美容学校には何年通う必要があるの? 学費の目安や美容学校を選ぶポイントを紹介

美容師を目指すなら、美容学校で勉強することが欠かせません。少しでも早く美容師免許を取りたいと考える人も多いでしょうが、美容学校では何年学ぶ必要があるのでしょうか。美容学校のコースなどによって異なるため、パターンごとに解説します。

また、学費や美容学校選びのポイント、卒業後の進路などもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。


美容学校には何年通う必要があるの?

美容師を目指すには、高校卒業後に美容系の専門の学校で学ぶ必要があります。美容師は国家資格なので、資格を取るための学校は、都道府県知事による指定を受けた養成施設(美容系の専門学校・短大・大学など)であることが前提です。

学び方のパターンにはいくつかあり、どの学び方を選ぶかによってカリキュラムの年数も異なるので、以下で詳しく解説します。

引用元
理容師・美容師制度の概要等について|厚生労働省
美容師法概要|厚生労働省

昼間課程は2年以上

昼間課程はほとんどのところが2年課程です。一般的な全日制の学校と同じように週に5日、平日に養成施設へ行って講義を受けます。

昼間課程のメリットは、国家試験対策に力を入れてくれるところが多い点です。もちろん、夜間課程や通信課程でまったく国家試験対策をしないということではありません。ただ、昼間課程では、ほかの課程よりも手厚い指導やサポートを受けられます。

もうひとつは、選択肢が多いことです。ヘアだけでなくメイクの勉強もしたい場合には、そちらを学べる環境も用意されています。サポートが充実しているぶん、学費がほかの課程に比べて高いことも特徴です。

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夜間課程は2年以上

夜間課程も2年課程のところが多いですが、なかには2年半ほどかかるところもあるようです。夕方に養成所へ行き、夜間まで学びます。最大のメリットは、働きながら通えること。仕事をしながら通えるので、すでに社会人として働いている方にもおすすめです。

ただし、夜間課程なので昼間課程よりも選択肢は少ないのが特徴。そもそも夜間課程を展開している養成所が昼間課程に比べれば少ないので、夜間課程の養成所を見つけるのに苦労するかもしれません。

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通信課程は3年以上

通信課程は3年課程、あるいは3年以上通う必要があります。日本理容美容教育センタ―が行う通信レポートの提出と、各養成所が行う「スクーリング」という対面授業に出席するスタイルです。まったく学校に行かず、通信講座のみで取得することはできないため注意しましょう。

通信制のメリットは、通学期間が圧倒的に少ないので働きながらでも通いやすいこと。スクーリングの日程は養成所ごとに決められていますが、長期間にはならないので自宅でコツコツと学習を進めやすいです。さらに学費も安いため、金銭的な負担も少なくて済むでしょう。

ただし、対面での授業日数が少ないぶん、わからないことをすぐに質問することはむずかしく、技術を直接目で見る機会も少ないです。そのため、すでに見習いとして美容室で働いているなど、技術を間近で見られる環境が整っている方におすすめでしょう。

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中学卒業後に高等課程のある学校に入る方法も

美容学校への入学は高校卒業後が一般的ですが、高等専修学校とも呼ばれる学校には、中学を卒業したら入れます。卒業までの期間は2年から3年で、昼間課程も夜間課程もあり、中学を卒業したての方だけでなく、高校を中退した方でも入学することが可能です。

美容師になるための教育のほかに、高校で習う一般教養も学ぶので、受験資格以外にも高校卒業資格も手に入れられます。ただし、高等課程がある学校は多くなく、選択肢が限られてしまうという点に注意が必要です。

また、高校卒業資格は認可があるところでないともらえないため、卒業資格もほしい方は、認可があるかどうかを確認しておきましょう。

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美容師になるための学校で学ぶときの学費の目安

美容師を目指すための学校で学ぶためには、教材費や授業料などの費用がかかります。学校によって異なり、地方の学校のほうが安めの傾向もありますが、全国的な目安を伝えます。

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昼間課程|200~300万円

昼間課程の学費の目安は200~300万円です。入学金がかかるため、入る時点で150万円前後の支払いが必要になることもあります。ほかの学び方に比べて高額ですが、日中に週5回きちんと通ってしっかり学べることが特徴です。

夜間課程|150~200万円

夜間課程は150~200万円ほどです。昼間課程よりも必要単位が少ないため、やや安くなります。夕方から授業が始まるので、日中に働きながら学びたい人やダブルスクールをしたい人にも勉強しやすい環境です。

通信課程|50~70万円

通信課程の場合は、50~70万円程度を見ておきましょう。人件費や設備費がかからないぶん低額です。自分ひとりで勉強する時間が多くなりますが、安く済むので、仕事などの合間をぬって自主的にコツコツ学べる人なら合っているかもしれません。

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美容師学校を選ぶときのチェックポイント

美容師になるための学校は、日本全国に多数あります。そこで、学校選びのときにどんな点を確認すればいいのかを解説します。

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1. 自分の現状や目標に合っているか

1つ目は、自分に合うかどうかです。

学業に専念できる状態なのか、掛け持ちなのか、学費はどの程度払えるのか、美容師として働くつもりなのかヘアメイクなどの道に進みたいのか、将来的に自分のお店を持ちたいのかなど、自分が現在置かれている状況や未来へのビジョンを考えて選ぶことが重要といえます。

2. カリキュラムや講師に魅力を感じるか

2つ目は、カリキュラムの内容や講師に対してどう感じたかです。学校選びでは、自分の学びたい内容を学べそうかという点や、この人から学んでみたいと思える講師がいるかどうかもポイントになります。

ホームページや学校案内資料を確認したり、オープンキャンパスに参加したりするのもおすすめです。また、学校全体の雰囲気や設備も確認しましょう。

3. 合格率や就職率が高いか

3つ目は、美容師試験の合格率や卒業後の就職率です。パーセンテージが高いことはもちろん、実際の受験者数と合格者数など、実数があるとなおよいでしょう。可能であれば、就職率だけでなく、どんなサロンに就職したかという就職先も確認したいところです。

就職の支援体制があるとベター

学校によっては、学生が卒業後に美容師として就職するための支援を行っているところもあります。なかなか就職先が見つからないときや進路に悩んだ際に学校側からサポートを行ってもらえると、助かるのではないでしょうか。

4. 通いやすい場所にあるか

特に昼間課程や夜間課程の場合、学校が通いやすいところにあるかどうかも大切です。教材類が増えると、重くて持ち運びも大変になります。物理的な距離の近さや、学校へのアクセスのよさをチェックしましょう。

美容師免許取得までの流れを紹介

ここでは、美容師国家試験の受験資格を得たあと、免許を取得するまでの流れを押さえましょう。

引用元
理容師・美容師制度の概要等について|厚生労働省
理容師美容師になるためには|理容師美容師試験研修センター

国家試験を受験しよう

まずは年に2回実施されている国家試験を受験し、合格する必要があります。実技と筆記の2種類があり、両方に合格しなければなりません。どちらか一方のみ合格だった場合は、次の試験の際に不合格のほうだけを再受験することが可能です。

引用元
第50回美容師国家試験受験案内|理容師美容師試験研修センター

合格したら|免許を申請しよう

国家試験に合格したら美容師になれるというわけではなく、免許を申請しなければなりません。

試験の合格通知に同封されている「免許申請書」や、戸籍謄本または本籍記載住民票などの本人確認書類、登録免許税(収入印紙)、事務手数料といった必要なものを用意し、申請してください。

関連記事
美容師免許の申請が必要なのはどんな時? 申請方法と必要書類を紹介

引用元
理容師免許・美容師免許の概要|理容師美容師試験研修センター
免許に関する申請手続きについて|理容師美容師試験研修センター

美容学校卒業後の進路は?

美容学校卒業後の進路は主に美容室ですが、規模や客層、雰囲気などサロンごとにさまざまな特徴があります。また、美容室以外に、結婚式場・ヘアセット専門店・ヘアメイク事務所・まつ毛サロンなどでも活躍できるでしょう。

美容師の給料・年収はどれくらい?

美容師の給料はどれくらいなのでしょうか。

国の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、理容師を含む10人以上規模の「きまって支給する現金給与額」は27万7,600円でした。「年間賞与その他特別給与額」が6万2,300円なので、年収に換算すると単純計算で339万3,500円です。

また、求人サイト「リジョブ」の求人データによる月給(2024年1月時点)は、アシスタントが20万2,215~26万5,489円、一般スタッフが23万1,753~41万359円、店長(候補)が28万2,990~61万3,346円でした。

引用元
賃金構造基本統計調査 | e-Stat
令和5年賃金構造基本統計調査(ダウンロードデータ) | e-Stat

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まだ美容学校在籍中の人や免許取りたての人は「資格取得予定者」「未経験歓迎」「アシスタント」などを選択できますし、ほかにも「大手サロン」や「個人サロン」といった選択肢や、「ボーナス・賞与あり」「研修制度あり」「社会保険完備」など待遇の条件を選ぶこともできます。

美容師として活躍したいなら自分に合った学校選びが大切

美容師の学校には昼間・夜間・通信の3つのタイプの課程があり、それぞれ通う期間や学費が異なります。

また、学校を選ぶときにもカリキュラム内容や通いやすさなどのポイントをチェックする必要があるため、自分のライフスタイルや目標などに合わせて、無理なく資格を取得できる学校を選んでみましょう。

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