カラーの全メニューにパーソナルカラー診断を導入し売上30%UP美容師・齋藤大智さん
スタイリストデビューの年に「Of HAIR」全店舗のなかで新規指名No1を獲得したスタイリスト齋藤大智さん。前編では、新規のお客さまに来ていただくために「透明感ヘアー」や「パーソナルカラー」といった特技のアピールや技術力を高めることが大切だということをお話ししてもらいました。後編では具体的なパーソナルカラー診断の取り入れ方や売上への反響などをご紹介します。
今回、お話を伺ったのは…
齋藤大智さん
北海道出身。北海道理容美容専門学校卒業後、「Of HAIR」に入社。理容所登録のある「Of HAIR銀座店」と「GRAN CLUB Of HAIR」の2店舗に勤務する。入社2年目の終わりにジュニアスタイリストデビューを果たし、3年目には「Of HAIR」全店舗のなかで新規指名No1を獲得。5年目になる現在もパーソナルカラー診断の資格を生かしたカラーを中心に、人気を集めている。
カラーのメニューにパーソナルカラー診断を取り入れ本当に似合うカラーを提供
――前編でもお話しがあったパーソナルカラーについて、どのようにメニューに組み込んでいるのか教えてください。
すべてのカラーのメニューとセットにして、最初のカウンセリング時にパーソナルカラー診断を行います。何枚かの布を顔に当てて、イエローベース、ブルーベース、春夏秋冬などその方のお顔に合う色を探していく診断です。その診断をもとにカラー材も1人ひとり細かく調合して本当に似合う色を作っていきます。パーソナルカラーについての別料金はいただきません。カットカラーに診断がついて1万6000円前後なのでかなりお得なメニューとなっています。
――パーソナルカラー診断を取り入れたきっかけはなんだったのでしょうか。
高校が美術関係だったことと、専門学校でもパーソナルカラーについて学んだこともあり、ずっと気になってはいたんです。最終的に背中を押してくれたのは偶然街中で「最近パーソナルカラー診断が気になるんだよね」と話している若い女性の会話が聞こえてきたことでした。世の中の需要が高まっていることを確信し、資格を取ることに。実際に布を当てて診断をする美容師が少なかったというのも決め手のひとつです。
カウンセリング動画で資格をアピールし、売上が30%UP
――パーソナルカラー診断とカラーを組み合わせている方はまだ少数だということですが、齋藤さんはどのようにして学ばれているのですか?
パーソナルカラーの資格で得たものとネットで集めたカラーの知識を自分なりに組み合わせて研究していきました。それからやはりモデルさんにご協力いただいて、たくさん練習できたことは大きかったです。
髪の色は希望通りなのになんだか浮いて見えるという経験がある方も多いと思うのですが、そのほとんどが自分の肌の色に合わないからなんですよ。パーソナルカラーの知識を得ることにより、違和感を感じた時にどのように修正すればいいかが具体的にわかわかるようになりました。
修正を繰り返すことでどんな色を調合すればいいか知識が積み重なっていき、今では最初からお客さま1人ひとりに似合うカラーを提供できるようになっています。
――実際に取り入れられて反響はいかがですか?
新規のお客さまが増えました。客層もそれまでは20代半ばくらいの方が多かったのですが、最近は30代の方や逆に中高生がSNSのパーソナルカラーを見て来てくださるなど、幅が広がった気がします。パーソナルカラーを取り入れると同時に、布を当てながら診断をするカウンセリングの様子をSNSであげるようにしたんです。それを始めてから売上も30%くらいアップしました。
施術中も似合うメイクやお洋服のお話で盛り上がることが増え、お客さまにプラスアルファの情報を提供できていると思います。
パーソナルカラー診断を生かし、メイクの仕事にもチャレンジ
――今後もパーソナルカラー診断を強みとして推していく予定ですか?
はい。さらにこの知識を活かしてメイクの仕事にも挑戦したいと思っています。ほかの美容師でパーソナルカラーを取り入れる方が徐々に増えてきたので、さらに差をつけたいなと。社内の講習を受けたりYouTubeや雑誌を見たり、1年間くらい勉強を続けています。まだまだプロとして提供できるレベルではないのですが、1年以内にはメニューに取り入れていきたいです。
――パーソナルカラー診断という強みを持つことで仕事の幅が広がったんですね。
そうですね。今は発信の時代で、どれだけ技術力が高くてもお客さまに見つけてもらわなければ集客につながらなくなっていると思います。またSNSなどの普及でお客さまのセンスや選択する力もかなり高レベルに。そんななか見つけてもらって、実際にサロンに足を運んでもらうにはなにか目立つ技術が必要になってくると思うんです。その点で、僕はパーソナルカラーという強みをもつことができてよかったと思っています。
齋藤さんがパーソナルカラー診断で売上30%UPをかなえた3つの理由
1.世の中の需要が高く、打ち出す美容師が少ないコンテンツを狙った
2.カウンセリング動画で具体的な診断のイメージをわきやすくした
3.練習を重ね、1人ひとりに合ったカラーを提供できるようになった
SNSの研修、パーソナルカラーの知識、日々の努力、すべてを揃えることで多くの集客をかなえられたのですね。お話しをしていると熱い思いと目標に向かって突き進む意志の強さを感じました。現在はメイクにチャレンジをしているとのことで、今後の活躍にも期待大です。
Salon Data
住所:東京都中央区銀座6-3-2 3F
TEL:03-6274-6085
住所:東京都千代田区内幸町1-1-1帝国ホテル本館地下1F
TEL:03-6550-8820