通常の枠にハマらないルートを潜り抜けて、未経験でもネイルサロン開業を実現!【ネイリスト arichanさん】#1

地元・兵庫県神戸市内にて、「nail&beautysalon Ari33(ネイルアンドビューティーサロンアリ)」を経営しているarichanさん。もともとはパティシエをしていたarichanさんですが、学校には行かず、いきなりネイリストの道へと飛び込みます。経験なし、資格なしのarichanさんがサロンを開業するために選んだ最短ルートとは?

前編では、arichanさんが美容業界に進んだ理由、ネイリストをすることになった経緯やサロンを開業するにあたって準備したこと、未経験で挑戦することについて詳しくお聞きします。

お話を伺ったのは…
ネイリスト arichanさん

製菓学校を卒業し、東京の菓子店に就職するも1年で退職。美容の知識を広める活動を始め、自宅にてエステサロンを開業後、引っ越しを機に休止。その後、ネイルに興味を持ち、道具と環境が整ってすぐに大阪の自宅にてサロンを開業。約1年後に地元・兵庫県に移り、改めてプライベートサロン「nail&beautysalon Ari33」をオープン。現在は地元で注目を集めるネイルサロンとして活躍中。

instagram:@ari_33_nail

手先の器用さを活かして、パティシエからネイリストに転身!

――もともとはパティシエをしていたそうですね。どんなきっかけで美容に興味を持ったのですか?

美容に詳しい友人がいたことがきっかけです。当時の私は下半身太りに悩まされていて、友人に相談していろいろ教えてもらっていました。

友人の話を聞いてみると、私が知らなかったことばかり。私以外にもダイエットの知識がなく、分からないまま間違った方法を実践している人がいるんじゃないかと思ったんです。そこで私と同じような人のために美容に関わる仕事をしてみようと思い、教えてもらった知識を活かして、フリーランスで正しい美容の知識を広める活動を始めました。

そのときはまだSNSが発達していなかったため、どうしても正しい知識を広めることに限界がありました。改善策はないかと悩んだ末に、実際にお客様に体験してもらえる場所を作ればいいのでは?との考えから自宅でエステサロンを開業することにしたんです。

――最初はエステサロンを経営していたのですね。どんなメニューを展開していたのですか?

私がやっていたのは、家庭用の美顔器を使用した痩身エステとフェイシャルマッサージの施術。さらにパティシエ経験も活かして、糖質オフのチーズケーキを提供するなども(笑)。とにかくフリーランスとして自由に動いていました。

ところが、引っ越しをすることになり、エステサロンを行う場所の確保ができなくなってしまって、エステサロンは一旦休止。

フリーランスで美容の仕事は続けながらも、他にも何かしたいなと考えていたところ、ネイルを思いついたわけです。

――どんなきっかけだったのでしょうか?

知り合いが経営しているネイルサロンに1年間通い、ネイルをしてもらっている様子を毎回見ていて興味が湧いたのがきっかけ。パティシエの経験からアートな感覚を身につけていましたし、何より細かい作業をするのが得意だったので挑戦しようと思ったんです。

完全独学でネイルサロン開業へ。必要なのは、実践すること

――決めてからどんな準備をしましたか?

当時住んでいた大阪にある自宅の一室をなんとか確保できたので、まずは知り合いのネイリストに必要な商材や道具を教えてもらって揃えるところから。譲ってもらえるものはいただいて、足りないものを買い足していきました。

――ネイルの技術はどうやって習得したのですか?

学校などは通わず、完全に独学です。

――独学で技術を身につける秘訣はなんでしょう?

私がしていたのは、自分が施術してもらっているときにその技術を盗み見ること。

あとは目標にしたいネイリストをInstagramで見つけて、ひたすらその人のデザイン作成のライブ配信からデザインを学びました

重要なのは、手当たり次第に何人も見るのではなく、目標とする人を「一人だけ」に絞ること。これが自分が目指したいデザインがブレずにいられる秘訣だと思ったんです。

――経験ゼロでの開業、不安はなかったのですか?

経験がない状態でぶっつけ本番はさすがにお客様も自分も不安ですから、オープン後の3ヶ月間は友人・知人のみを招待して練習を兼ねた施術をし、準備期間としてスタート。、3ヶ月後には一般のお客様にもご利用いただける状態にしました。

――オープン後はどんな集客方法を?

集客用アプリを使用していました。大阪の地域性と相性が良かったのか、予約がずっと入っている状態で、月に50人くらいのお客様にご利用いただきました。

選択肢は無限大!未経験でも行動する気持ちがあればOK

配色のバランスの良さはもちろん、緻密なネイルアートも丁寧に再現

――経験ゼロで開業して、困ったことなどはありませんでしたか?

あくまで私の場合ですが、困ったことはありません。

一般的にネイルサロンを開業するとなった場合、まずは学校で勉強して資格を取得、それからサロン勤めを経験しながら開業資金を貯蓄、満を辞してサロン開業…となると思いますが、私はそれらを飛ばし、自分の直感を信じてすぐに開業しました。

SNSでも私のネイルサロン開業の経緯を話していて、フォロワーさんからは「勇気をもらえた」「可能性が見えた」と、コメントをいただいています。私の経歴を知ることで「頑張ろう」と一歩踏み出せる人が一人でもいるなら、私は一般ルートじゃなくて良かったなって。ネイリストを目指す人たちの選択肢が増えて、挑戦するきっかけになったらいいなと思うんです。

資格があった方が安心するなら取得するのも手ですし、今は無理に学校に行かなくてもSNSの発達によってオンラインで気軽に学べるスクールもある。大事なのは行動する気持ちだと思いますね。

――お客様と接するうえで大事にしていることは?

ネイリストだけど、友人のような感覚でお客様に寄り添うこと。

施術したデザインの満足度が120%を目指すのは当たり前。ただ、完璧にできないときもあると思うんです。そうしたときにお客様のわずかなサインに気づいて対応できるようにしているんです。

例えば完成後に、「ん?」と納得いかない様子も見逃さないように。そのときは必ず、「色足しましょうか?」とかお客様が納得してないところを聞いて、納得いくデザインに仕上げ直しています

私からお聞きしますが、お客様からも納得いかないときは言ってもらえる関係性を築けることが目指すところかなと感じます。


世間一般で言われている段階をふまずして、ほとんど未経験のまま開業に踏み切ったarichanさん。行動する力があれば、誰でも挑戦することを教えてくれました。後編では、サロンのコンセプトや地元に戻ってサロンを再スタートした経緯、SNSの活用方法を伺います。

取材・文/東 菜々(レ・キャトル)

1
2
求人数3万件!リジョブで求人を探してみる

Salon Data

nail&beautysalon Ari33
住所:兵庫県神戸市垂水区坂上1丁目2-18坂上ハイツ101
TEL:090-1193-9044
この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事