美容専門学校の選び方を徹底解説!学校別の将来性や特徴とは?
中学や高校を卒業した後は、美容専門学校への進学を検討中の人もいらっしゃるでしょう。しかし、美容専門学校にもさまざまな種類があり、どんなポイントを重視して選べばいいのか迷ってしまいますよね。
今回は美容専門学校の選び方について解説します。進学を検討中の人はぜひ今後に役立ててください。
美容専門学校とは?学校ごとに将来性は違うの?
美容専門学校とは、美容系の職業に就きたい人のための学校のこと。美容にまつわる知識を学びながら、就職に必須もしくは有利な資格を取得できるといった特徴があります。
美容系の職業には、美容師・ヘアメイクアーティスト・ネイリスト・エステティシャン・美容部員などさまざまありますが、目指したい職業があらかじめ決まっていて、いずれかに就職したいと考える人にとって有利になるのが美容専門学校です。
授業は実技と学科の2つに分類されていて、実技ではカットやオールウェーブセッティングなど美容師として必要な技術を、学科では美容のプロとして欠かせない知識や国家試験に必要な科目を学ぶことが可能です。
なお美容専門学校は、文部科学省が認可する学校や企業が運営する学校など複数あるほか、学校それぞれで試験合格率や就職率なども違います。
試験合格率や就職率の高さはカリキュラムの内容が試験や技術にマッチしていると判断でき、将来性の判断材料になります。
美容専門学校を選ぶときは、どの職業に就きたいかを決め、そのうえで合格率や就職率の数字をチェックするのがよいでしょう。
引用元
学校法人制度の概要|文部科学省
美容師になるには指定の美容学校卒業が必須
美容師や理容師を目指すときは、指定された美容学校を卒業することに加え、国家試験の受験・合格が必須となります。
厚生労働省が定める「美容師法」では
美容師試験は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第九十条に規定する者であつて、都道府県知事の指定した美容師養成施設において厚生労働省令で定める期間以上美容師になるのに必要な知識及び技能を修得したものでなければ受けることができない。
としていることから、進学先を決めるときは「どの美容専門学校を卒業しても必ず美容師になれるというわけではない」といった点に注意しましょう。
引用元
美容師法|e‐Gov法令検索
なお、全国生活衛生営業指導センターでは、都道府県別で理容師・美容師養成施設一覧を公開しています。住所や各過程の総定員数が記載されているので、最寄りの指定養成施設について知りたい方はこの機会にチェックしておくとよいでしょう。
さらに、モアリジョブでは美容師を目指せる専門学校についてまとめた記事もありますので、あわせて目を通してみてください。
美容師になるためには?学校での学び方や選び方、おすすめの学校を紹介
美容専門学校は運営形態と過程から選ぼう
美容系の職業に欠かせない知識や資格を学べる美容専門学校。しかし、学校によっては運営形態や過程が異なるため、自分に適した学校とはどんなところかを軸に選ぶことが大切です。
ここでは、美容専門学校ごとの運営形態と過程について解説します。
運営形態1.学校法人
運営形態の一つめは、学校法人です。
学校法人とは公益目的で設立された学校のことです。厚生労働大臣が認可していないと設立できない学校であることから、安定した学校運営がなされていると判断して問題ありません。
細かく設定された条件をクリアした学校で、安心して美容の勉強をしたい人にとってはおすすめの学校です。
運営形態2.サロンが運営する学校(スクール)
運営形態の二つめは、サロンが運営する学校(スクール)です。サロンとは美容室や美容系のサロンを運営している企業のことで、企業がかかわっている学校だからこそ、卒業後に就職しやすいメリットがあります。
学校によっては企業が経営するサロンに近いカリキュラムを導入するケースもあり、入学前から希望の就職先が決まっている人にはおすすめです。
過程1.昼間
美容専門学校の一つめの過程は昼間に学べる過程です。この過程は一般的な学校と同じように朝から夕方にかけて勉強できるので、通学する同期生が多いという特徴があります。
一般的な学校のように通いながら同期とともに学べるといった魅力があるので、同世代の生徒と学びの時間を楽しみたい人におすすめです。
過程2.夜間
二つめの過程は夜間に学べる過程です。学校によっては遅い時間まで授業を受けられる場合もあり、働きながら勉強したい人や昼間の通学だと難しいといった人におすすめです。
夜間の過程を受ける人のなかには、ヘアメイクアーティストやスパニスト、カラーリストなど美容師資格が必須な職業に就きたいという目的をもった人もいます。
モアリジョブでは、美容師資格を保有することで目指すことが可能な美容系の職業についてまとめた記事もあります。美容専門学校に通う目的の一つとして、ぜひこの機会にチェックしてみてください。
美容師免許が役立つ職種とは?独占業務や資格を活かせる仕事を解説 | モアリジョブ
過程3.通信
三つめの過程は通信制で学べる過程です。通学日数は学校によって異なるものの、月1回程度であることが多いので、通学時間を省けるといったメリットがあります。ただし美容室での勤務が入学条件となっている学校もあるため、進学を検討するときは注意が必要です。
条件が絞られていることを逆手に取れば、すでに美容室で働いている人にとってはおすすめの過程。しかし通学が少ない分だけ自習する時間が増えるので、たいへんだと感じることも少なくありません。
通信はスケジュールを決めて自習することが大切なので、美容師として活躍したいという強い思いがある人におすすめです。
美容専門学校選びにおける5つのポイント
ここでは、学校を選ぶうえでチェックすべきポイントを5つ紹介します。きちんと授業を受けられることはもちろん、自分の負担になりにくい学校を選んで就職につなげましょう。
入学条件
一つめのポイントは入学条件です。一般的に高卒以上を条件としていますが、なかには中卒で入学できるケースもあります。
しかしその数は決して多くはないので、通学に時間がかかったり一人暮らしをしなければならなかったりする可能性があります。
そういった点から、高校を卒業していない人は、進学先が絞られることに留意しましょう。
目的・目標
二つめのポイントは目的・目標です。美容専門学校に進学するには、以下のような目的や目標を決めることをおすすめします。
・通学しやすい場所か、または通学のために一人暮らしはできるか
・目指すべき職業は決まっているか
・将来的なビジョンは決まっているか
たとえば、企業が運営する学校に通うと、サロンに近いカリキュラムが受けられるほか、卒業後もスムーズに就職しやすいといったメリットがあります。
しかし、どれだけ魅力的な学校であっても、通学に時間がかかったり高額な費用が必要になったりすれば、通うのがたいへんです。さらに、目指すべき職業が不透明だと、学校に行く意味を見いだせないまま時間だけが過ぎてしまうことも。
美容専門学校の費用については後述しますが、決して安い金額ではありません。時間やお金を無駄にしないためにも目的や目標を決め、そのうえで必要な知識が学べる学校を選びましょう。
学費や教材費
三つめのポイントは学費や教材費です。美容専門学校では、各過程ごとにまとまった学費がかかります。
・昼間:約200~300万円
・夜間:約150~200万円
・通信:約50~70万円
さらに、テキストなど、カリキュラムを受けるうえで必要なものにもそのつど費用がかかるため、費用を支払いながら通えるかどうかもチェックすることが大切です。
まとまったお金が用意できなくても、奨学金や教育ローンなどを利用することも可能です。これらを利用して進学するときは、毎月の返済額を計算し、日々の暮らしを維持しながら通い続けられるかを判断しましょう。
カリキュラム(授業)の内容
四つめのポイントはカリキュラム(授業)の内容です。目的を明確にしたら、目的とカリキュラムの内容がマッチしているかを確認しましょう。
目的が明確でないと、学校に行く理由がわからなくなり、時間やお金を無駄にしかねません。また目的が明確であっても、受けられるカリキュラムの内容とマッチしていなければ、通学する意味がありません。
時間とお金を大切にするためにも、カリキュラムの内容と目的がマッチしているかもチェックしましょう。
合格率・就職率
五つめのポイントは合格率・就職率です。学校を卒業したからといって、美容師免許を取得できるわけではありません。美容師になるためには、国家試験を受けて合格する必要があり、そのために学校で美容にまつわる知識を学ぶことが大切です。
美容専門学校の国家試験の合格率は、カリキュラムの内容が美容師資格の試験内容に沿っていて、合格につながりやすいかの目安になります。
合格率の高さとあわせてチェックしたいのが就職率です。就職率の高さは、卒業後の職探しの労力を抑え、スムーズに働けるかどうかの目安になります。就職実績を掲載する学校も多いので、合格率と合わせて就職率の高さもチェックしましょう。
美容専門学校の選び方で将来性が変わる!目指すならポイントを参考にしっかり選ぼう!
美容専門学校は、運営形態や過程が異なるほか、学校の特徴や設備など違う部分が多くあります。さらに、国家試験の合格率や就職率の高さは将来性と比例することから、美容系の職業に就きたい人は、学校選びが重要と言えます。
美容専門学校を卒業すると、美容師やヘアメイクアーティストなど幅広い職種に就くことができます。
美容系の職業を目指す人は、高校卒業前に美容専門学校への進学について検討してみてはいかがでしょうか。