美容師免許を活かせる美容師以外の仕事とは?評価されるスキルや転職のコツを紹介

美容師になるには美容師免許を取得する必要があります。国家資格で取得のハードルが高い資格ですが、実は美容師以外の職種にも活かせることはご存じでしょうか。

今回は、美容師免許の詳細と役立つ職種について解説します。美容師を目指す方はもちろん、「美容師免許ってどんな職種に役立つの?」と疑問を抱える方は、ぜひ参考にしてください。

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美容師免許には独占業務が規定されている

美容師という職種は、厚生労働省で「美容を業とする者」と定められています。美容師がおこなうヘアカットやパーマ・結髪・メイクなどは、「美容師だけができる業務」として定義づけられているのです。

また、同省では「見た目を美しくする業務を反復継続の意思をもって取り組むことは美容師にしかできない業務」と考えられていることから「独占業務」と定めています。

ちなみに、理容師免許についても、美容師免許と同様に定められています。ただし、理容師の場合は、頭髪の刈り込みや顔そりなどをもちいて容姿を整えることとし、美容師とはやや違った定義となっています。

引用元
厚生労働省|理容師・美容師の業務範囲等について

美容師免許を必須条件とする5つの仕事

美容師になるためには取得が必須条件の美容師免許。ハードルの高い国家資格を受験する必要がありますが、取得しておけばほかの美容系職種に就くことも可能。ここでは、美容師免許を必須とした美容系の職種について解説します。

アイリスト・アイブロウリスト

アイリストとは、まつエクやまつ毛パーマをおこなう専門職のことです。一方、アイブロウリストは、お客様の眉にまつわる悩みに添って魅力的に整える職種をさします。

アイリストを目指すには美容師免許が必要です。また「日本まつ毛エクステンション認定機構 技能検定試験(JECA)」など、取得しておくと役立つ民間資格などもあります。

アイブロウリストも美容師免許が必要な施術があるので、そういったメニューを提供しているサロンで重宝されるでしょう。そのほか「アイブロウマイスター」などの資格を取得しておくと、専門知識が豊富であることの証明になるので、就職や転職が有利になります。

注意点として、「アイリスト」という呼び方が浸透していますが、実は、有限会社ローヤル化研によって「アイリスト」という商品名が商標登録されています。そのため、本来は許可なく「アイリスト」と名乗るのはNGであることも覚えておきましょう。

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アイブロウリストになるには資格が必要? おすすめ資格や仕事内容を紹介

引用元
一般社団法人日本アイリスト協会|JEA技能検定試験
一般社団法人ジャパンブロウアーティスト協会|アイブロウマイスター

ヘアメイクアップアーティスト

ヘアメイクアップアーティストとは、メディアに出演する俳優やタレント、雑誌やSNSを中心に活躍する方、結婚式などのヘアメイクを担当する職種のこと。

結婚式場やフォトスタジオにおもむき、ゲストのヘアメイクを担当する機会もあります。その場にふさわしいヘアセットやメイクで、お客様の容姿を美しく仕上げたいといったおもてなしの気持ちが高い方におすすめです。

技術を高め、知識を深めることで、芸能人のヘアメイクを任されるケースもあり、活動の幅が広がりやすい職種です。

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訪問美容師

訪問美容師とは、体が不自由な人や高齢者など、自ら美容室へ行くことのできない人にカットやカラーをおこなう職種のこと。介護美容師や福祉美容師と呼ばれることもあります。

2040年に65歳以上の人口が全人口の3割を超えると言われるこれからの日本は、訪問美容師の需要も増加していて、最近では病院や介護施設に訪問して施術する機会も増えています。

引用元
厚生労働省|我が国の人口について

高齢者や体の不自由な人がお客様のため、高いコミュニケーション能力と順応性、温和な性格が求められますが、やりがいの多い仕事です。なお、訪問美容師の名前から福祉系の資格が必要に思われますが、必須資格ではないのでチャレンジしやすい職種と言えるでしょう。

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スパニスト

スパニストとは、お客様にヘッドスパをおこなう職種のこと。ヘアカット前に施術し、頭皮の血行を促しながらリラックスタイムを提供したり、すこやかな頭皮に改善したりするのが主な業務です。

ヘッドスパを極めたスペシャリストをスパニストと呼ぶこともあり、ヘッドスパ目的でサロンを決めるお客様も珍しくないほど高い需要があります。

なお、ウェットヘッドスパは「洗髪」行為が発生するため美容師免許が必須ですが、ドライヘッドスパのみの場合は美容師免許がなくても施術できます。

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ヘッドスパの施術に資格は必要?ヘッドスパの種類や認定講座、資格取得を目指せるスクールも紹介!

カラーリスト

カラーリストとは、通常の美容師よりもヘアカラー技術が優れていて、豊富な知識を活かしながらお客様の求める理想のヘアカラーを提供する職種のことです。

カラーリストを目指すには、スタイリストとしての経験を積み、技術を高める必要があります。ヘアカラー以外のメニューの業務をしないことがほとんどのため、業務内容は制限されるのが特徴です。

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美容師免許が活かせる6つの仕事

美容師免許が必須ではないものの、持っているとさまざまなシーンで活かせる仕事もあります。ここでは6つの職種と特徴について解説します。

ウィッグアドバイザー

ウィッグアドバイザーとは、店頭やウィッグの展示会などで製品をすすめたり販売したりする職種のことです。お客様が購入されたウィッグの調整や修理の受付など、サポート全般をおこないます。

ウィッグアドバイザーは、美容師免許がなくてもなれますが、調整や修理とあわせてスタイリングも担当するので、美容師免許があると有利です。

美容師の知識を活かし、高いセンスや技術でセッティングすることが必要な場面もあるでしょう。ひとりひとりに適切な対応が求められるので、コミュニケーション能力の高い人に向いています。

引用元
一般社団法人日本かつら協会|ウィッグ資格認定制度

エステティシャン

エステティシャンとは、フェイシャルやボディなどに独自の施術をおこなう職種のことです。シミやソバカスにアプローチする施術をおこなったり、古い角質などを除去したりといった施術や、脱毛など、美容中心の施術のほか、受付や美容商品の販売などの業務もあります。

美容師免許を取得しておくと、専門知識を習得したうえでサロンに携わることができます。技術や知識が経験とともに高まれば、キャリアアップにもつなげられます。

理想的な給与やキャリアを目指すなら、「AJESTHE認定エステティシャン」や「上級エステティシャン」など、エステティシャンとしての資格取得もおすすめです。

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エステティシャンになるには資格が必要? 資格の種類や取得メリットを紹介

引用元
一般社団法人日本エステティック協会|AJESTHE認定エステティシャン

ネイリスト

ネイリストとは、爪の美容と健康を保つために手入れをおこなう職種のことです。ネイルケアやジェルネイル・ネイルアートなどの施術で、お客様の爪の健康を保ちつつ、美しい装飾で仕上げます。また、受付や商品販売なども業務に含まれます。

特定の資格は必須ではありませんが、JNECネイリスト技能検定やJNAジェルネイル技能検定などの資格を取得すると、就職や技術向上に役立ちます。経験を積むことで技術や知識が高まり、キャリアアップの機会も広がるでしょう。

理想的な給与やキャリアを目指すなら、こういったネイル関連の資格取得がおすすめです。ネイリストとしての専門性を高めることで、さらなる活躍の場が広がるでしょう。

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未経験でネイリストになるには?未経験OKのサロンを探すポイントや探し方を紹介

着付師

着付師とは、成人式や結婚式などにおいて、正しい和装を施す職種のことです。着付師を目指すなかで取得必須の資格はありませんが、着付け技能士と呼ばれる国家資格の取得もおすすめです。

国家資格なので取得によって信用度が高まり、就職や転職が有利になりやすいといったメリットがあります。

日本の伝統でもある着物について正しい知識が必要になるので、日本の文化について興味がある方や細かな作業が得意な人に向いています。

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着付け技能士の資格試験に必要な実務経験とは?どこで経験を積めばいいの?

引用元
全日本着付け技能センター

美容部員(ビューティーアドバイザー)

美容部員とは、お客様の抱える肌の悩みをヒアリングし、実際にメイクをしながら商品を紹介する職種のことです。商品の検品やバックヤード業務といった裏方の仕事もおこなうこの職種は、別名をビューティーアドバイザー(BA)と呼び、百貨店やドラッグストア、化粧品専門店などが主な職場です。

美容部員は資格取得の必要がなく、未経験でも働けます。しかし、美容師免許があると人体構造や美容知識といった深い知識を活かして働けるので、活躍が認められればキャリアアップにつながります。

なお、コスメブランドの美容部員として働く場合、ブランドや取扱商品などについて学ぶ必要がありますが、大抵は就職後に研修制度で学ぶことができます。

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美容ディーラー

美容ディーラーとは、美容師経験を活かして、サロンやスタイリストに使いやすいハサミを販売したり、お客様のニーズに沿ったシャンプーやカラー剤、美容設備など、美容商品をおろし売りしたりする職種のことです。

美容師としての経験を活かして働けるので、スタイリスト一人ひとりの視点に合わせた商品の提案ができるほか、美容師に向けて新商品の研修をおこなうことがあり、幅広く活躍できるやりがいの多い職種です。

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美容師からの転職で評価される3つのスキル

美容師として培ってきたスキルは、他の職種に転職する際にも大いに役立ちます。美容業界での経験は、多くの企業から高く評価される傾向にあります。ここでは、美容師としての経験から特に評価されやすい3つのスキルについて見ていきましょう。

これらのスキルは、美容業界に限らず、さまざまな職種で活かすことができる汎用性の高いものばかりです。

1.接客スキル

美容師の仕事では、長時間にわたる施術中にお客様と密接に関わる機会が多いです。美容師は、お客様の気分を良くし、リラックスした雰囲気を作り出す能力に長けています。また、お客様の多様なニーズや要望に柔軟に対応する能力も身についています。

これらのスキルは、小売業・サービス業・営業職など、顧客と直接関わる仕事においてとくに重宝されます。

さらに、クレーム対応や困難な状況での冷静な判断力など、美容師としての接客で培った経験は、多くの職場で即戦力として評価されるでしょう。

2.コミュニケーション能力

美容師の仕事では、お客様の要望や悩みを適切に聞き出し、それに基づいて最適な提案をする能力が求められます。このコミュニケーション能力は、多くの職種で重要視されるスキルです。

美容師は、言葉だけでなく、表情や態度からもお客様の真意を読み取る力が必要です。また、専門的な知識や技術を分かりやすく説明する能力も身についています。

コミュニケーション能力は、営業職やカウンセリング業務のほか、従業員同士のチームワークが重要な職場環境で、とくに評価されるでしょう。

さらに、前項の接客スキルと合わせて、長時間の施術中にお客様が退屈したり不快になったりしないような気配りや会話の展開能力も、多くの職種で活かすことができます。

3.体力・忍耐力

美容師の仕事は基本的に立ち仕事で、長時間の集中力と体力を要します。また、技術を磨くための長い下積み期間を耐え抜く忍耐力も必要です。これらの体力と忍耐力は、どんな職業でも高く評価されるスキルです。

たとえば、製造業や建設業などの肉体労働を伴う仕事では、美容師としての経験から培った体力が即戦力として認められるでしょう。また、営業職やプロジェクトマネージメントなど、精神的なストレスの高い仕事においても、美容師としての経験で培った忍耐力は大きな武器となります。

さらに、長時間の作業や繰り返しの多い仕事など、さまざまな状況下でも粘り強く取り組む姿勢は、多くの企業から高く評価されるはずです。

美容師免許が活かせる美容師以外の仕事を探すには?

美容師免許を持ちつつ、美容師以外の仕事に興味がある方も多いでしょう。ここからは、美容師免許が活かせる仕事を効果的に探す方法について見ていきましょう。

就職・転職エージェントを利用する

就職・転職エージェントは、求職者と企業をマッチングさせるプロフェッショナルです。美容業界に特化したエージェントを利用することで、経験や資格を活かせる求人情報を効率的に入手できるでしょう。

エージェントは、美容業界の最新トレンドや求人情報に精通しており、あなたのスキルや希望に合った職場を見つけるサポートをしてくれます。また、履歴書の添削や面接対策など、転職活動全般のアドバイスも受けられるため、未経験の職種への転職を考えている方にも心強い味方となるでしょう。

求人サイトで探す

求人サイトは、自分のペースで幅広い求人情報を探すことができる便利なツールです。とくに、美容業界に特化した求人サイトなら、美容師の資格を活かせるさまざま求人が掲載されています。

求人サイトでは、給与・勤務エリア・雇用形態などの条件で絞り込み検索が可能なため、自分の希望に合った求人を見つけやすいです。

また、美容業界の求人が豊富なリジョブではスカウト機能も備えているため、自分では気づかなかった職場からオファーが届く可能性もあります。定期的にサイトをチェックし、興味のある求人には積極的にアプローチすることが、理想の仕事を見つけるコツです。

美容師から他業種への転職活動のコツ

美容師から他業種への転職を成功させるためには、自身の経験やスキルを適切にアピールすることが重要です。美容師としての経験は、多くの業種で求められるコミュニケーション能力や顧客対応力・創造性などと直結しています。

ここからは、転職活動を成功に導くためのコツについて見ていきましょう。

履歴書|志望動機や自己PRが重要

履歴書は、転職活動において最も重要なツールの一つです。基本的なマナーとして、記入漏れがないか、誤字脱字はないかを必ず確認しましょう。

履歴書でとくに注目すべきなのは、志望動機と自己PRです。志望動機では、なぜ美容師から転職を考えたのか、新しい職種を選んだ理由を明確に述べることが大切です。

たとえば、「美容師として培った接客スキルを活かし、より多くの人々に美と健康を提供したい」といった具体的な理由を挙げると良いでしょう。

自己PRでは、美容師としての経験から得た強みを新しい職種にどう活かせるかを具体的に説明します。たとえば、「長時間の施術を通じて培った集中力と忍耐力」や「多様な顧客ニーズに応える柔軟な対応力」などが挙げられます。

履歴書を作成する際は、応募先の企業や職種に合わせて、自身の経験やスキルをカスタマイズして表現することを心がけましょう。

面接|想定される質問をまとめておこう

面接は、履歴書だけでは伝えきれない自身の魅力をアピールする絶好の機会です。

面接では、身だしなみと基本的なマナーは守りましょう。とくに、美容師経験者には高い意識が求められます。清潔感のある服装・適度な化粧・きちんとした髪型など、外見から好印象を与えることが重要です。

また、よくある質問に対する回答を、事前に準備しておくことが大切です。たとえば、「なぜ美容師を辞めて転職しようと思ったのか」「美容師としての経験をどのように活かせると思うか」「新しい職種でのキャリアプランは」といった質問が想定されます。

これらの質問に対し、具体的なエピソードを交えながら、自身の強みや意欲を伝えられるよう準備しておきましょう。

美容師免許は国家資格!だからこそ活躍のチャンスが広がる!

今回は美容師免許が役立つ職種について解説しました。美容師免許は国家資格であり、ハードルの高い資格です。

しかし、取得によってサロンでのスタイリストとしてはもちろん、アイリストやアイブロウリストなど活躍の場が広がりやすいといったメリットがあります。

サロンによっては働きながら資格取得をサポートする制度やサポートを設けるケースもあるので、将来的に活躍の場を広げておきたい方は求人をチェックしてみるとよいでしょう。

美容師免許を活かせる仕事を探すなら、求人サイト「リジョブ」がおすすめ。リジョブでは給与や勤務エリア・雇用形態などの基本的な労働条件に加え、美容師免許所持を必須条件としても検索できます。

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