ヘアメイク志望から美容について幅広く学べる美容師の道へ 「One WORLD」希さん
国際色豊かな街、東京は麻布十番と広尾にある「One WORLD」は、世界70カ国以上からお客様が訪れる人気のインターナショナルサロン。そんな「One WORLD」に2024年に入社し、アシスタントとして活躍しているのが希さんです。
元々ヘアメイクアップアーティストを志していた希さんは、トータルビューティーが学べる美容専門学校に進学。先生からのアドバイスや自身の興味の変化もあり、美容師を目指すようになったそう。学生時代は課外授業にも積極的に取り組み、いくつもの資格を取得しました。
希さんが学生時代にどんな努力をしていたのか、また「One WORLD」を志望した理由を振り返っていただきます。
今回、お話を伺ったのは…
「One WORLD」アシスタント
希さん
2024年に「One WORLD」に入社し、現在はアシスタントとして活躍中。ヘアメイクアップアーティスト志望だったものの、トータルビューティーを学んだ専門学校時代に方向転換して美容師の道へ。メイクの資格なども保有している。
ヘアメイクアップアーティストから美容師へ志望変更
――美容師を目指したきっかけを教えてください。
元々はヘアメイクアップアーティストになることを志望しており、専門学校時代に美容師へ進路を変えた経緯があります。
中学生の頃にメイクに興味を持ち始め、自分の顔に化粧をしているうちに、「他の人にもメイクをしてみたい」、「日常のメイクだけではなく、ファッションショーや舞台用のメイクも学んでみたい」と思うようになり、ヘアメイクアップアーティストを志したのが美容の道へ進んだ理由です。
――美容業界へ入るきっかけはメイクだったのですね!どのような経緯で美容師へと進路変更したのですか?
私が通っていた専門学校は、メイクだけではなくヘアカット、着付け、ネイルなど美容を横断的に学ぶことができる学校でした。学びの一環として、美容師の国家資格を取得するための勉強をしたことで「せっかく資格を取得するのだから、それをいかしてチャレンジしてみたい」という気持ちが湧いてきて、美容師になることを決めました。
また自分が思っていたよりもカットの練習が楽しかったこと、また「もし今後ヘアメイクアップアーティストを目指す場合も、美容師としての活動が強みにもなるし人脈も作れる」という専門学校の先生の一言も、自分の背中を押してくれました。
――学生時代に努力したことがあれば教えてください。
メイク検定やヘアカラーの資格を取得したことです。他にも学校の課外プログラムに参加しながら、着付けを学んだことも印象に残っています。
元々着付けにはあまり興味がなかったのですが、振り袖や玉留めなどさまざまな種類の着付け型のベースが同じであることを知ったり、着物を着る人はもちろん、着付ける人の所作が美しいことにも惹かれたりして勉強を始めました。
――着付けを学ぶうえで印象的だったことはありますか?
学校外の着付けコンテストに出場したときのことが、思い出深いです。
20分以内に振り袖を着付けるコンテストだったのですが、私はどんなにがんばっても30分かかってしまう状況でした。毎日練習をするのはもちろんのこと、必要な用具の置き場の微調整をするなど細かい工夫を重ねて、数十秒ずつタイムを縮める努力をした覚えがあります。
結局、練習中は20分を切ることはできなかったのですが、本番当日は練習の成果が実り、タイム内に着付けを終えることができました。
このときの数十秒を削減するための努力は、アシスタントとしてスタイリストの作業効率を上げるための動きの工夫にも生きているように思います。
海外志向の自分にマッチ!先生の紹介で「One WORLD」と出会う
――国家試験対策はスムーズに進みましたか?
私は手先が不器用なこともあり、国家試験対策はとても苦戦しました。
とくに、オールウェーブの習得には努力を要しましたね。頭の形をきれいに見せる必要があるのですが、理論がなかなか理解できず苦戦しました。「とにかく見本と同じものを作ろう!」と決めて、放課後に友人とタイムを測って練習を重ねた思い出があります。
――就職活動はどのようにすすめましたか?
InstagramなどのSNSやサイトなどを見て、魅力的だと思うサロンをチェックしていました。とくにサイトはサロンのセンスや特徴が出やすいと思ったので、確認することを意識していましたね。
あまり数は多くないですが、ネットで探して魅力的に感じたお店にアポイントを取って、サロン見学に行くなどしていました。
――「One WORLD」さんと出会ったきっかけを教えてください。
私が海外志向だということを知っていた専門学校の先生が紹介をしてくださったのがきっかけです。専門学校で担当者の方と先生と3人でお話をさせていただいたあと、サロンに伺って見学をさせてもらいました。
その後、お客として伺い、髪を切ってもらって、サロンの雰囲気も確認しました。
――「One WORLD」さんのどんなところを魅力的に感じましたか?
海外のお客様が多く訪れるサロンで海外志向の自分にあっていたこと、スタッフが和気あいあいと仕事していてサロン全体の雰囲気が良かったことの2つが決め手になりました。先輩スタッフが活躍している姿を見て、美容や接客の技術を身に付けたり、将来国際的に活躍するために「ここで働くことは自分の将来のためになる」と確信して、志望したい気持ちが高まりました。
学生時代のアルバイト経験を整理し、面談でアピール!
――採用試験の流れを教えてください。
サロンで1日アシスタント体験をさせていただいた後、オーナー、マネージャー、人事担当の3名と面談をするという流れでした。すべて1日で完結する試験でしたね。
――面談で印象に残っていることはありますか?
オーナーから「学生と社会人の違い」についてお話いただいたことが印象に残っています。美容師として社会で働く以上、必ずお客様を満足させる責任があり、その対価として代金や給与がいただけるというお話をしていただきました。
そのお話を受けて「美容師としてお客様に満足していただき、責任を果たせるようにならねば」と気が引き締まりました。
――希さんは面談のためにどんな準備をしていましたか?
志望動機やアピールポイントなどの基本的な部分は、面談でスムーズに話せるよう事前準備をしました。
私は学生時代、飲食やサービス業、イベントの派遣などのアルバイトを経験し、いろいろな環境で多様な方々と働いていたんです。その点が美容師としての強みになると思い、アピールできるように話題を準備しましたね。
――サロンでのアシスタント体験について教えてください。
「One WORLD」の広尾店と麻布十番店にお邪魔して、実際にお客様がいる場面でアシスタントがどんな動きをするのかを体験させていただく試験でした。お客様に挨拶をしたり、先輩スタッフに教わりながらカラー剤の準備などを行ったことを覚えています。
麻布十番店と広尾店両方の雰囲気を感じることができるので、試験を受ける側としてもとてもありがたかったですね。
希さんが就職に向けて努力した3つのポイント
1.専門学校時代、課外授業などにも積極的に取り組んだ
2.SNSやサイトなどでサロンの情報をこまめに集めていた
3.面談の前に自分のアピールポイントを整理し、エピソードを話せるよう準備した
後編では、無事入社した後の研修や、今後の目標などについて詳しくお話を伺います。
入社後、オーナーからいただいた一言のお陰で、英語での接客にも臆せずにチャレンジができるようになったのだそう。希さんは「困っている人を助けられる美容師になりたい」と、日々技術の研鑽に取り組んでいます。後編もお楽しみに。