最初は後ろ向きだったアシスタント業務がチャンスに。想定外の仕事が自分の可能性を広げてくれる「tida smile」大竹舞樹さん

2021年のオープン以来、わずか4年で東京都東久留米市を中心に美容室5店舗、アイラッシュ1店舗、ネイルサロン1店舗を展開し、多くのお客様から信頼を集めている「tida smile」。

今回は入社3年目となるスパニストの大竹舞樹さんにご登場いただきます。前編ではスパニストとなった経緯や、1社目での経験を中心にお話を伺いました。

後編では「tida smile」の採用試験、そして入社後の大竹さんの成長について伺います。入社後、スパニストとして自信を持っていたシャンプーのほかに、カラー塗布など美容師のアシスタント業務を任さるようになったという大竹さん。

「私は美容師になりたいわけじゃない」と最初は前向きになれずにいたものの、先輩から「これはスパニストとしてのチャンスだよ」と声を掛けられたことで、少しずつ気持ちが変化していったといいます。

お話を伺ったのは…

大竹舞樹さん

「tida smile」スパニスト

資生堂美容技術専門学校トータルビューティー学科で美容師免許を取得後、ヘッドスパ専門店へ入社。2年ほど経験を積んだあと、「tida smile」へ転職する。確かなシャンプー技術とヘッドスパに関する知識、そしてお客様への思いやりを込めた丁寧な接客で、ファンも多いスパニスト。

インスタグラム

想定外のアシスタント業務。先輩からのひと言で前向きに変化

大竹さんが入社し、現在所属する「tida smile東久留米店」。入社時は美容師のアシスタント業務が中心だったという

――「tida smile」の採用試験の流れは?

1次、2次ともに面接のみでした。1次はスタッフ、2次は社長との面接です。

――面接の前に何か準備をしたことはありますか?

素直な気持ちで臨むのが一番だと思っていたため、特別な準備はしませんでした。ただ、自分が好きなことや「tida smile」で実現したいこと、さらになぜこの会社を選んだのかを言語化できるよう、自己分析は丁寧に行いましたね。

実際の面接では自分のマッサージに対する思いや、「tida smile」に惹かれた理由を中心に話しました。惹かれた点として、技術面の習得ができるだけでなく、スタッフのみなさんの人柄に魅力を感じたことを伝えたんです。

――入社後は順調でしたか?

最初は少し戸惑いました。というのも入社後は美容師のアシスタント業務が中心になると聞いて。シャンプーは前社から行ってきた業務ですが、カラー塗布などの経験はなかったので、心のどこかではいつも「私は美容師になりたいわけじゃないのに…」と思っていました。

――そうだったのですね。その気持ちはどうやって払拭できたんですか?

先輩から「アシスタント業務に入ることは、スパニストとしてもチャンスなんだよ」と言われたんです。

――チャンスですか?

はい。先輩は「アシスタントとしてお客様に入ることで、お客様に自分を知ってもらえるし、カラーを塗布するときに頭皮の状態を見ればお客様の健康状態がわかるから、ヘッドスパの提案にもつなげられるはずだよ」と教えてくれました。

確かにそうだと思い、そこからは前向きに取り組めるようになったんです。

――なるほど。実際、どのくらいアシスタント業務を?

2年半ほどアシスタント業務を続けました。2年目からはヘッドスパの予約が入り始め、少しずつ業務の割合が変化。今年の11月からは、ヘッドスパメインで仕事をしていく予定です。

自信のあったシャンプーへのクレーム。意識を変える転機に

入社後に指摘を受けたのは、大竹さんがもっとも自信を持っていたシャンプー技術についてだった

――「tida smile」に入って印象的だったことはありますか?

スタッフ全員が努力を惜しまない点です。全員が当たり前のようにがんばり、お互いを高め合っています。また優しさのなかに厳しさがあり、言いにくいことでも成長のために伝えてくれるところが素敵だと思います。

――印象的なエピソードはありますか?

入社して3、4ヶ月ほど経ったころ、あるお客様から「シャンプーがあまり心地よくなかった」とクレームを受け、社長と話したことです。

その方は社長のお客様だったので、営業後に社長から呼び出され、技術に対する思いや熱量が足りていないことを指摘されました。アシスタント業務のなかでもシャンプーは私が前職からとくに力を入れてきた、一番自信のある技術だったため、ショックを受けて……。

これまで努力してきた技術でお客様に不快な思いをさせてしまったこと、そして社長に何も言い返せなかった自分の未熟さが悔しくて涙が止まりませんでした。

――そうだったのですね。

はい。ただ振り返ってみるとそのクレームがきっかけで、私の意識は「お客様に本当に満足いただけるようになりたい」と大きく変わったと思います。もう一度本気で取り組もうと決意を新たにしました。

――どのようにして乗り越えたのですか?

まずは会社独自のシャンプー技術を徹底的に学びました。「tida smile」では頭皮の部位によって筋膜のつき方や感覚が異なる点に着目し、頭の4ヶ所で力加減を確認しています。そのプロセスを大切にすることで、お客様1人ひとりに合った施術ができるようになり、満足度のアップにもつながりました。

また、力加減を確認する際には「思い」と「理由」を添えて伝えるように心掛けています。たとえば「本日シャンプーを担当させていただく大竹です。心地よく受けていただきたいので、4ヶ所だけ力加減をお伺いします」といった具合です。

――なぜそのようなことを?

社長に「シャンプーが好きだという思いを、お客様に伝えているのか」と聞かれたからです。

当時はお客様に思いを伝えることの大切さを十分には理解していませんでしたが、自分の気持ちと理由をしっかり伝えるようになってから、お客様の反応が変わったんです。安心して任せてくださる方が増え、信頼関係がより深まりました。

その積み重ねが結果につながり、ありがたいことにシャンプーの指名も少しずつ増えていったんです。

環境が人を変える。ポジティブな性格に変化

転職を通して、環境を変えることの可能性を学んだという大竹さん

――転職活動は、大竹さんにとってどんな学びになりましたか?

一緒に働く人や環境によって、自分の成長度合いが大きく変わるということです。もちろん前社も素晴らしい環境ではあったのですが、「tida smile」に入ることでよりその成長が加速したと思います。

「tida smile」では月に1回、営業をお休みして勉強会を行っていますし、より本質的な学びができるようになったと思います。視野も広がりましたね。

性格の面でも周りから、「人が変わったようだ」と言われることもあります。

――具体的には、どんな変化があったのですか?

性格がとてもポジティブになりました。以前は不安を口にすることや「もう無理です」と周りに話すことも多かったのですが、今は「何とかなる」と思えるようになったんです。何が起きても自分でも絶対に何とかするし、周りもサポートしてくれると感じるようになりました。

――なぜそのような変化が?

先輩たちが踏ん張ることの重要性を教えてくれたおかげだと思っています。先ほどもお話しましたが、入社当時は「なぜアシスタント業務をしないといけないの?」などと物事をマイナスに捉えることが多かったんです。

でも、そこで先輩が「絶対にまいちゃんの将来につながるから」と励ましてくれましたし、先輩たちが楽しそうに働いている姿を見て、ワクワクした未来を夢見ることができました。

その言葉を信じて前進した結果、お客様から「元々マッサージもシャンプーも上手かったけれど、さらに上手くなったね」と技術面でお褒めの言葉をいただけるようになったんです。入社時からずっと思い描いていた「スパニストの業務で1日を埋める」という夢ももう少しで叶いそうです。先輩たちには本当に感謝しています。

――これから美容業を目指す方に、就職や転職に関するアドバイスをお願いします。

私はこの会社の考え方に深く共鳴して、成長することができたと思っているので、就活や転職活動をする前に、自分がどうなりたいのかしっかり考えてみるといいと思います。

この整理ができていないと理想的な会社に出合うのはなかなか難しいのではないかと……。

転職をネガティブに捉える方もいるかもしれませんが、私は転職を通して成長し、視野も広がったので、さまざまな環境を経験することで自分のやりたいこと、進みたい方向性が明確になることは絶対にあると思っています。

――確かにそうですね!

自分に合う環境が見つかれば、美容の仕事は本当に楽しいものです。諦めずに、自分にぴったりの場所を探してみてください!


大竹さんが転職先で成長できた3つのポイント

1.応募前に社長と話し、「お客様のため」という思いに共感した

2.月に1回の勉強会や努力を当たり前に続ける文化など、学びの多い環境に身を置いた

3.意見を交換し高め合える仲間と出会えた

美容の世界に入ってから、壁にぶつかることもあったという大竹さん。けれど、どんな経験も成長の糧になり、今では多くのお客様から指名を受けるスパニストへと成長しました。

「人を笑顔にしたい」という思いを原動力に歩んできたその姿勢は、美容を志すすべての人に勇気を与えてくれます。自分を信じて努力を続ければ、きっと理想の未来に近づけるはずです。


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tida smile 東久留米店
住所:東京都東久留米市本町1-5-18 柴田ビル4F
TEL:042-420-7789

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