美容業界の業務委託とは?面接で落ちることはあるの?正社員採用の面接との違いと準備すべきことも解説
美容業界では、正社員での雇用、アルバイト・パートタイマーでの雇用、自分がオーナーになって開業など、さまざまな働き方があります。そんな働き方のなかのひとつが業務委託です。
しかし、業務委託で働きたいと思っていても、面接で落ちてしまうという人もいるのではないでしょうか。実は、業務委託の面接は正社員の面接とは目的が違い、通常の就職活動と同じように考えて面接を受けると落ちる恐れがあります。
そこで今回は、美容業界の業務委託の働き方や面接で落ちてしまう原因、正社員採用の面接との違いなど、業務委託の面接に焦点をあてて解説します。
美容業界における業務委託とは?
まずは、美容業界における業務委託とはどういうものなのかについて、概要を見ていきましょう。
業務委託とは、個人が企業から案件を委託されて業務をこなす働き方です。美容サロンの場合、接客や施術といった業務をサロンから請け負いますが、集客や在庫管理、サロン内の清掃といった雑務は、サロン側が担当。そのため、業務委託で契約した美容師やエステティシャンは、お客様の施術に関連する対応のみを任されます。
また、正社員やパートタイマーはサロン側に雇用される立場になりますが、業務委託は雇用ではなく、サロンと対等な立場で契約。そのため、従業員ではなく、フリーランス(個人事業主)の立場となります。
業務委託の面接で落ちることはあるの?落ちてしまう原因を解説
業務委託はサロンに雇用される契約ではありません。しかし、特定のサロンで働く場合は、面接がおこなわれることもあり、場合によっては契約が成立しないこともあります。
ここからは、業務委託の面接で落ちてしまう理由について見ていきましょう。
1.基本的なマナーが身に付いていない
基本的なマナーが身に付いていないと、業務委託の面接で落ちる可能性があります。たとえば、身だしなみや所作、話し方などは社会人として基本的なマナーです。お客様の対応がメインの美容業であれば、マナーはできて当然のものとも言えます。
業務委託は、サロンと対等の立場で契約するものです。サロンと対等の立場で働くことを踏まえ、まずは社会人として基本的なマナーを身に付けましょう。
2.コミュニケーション能力の不足
業務委託で契約するスタッフには、コミュニケーション能力を求めます。なぜなら、入社後は在籍するスタッフやお客様と良好な関係を築く必要があるからです。コミュニケーション能力が不足していると、スタッフ間の情報共有や引き継ぎがうまくいかなかったり、お客様の要望を汲み取ることができなかったりする可能性があります。
面接のなかでコミュニケーション能力が不足していると感じられると、不採用となる場合があるので注意しましょう。
3.サロンの雰囲気と合っていない
美容業の面接は、服装や髪型でセンスを見るために私服でおこなわれることも多いです。
ファッションなどのセンスは、人柄とも関係があります。そのため、センスと雰囲気が合っていないサロンで働くと、雰囲気だけでなく人間性などさまざまな点で噛み合わないことがあります。
そうなると、本人だけでなくまわりのスタッフもストレスを感じるリスクが考えられるため、センスがサロンや客層の雰囲気に合わないと思われると、面接で落ちる理由になってしまうでしょう。
4.自己アピールの不足
業務委託で働くには、しっかりと自分の持っているスキルや熱意をアピールしなければなりません。自己アピールが十分にできていないと、募集条件やサロンが求める人材にマッチしているのかが判断できず、落ちる場合があります。
前述のコミュニケーション能力と合わせて、自己アピール不足でお客様や他スタッフとの相性がわからないと判断されると落ちてしまうことがあります。
5.条件が合わない
業務委託の働き方は、正社員やパートタイマーとは違い、出勤日数や時間、報酬などの希望を、ある程度出すことができます。
しかし、それは美容サロン側にもいえること。そのため、どれくらい出勤するのか、何人くらい担当をするのか、報酬の割合はどのようなものなのかなどは、お互いに希望をだし合って条件をすり合わせなければなりません。
面接はそういった条件のすり合わせの場にもなりますが、お互いの希望する勤務条件が合わないと、契約にいたらないことがあります。
正社員の面接と業務委託の面接はどう違うの?
面接は、業務委託ではなく正社員を登用する際にもおこなわれます。同じ面接のように思えますが、正社員と業務委託では面接の目的が異なります。
ここからは、正社員の面接と業務委託の面接の違いについて見ていきましょう。
正社員の面接で確認したいこと
まず、正社員の面接について見ていきましょう。
正社員として採用する場合は、なるべく長い間働いてもらうことを前提としています。そのため、なぜこのサロンを選んだのかという志望動機や将来のビジョンをはじめ、
美容サロンの面接ですから、美容にまつわるスキルやコミュニケーション能力を確認します。
とくに新卒や未経験採用の場合は、「長く働いてくれそうかどうか」「スキルの伸び代はありそうか」といったことを重視しています。
業務委託の面接で確認したいこと
正社員に対して、業務委託契約を結ぶ場合は、即戦力につながるスキルを持っていることを前提としています。そのため、能力やサロンのコンセプト・雰囲気と合った人柄かどうか、他スタッフとの相性はどうかということを主に確認します。
また、勤務日数・時間や報酬といった、契約条件のすり合わせが面接の目的となっています。
業務委託の面接ではどんな準備をしておけばいいの?
業務委託の面接を受ける前には、どんな準備をしておけばいいのでしょうか?ここからは、必要な準備や確認しておきたいことについて解説します。
1.自己アピールと実績などをまとめる
まず、過去の経歴や実績、持っているスキルなどをまとめ、それをどのように自己アピールすれば伝わりやすいのか、話す内容を決めておきましょう。
過去の経歴や実績、スキルをスムーズに伝えるためには、職務経歴書の作成がおすすめです。
2.出勤時間や報酬などの条件をまとめる
次にまとめておくべきなのは、出勤時間や報酬などの勤務条件です。美容サロン側にも契約条件の希望があるので、面接ですり合わせるために、あらかじめどれくらい出勤できるのか、報酬はどれくらいを希望するのかなどをまとめておきましょう。
3.質問に対する回答のシミュレーション
回答のシミュレーションをしておくことも大切です。どんな面接でも質問されるような形式化された質問がいくつかあります。面接でよく質問される内容に対する回答をシミュレーションしておくことで、面接当日もスムーズに答えられるでしょう。
回答のシミュレーションは、実際に口に出して練習することをおすすめします。何度も口に出して練習することで、自然な話し方で回答できるようになりますよ。
4.サロン側への質問をまとめる
サロン側からの質問の回答だけでなく、自分からサロン側に質問したいことをまとめておくのも大切です。当日まで何も準備していないと、いざ面接になったときに質問したいことを質問できずに終わってしまう可能性があるからです。
残業の有無や接客・施術以外の業務をおこなう必要があるのかなど、働くうえで確認しておきたい質問をピックアップしておきましょう。
業務委託の契約には面接が重要!しっかりと自己アピールしよう
業務委託は、サロンと対等な立場で契約する働き方です。対等な立場とはいえ、契約する前には面接がおこなわれることがあり、落ちてしまうことも考えられます。
業務委託の面接で落ちてしまう原因には、社会人のマナーが身に付いていない、サロンのコンセプトや雰囲気があっていないなど、さまざまな理由が考えられます。面接で落ちてしまわないよう対策をし、しっかりと自己アピールして業務委託契約につなげてみてください。