転職活動では徹底的に情報収集を行い、そのサロンで発揮できる自分の強みをアピール「lyann表参道」大内優衣さん

青山や表参道など、美容室激戦区に「Agnos青山」「kyli表参道」「lyann表参道」の3店舗を構える「KANOW GROUP」。トレンドをしっかりと押さえたスタイル提案や、スタイリッシュな内装で人気を集めるサロンです。

2024年に入社し、現在は「lyann表参道」所属のスタイリストとして活躍しているのが大内優衣さん。前編では大内さんの美容学生時代の就職活動についてお話しを伺いました。

後編では、「KANOW GROUP」への転職体験について伺います。1社目に入ったサロンで美容師としての経験を積みながらも、東京のサロンで、複数の先輩から学びながら働きたいという思いが強くなっていったという大内さん。オーナーにも相談のうえ、転職を決意します。

転職の準備として情報収集に力を入れ、お客様の層をしっかりと把握。お客様に対してどのような強みを発揮できるかをアピールしたそうです。

今回、お話を伺ったのは…

「lyann表参道」／スタイリスト

大内優衣さん

元々は獣医を目指していたが、美容師になりたいと方向転換し、美容専門学校に入学。卒業後、千葉県にある個人サロンで2年ほど経験を積む。2024年2月に「KANOW GROUP」に中途入社。現在は「lyann表参道」所属のスタイリストとして、くびれヘアやハイトーンを武器に、活躍している。

インスタグラム

転職成功の鍵は事前の情報収集。すべてのスタイリストのSNSまでチェック

――このサロンに転職されたきっかけは？

1社目のサロンでは2年ほど働き、さまざまな経験を積ませていただいたのですが、学生時代から抱いていた表参道の美容室で働くという夢を、やはり忘れることができなかったんです。

また1社目のサロンは個人店だったので、スタイリストがたくさん所属しているサロンでさまざまな施術方法を学んでからスタイリストになった方が自分にはプラスになるのではないかという思いもありました。当時働いていたサロンのオーナーには感謝の気持ちしかなかったのですが、話し合い、転職するなら早めの方がいいのではないかということで、転職活動を開始しました。

――表参道にはたくさんのサロンがありますが、そのなかでも「lyann表参道」を選んだ理由は。

直感が働いたのと、自分が働いているイメージが湧いたことが大きかったです。転職活動中、転職サイトを見ていてもたくさんのサロンがありすぎて、どこがいいのかよく分からなくなってきてしまったときがあって。そこで自分がお客として美容室を選ぶときのように、集客サイトを見てみて、直感的にいいと感じたところにまずは足を運んでみようと思ったんです。

「lyann表参道」のページを見たときに内装がとてもおしゃれで、ピンとくるものがありました。それでサロン見学に行ったところ、対応をしてくれた店長が在籍しているスタッフがどのような働き方をしているかを細かく教えてくれたので、自分が働いているイメージをつかむことができました。

この会社はバリバリ働くことも、家庭やプライベートを大切にすることもどちらも可能で、お子さんを育てながら働いているスタッフもいると聞いて。次に働くサロンでは長く働きたいと思っていました。将来的には結婚や出産も経験し、そのあとも美容師として働けたらと思っていたので、その点も魅力に感じました。

――転職活動中に心がけていたことはありますか。

事前にサロンの情報を頭に入れておき、どういったお客様が来店されるサロンなのか、そのなかで自分はどういう強みを発揮できるかということを考えて、面接時に伝えられるように準備をしました。

情報収集はホームページ、集客サイト、所属しているすべてのスタイリストのインスタグラムを見て、全体像を把握しましたね。

私は30代女性をターゲットとして活躍したいという思いがあり、このサロンも同じ顧客層で自分の求めるサロン像と合っていること、そして接客でお客様と打ち解けるのが得意なので、その年代の方たちとも仲よくなれる自信があることをアピールしました。

技術を教えてもらえる機会が増え、自分の可能性が広がった

――入社されてからどんなことを感じましたか？

個人店から3店舗を展開している会社に転職してきて、在籍している「lyann表参道」だけでもスタイリストが7名ほどいたので、技術を教えてもらう機会が増えたと感じました。先輩たちはそれぞれ得意としている技術が異なるので、さまざまな技術に対してアドバイスがもらえるようになり、美容師としての可能性が広がった気がします。

一方で、スタイリストが多い大きなサロンで働くことは個人店で働くのとは異なり、広い視野でお店全体を見なければいけないことも多く、最初はその点に慣れずに苦戦をしました。

また表参道で働くことに憧れてきましたが、高いレベルが求められるエリアでもあると思うので、その点ではシビアな世界だと感じたこともあります。ただ、だからこそお客様に高いレベルの技術やサービスを提供したいという思いも強くなり、その点が大きなモチベーションにもつながっていましたね。

――元々は別の仕事を目指されていたということでしたが、美容師として働き始めてからはどのように感じましたか。

美容師の仕事が自分に本当にあっており、天職だと感じているので、美容師を目指してよかったと思っています。私はお客様とお話しできる接客の時間がとても好きですし、自分が培ってきた技術でお客様が喜んでくれたり、褒めたりしてくれる反応をダイレクトにいただける瞬間がやりがいになっています。

またもうひとつうれしいのが、「この前の髪型を、褒めてもらいました」とか、施術をしていただいてから、髪の毛が扱いやすくなって、生活の質が上がりました」というように、自分がいない場所でも、自分の技術でお客様の人生をプラスにできる可能性があるということです。美容師としてもっと成長し、喜んでくださるお客様を増やしていきたいです。

サロン選びに悩んだら、マイナスポイントの大きさではかってみる

――これから美容師を目指す人へのアドバイスをお願いします。

学生時代の就活では、まずは自分がやりたいことを明確にして、それを叶えられるサロンを探していくことが重要だと思います。とはいうものの私自身もサロン探しをしていた際、やりたいことはある程度明確になっていたとは思うのですが、たくさんの情報に触れてどこのサロンがいいのか、見失っていた時期もありました。

そういうときは自分にとってのマイナスポイントが大きいサロンは選択肢から省く、ということを意識してみるといいかもしれません。１つでもマイナスポイントが大きい部分があると、就職したあとにギャップを感じることも多いと思うので。

私は自分の技術でお客様を喜ばせることができる美容師の仕事がとても楽しいですし、大きな可能性を感じています。美容師に興味があるという方は応援していますので、ぜひ挑戦してみてください。

大内さんの就職、転職活動が成功した３つの理由

1.情報収集をしっかり行い、サロンで活躍できる点をアピールする

2.迷ったときはマイナスポイントの大きいサロンを選択肢から外す

3.一度選んだ道でも自分のビジョンと合っていないと感じたときは軌道修正を行う

何を聞いても自分の考えや、実践してきたことを理路整然と話してくれた大内さん。美容師を志したときから自分の目指す美容師像に向かって何をすればいいのか、しっかりと考え、実行してきたからではないかと感じました。これから美容師を目指したい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。