お話を伺ったのは…

吉野幸大さん

「AMA TOKYO × AYUNCHE 」店長

2019年に山野美容専門学校を卒業後、都内の有名サロンに入社。6年間在籍し、店舗技術責任者を務めるなど、技術面で高い評価を得る。2024年にはさいたまスーパーアリーナで開催されたヘアショーに出演。雑誌で1ページの特集が組まれるなど、注目を集める存在に。

2025年には「AMA TOKYO」へ入社し、「AMA TOKYO × AYUNCHE 」の店長に就任。お客様1人ひとりの悩みに寄り添いながら、再現性の高いヘアスタイルを提供している。インスタグラムのフォロワー数は1.7万人を超える。

インスタグラム

やりがいのある仕事でなければ続かない。選んだのは美容の道

美容師を目指したのは、恩師のある言葉がきっかけだったという

――美容師になろうと思った理由は?

「やりがいのある仕事」として思いついたのがきっかけでした。僕は小学校から高校まで、野球一筋の人生を送っていて、高校3年生の夏に部活を引退したとき、「野球がなくなったら、自分には何もない」と感じてしまったんです。

――そこで、人生を見つめ直されたのですね。

はい。人生の目標にするなら、「やりがいのある仕事」でなければ続かないと思いました。ただ、自分ひとりではなかなか答えが見つけられなくて。

そのことを担任の先生に相談したら、「まずは『家族を幸せにできる仕事かどうか』という軸で考えてみたら?」とアドバイスをもらいました。

確かに家族を幸せにできる仕事であれば、結果的に多くの人を幸せにできますし、やりがいもあるのではないかと思ったんです。

――それが、美容師という仕事だったと。

最初は旅行会社を目指していましたが、僕は英語が苦手だったので断念して。

当時はちょうどメンズサロンが流行っていたころで、僕もそうしたサロンに足を運ぶ機会があったんです。サロンに行くと、プロの手で自分が大きく変わる体験をして、とても感動してしまって。

まるでテーマパークにでも行ったくらいの高揚感があり、この仕事であれば家族もほかの人も幸せにできると感じて、美容師を目指すようになりました。

――1社目に入ったのは、都内の有名サロンですね。

はい。その会社の代表が、僕の通っていた専門学校の大先輩にあたる方で、学校でヘアショーを開催してくれる機会もありました。

僕のなかには「美容師として長く活躍したい」という思いがあったので、メンズ・レディースを問わず幅広い技術をしっかり学べる環境だと聞いて、魅力を感じたんです。

倍率がかなり高かったので、集団面接では目立たなければと思い、当時は今よりかなり太っていたこともあって、「入社までに痩せます」と宣言したんです。「真面目だけどちょっと面白い」というキャラクターを意識して挑んだところ、なんとか内定をいただくことができました。

モチベーションの高い同期と一緒に行動するなかで、マインドに変化が

手先の不器用さに悩んだという新人時代。突破の鍵となったのは、ある同期の存在だった

――入社した当時、印象に残っていることはありますか?

まず感じたのは、教育体制がかなりしっかりしているということです。技術や接客はもちろん、上司とタクシーに乗ったらどこに座るかなど、社会人としての基本的な振る舞いまで学ぶことができました。

僕が入社した年は同期が50人ほどいて、同じ店舗に配属されたのは14人。人数が多いので、このなかで本当に活躍できるのか不安にもなりました。

――実際はいかがでしたか?

まずシャンプー練習からスタートしたのですが、同期のなかでも下から3番目という遅さでした。手先が本当に不器用で、技術カリキュラムにもなかなか合格できなくて。

1年目はお客様をお席へ案内するフロント業務だけを、1日任されていた時期もありましたね。

お調子者のキャラクターだったので、明るく振る舞ってはいましたが、同期との差がどんどん開いていく現実に、内心は怖さを抱えていました。

――それは辛いですね……。その状況をどのように乗り越えたのでしょうか。

ちょうど2年目に入ったタイミングで、所属サロンが異動になりました。それをきっかけに、圧倒的にモチベーションの高い同期と行動を共にするようになったんです。

もともと仲のよい同期ではあったのですが、一緒に過ごす時間を意識的に増やし、その姿を行動の目標にするようになりました。

見ていると、やはり大切なのは練習量だと気づかされましたし、「どうすれば追いつけるんだろう」と考えながら行動できるようになっていったと思います。

「練習すればうまくなる」。頭では分かっていても、熱量を維持するのが難しかったのですが、その同期の存在が変えてくれたと思います

――環境が、大きな影響を与えたのですね。

そうです。よく「腐ったみかん」のたとえがありますよね。腐ったみかんが近くにあると、ほかのみかんまで腐っていくという。自分は平凡で、不器用な人間だからこそ、モチベーション高く、仕事に前向きに挑んでいる人の近くにいることが大切だと感じました。

――徐々に結果もついてくるようになったのですか。

はい。カリキュラムも順調に進むようになりました。僕が当時所属していたサロンでは、スタイリストデビューまで5〜6年かかるのが一般的でしたが、3年弱でデビューすることができ、同期のなかでも比較的早いタイミングでした。

また、社内で最高技術責任者を務める方のセミナーに継続して通い、技術を一から教えてもらいました。その経験を通して、店舗の技術責任者を任せてもらえるほど、カットの基礎や本質的な技術を磨くことができたと思います。

――技術を上げることに注力されていたのですね。今はSNS発信が重要視される時代でもありますが。

確かに今の時代、技術の習得にプラスしてSNS発信にも力を入れなければ、お客様にはご来店いただけませんし、自己満足に終わってしまうと思います。多くのお客様と出会うためにも、発信はとても大切です。

ただお客様が美容師に求めているものは、やはり技術だと感じます。技術で満足していただかなければリピートにもつながらないですし、どんなに時代や流行が変わっても、基礎がしっかりしていれば、いくらでも応用がきくはずです。

技術を教えてくれた先輩からも、「美容師が技術習得をやめたら、そこで止まってしまう」と言われてきました。

頭をよぎった「美容師を辞める」選択。新天地での可能性に賭け、転職を決意

スタイリストデビュー後、思うように結果が出ず悩む時期が続いたという吉野さん

――そこからは順調に?

いえ、スタイリストデビュー後の2年間が、僕にとっては一番きつい時期だったかもしれません。SNSで発信を続けていても、なかなか結果につながらず、集客が思うようにいかなかったんです。

また、経験不足からカウンセリングや言葉選びにも課題があり、リピートにつながりにくい状況でした。

――そうした悩みを抱えていたのですね。

ちょうどそのころ、結婚して子どもが生まれた時期でもありました。家族を守るためにも、もっとがんばりたいという気持ちは強かったのですが、売上が思うようについてこない。その現実に悩み、美容師を辞めようと考えたこともありました。

美容師の仕事は大好きで、続けたい気持ちはありましたが、家族の幸せを考えると、別の道もあるのではないかと思ったんです。

――その苦境をどう乗り越えたのですか?

「AMA TOKYO」の今の副社長が、前職の先輩にあたる人で、悩んでいる僕を見かねて声を掛けてくれました。

現状を正直に伝え、「美容師を辞めようと思っている」と話したところ、「絶対に結果が出るまでサポートするから、美容師として『AMA TOKYO』で一緒に働かないか」と誘ってもらったんです。

常に最先端の技術を取り入れる「AMA TOKYO」のビジョンと、技術でお客様を幸せにしたいという僕の思いが重なり、迷わず転職を決意しました。


後編では、「AMA TOKYO」への転職後、オープニングスタッフとして新店舗の立ち上げに携わり、店長という立場を任されるなかでの経験、そして現在の働き方について伺います。吉野さんはキャパシティーを超えるほどの業務量に直面しながらも、諦めることなく、常にチャレンジャーの姿勢で1つひとつ乗り越えてきました。

また現在は、1.7万人のフォロワーを抱える吉野さんに、どのようにアカウントを成長させてきたかもお聞きします。発信が伸び悩んでいた時期に意識したのは、かつて新人時代にも転機となった「モチベーションの高い人と一緒に行動すること」でした。

後編もお楽しみに!


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AMA TOKYO×AYUNCHE
住所:東京都豊島区東池袋1-20-3 MAKIビルB1F
TEL:03-6903-1900

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