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冬だって生花でサロンも華やかに!室内の空気がふっと和らぐ『お花』はインテリアの一部!

シンプルな空間にお花を飾るだけで、まわりの空気がふっとやわらぐ。そんな経験をしたことはありませんか? 日頃からお花を飾ることが生活の一部となっている欧米人に比べると、空間演出としての「生花」には、まだ馴染みの薄い日本人。しかし近年では、国内でもフラワーショップとアパレルのコラボレーションが増えるなど、生花に対する関心が徐々に高まってきているように感じます。

このコーナーではそんな生花をより身近に感じていただけるように、12ヶ月、四季おりおりの季節のお花をご紹介。旬のお花について理解を深めていただくとともに、空間を彩る、インテリアとしての生花の可能性について、ぜひ一緒に考えていけたらと思います。もしも気に入ったお花があったらさっそく飾って、お店の雰囲気を華やがせてみてください。お客様との会話のきっかけとしても、役立つこと請け合いです。

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12月上旬の花 『冬薔薇』

12月の花
「冬薔薇」と書いて「ふゆそうび」、と読むこの呼び名は、「四季咲き」といって厳冬期をのぞき、一年中花を付けるバラのうち、とくに冬に咲くバラを称したものを言います。バラの花は5〜6月のみずみずしい初夏のバラと、10〜11月の色艶と香りの良さが特長の秋バラが旬と言われますが、これらに比べ、冬季のバラはどこか弱々しく旬のバラのようなハリや艶も感じられません。

しかし、日に日に弱くなっていく冬の日差しのもとで懸命に花を咲かせる冬のバラには、他の季節にはない可憐さと、どこか人を惹き付けるミステリアスな魅力があります。

あるときは侘しさを、あるときは凛とした芯の強さを人々に感じさせるこの「冬薔薇」は、俳諧・俳句の季語を集めた“歳時記”にも冬の季語として掲載され、今なお多くの人々を魅了しています。

この御時世では、冬の花屋さんの店頭に並ぶバラは、暖かい国で作られたキレイな輸入ものがほとんどですが、冬枯れの庭でひっそりと花をつける日本の冬バラに敬意を表しつつ、冬ならではのバラのアレンジを楽しんでみてはいかがでしょう。

おすすめのアシストは、「ペッパーベリー」や「珊瑚樹」、綿の実などの「実もの(・・・)」や、「ドラゴンヤナギ」や「ウンリュウヤナギ」などの蔓植物。色艶のないバラの花でもその欠点をカバーし、逆にナチュラルでワイルドな魅力を引き出してくれます。

また、クリスマスシーズン用に出回る深紅のバラには色の濃いグリーンを合わせると、落ち着きと深みが増して、アレンジがぐっとシックな雰囲気になります。好みの花器にざっくりラフに生けるだけで、クリスマスまでのカウントダウンをおしゃれに彩ってくれることでしょう。

12月の花
蔓ものを使ったナチュラルなアレンジ。

12月の花
深紅のバラに濃色の葉を合わせてコントラストを意識。

〜花にまつわるあれこれ〜

12月の花
サロンとお花。一見あまり関係がないように見えますよね。

あってもいいけど、なくてもさほど影響はないもの。開店祝いや周年祝いでいただくことはあっても、積極的にお花をインテリアに取り入れているというサロンはまだまだ少ないのではないでしょうか。

かくいう筆者もサロンを訪れる際に、お花や植物に目を留めることはほとんどありませんでした。というのも、多くのサロン従事者にとってお花は専門外。たまにレセプションで見かけても、ありきたりなガラス容器にありきたりに生けられていたり、色やアレンジがインテリアに合っていなかったりと、どうしても「いただきもの感」「間に合わせ感」がでてしまっていて、素敵だと感じられなかったからです。
12月の花
そんなお花に対する意識がガラリと変わったのは、フランス人がオーナーをつとめる、あるカフェとの出会いにありました。インテリアや服飾にも造形の深いそのオーナーが営むお店は、まさに映画で見た南フランスそのもの。古びた板張りの床にオーナー自らの手作りだという大きな棚、アンティーク調の木製テーブルなどが配された、雰囲気のある空間——。しかし、その空間の中でいちばん存在感を放っていたのは、間違いなく「生花」でした。

日本ではあまりみかけることのない大ぶりのビンに、ユニークな形をした長い枝や背の高い花々がざっくりと生けてあったり、シンプルなガラス花器に、まるで野の花を摘んできたかのようなナチュラルな花束が無造作に差してあったり。その大胆なセンスもさることながら、驚いたのはその生花の1つひとつが、見事にお店の雰囲気にマッチしていたこと。「お花を飾ること」=「生活の一部」であるフランス人にとって、空間作りの一環として生花を取り入れることは、日本人の私たちが想像する以上に自然なことであるのかもしれません。

以上、インテリアとしての生花に大きな可能性を感じたひとときでした。
12月の花
海外サロンの大胆な花器づかいは、真似したいポイント。

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