都会的な心地よさを追求そのコンセプトや“想い”とは……『MINX銀座店』

サロンやショップはお客さまをお迎えする場であり、コンセプトを形にする場であり、スタッフにとっては職場でもあります。

「On Stage」では、お店づくりのアイデアがいっぱいのお店にとっての“表舞台”をご紹介します。

技術も、接客も、インテリアも――“本物”にこだわったMINX銀座店

老若男女を問わず、その技術とセンスから絶大な支持を集め、海外のスタイリストからも注目を集めているヘアサロン「MINX」。青山、原宿、下北沢に続いて開かれたMINX銀座店は、一歩足を踏み入れると、まるでニューヨークにトリップしてしまったようなおしゃれで居心地のよい空間が広がります。

「当店のコンセプトは「アーバンコンフォート」。MINXの他の店舗とは、こだわる部分を大きく変えているんですよ。２階と７階、ふたつのフロアで営業しているのですが、まず２階は、ブルックリンにあるレストランやカフェをイメージしました。ブラウンを基調に、落ち着いた雰囲気の中にも洗練された空間になるように内装を整えています。７階は、銀座店の開業から２年ほど経過してからOPENさせたので、その２年間のノウハウを生かして動線や内装を整え、僕をはじめ、スタッフたちの考える居心地のよさを追求しました。

どちらの店舗も共通してこだわっているのが質感。木の素材選びからスタートし、天然のものにこだわりました。銀座のお客さまは目が肥えていらっしゃるので……。塗装もしかり、これらにはとにかく時間をかけています。居心地をよくするためにエイジング加工をしてもらったり、壁の色などは納得いく色になるまで５回くらい塗りなおしてもらいました。

７階は２階に比べて天井が低く、空間的には狭いのですが、こだわりぬいて作ったためか、逆に広さを感じてくれるお客さまもいらっしゃるようです。２階はこれまでの美容室にはない雰囲気なので、僕らが意図したとおり「こんな美容室があったんだ！」と、お客さまからの反応も上々です」

今回、お話をお伺いしたのはMINX銀座店の代表を務める菅野久幸さん。日本へ、世界へと活躍の場を広げているスゴ腕スタイリストです。

しかし、銀座はハイスペック・ハイスキルのサロンが集う世界屈指の“難関”エリア。なぜ銀座に店を出そうと思ったのでしょうか。

「すでに『Darling』という、大人の女性のための新レーベルとして誕生した店舗が６丁目にあったんですが、“MINX”としても銀座という街で挑戦してみよう、ということになったんです。銀座はファッション、レストラン、カフェ、すべてが密集するエリアで、東京五輪に向けて世界からも再注目を集めています。ここで実力を発揮できるかどうか、MINXとして試してみたかったんです。

はじめは銀座１～４丁目の範囲でスペースを探していました。でも、有楽町へ、丸の内へ、人の流れを意識したときに２丁目が最も動きも流れもあり、物件としてもいい場所を見つけることもできたのでここに決めたんです。場所柄、客層的に多いのはOLさんやママさんですね。年配の方ももちろんですが。男女比は、女性８、男性２くらいでしょうか。平日の夜は男性が増えますね」

銀座という場所柄、お客さまの求める技術力は、かなりハイレベルなものを求められるといいます。そのため、MINX銀座店ではカリキュラムを強化。とくにカット技術の研鑽に励んでいるとか。

「カット、パーマ、カラー……そうしたカリキュラムの中でいちばん厳しく指導しているのがカットです。スタイリストになるためのデビュー試験がある中でも、カットに関してはかなり厳しく審査をします。自分たちで言うのもおこがましいかもしれませんが、日本でも屈指の厳しさではないでしょうか。スタイリストとしてデビューしてからも、約５年ほどはカットの課題を与えられ、次々クリアーしていかなければならないシステムになっています。スタイリストになったからそこで終わりではなくより上を目指してもらわないと困りますからね。ちなみに……入社したてから10年目くらいまではずっと、カットの練習を続けることになります。このくらい厳しくしないと、銀座界隈のお客さまを満足させられるレベルに達しないのも事実なんですよ。表参道や原宿の美容室にずっと行っていて、それから銀座に来るというお客さまが多くいらっしゃいます。かなり厳しい目を持っているお客さまが多いので、こちらも手を抜くことは絶対にできません」

では、銀座店の“これから”は――？

「銀座エリアから日本へ世界へ、何かを発信していきたい。そう思っています。銀座店はMINXの中でいちばん歴史の浅い店舗なのですが、今までのよきMINXの伝統を継承しつつ、今までのMINXの常識にとらわれない、そんな風に伸びていきたいですね。原宿店、青山店からトレンドを発信してもらい、銀座店は優れた技術力を発信する――そんな感じでしょうか。銀座は変化の早い街で、実力派のサロンが密集するエリア。淘汰されていくサロンがとても多いんです。他のサロンさんも銀座エリアはとくに力を入れているので、普通のサロンワークを行っているだけでは太刀打ちできない場所であり、それを毎日のように肌で感じています。美容業界を引っ張り、新しい風邪を起こす気概を持って、今後も運営していきたいと思っています」

銀座から世界へ。技術力の発信を目指すMINX銀座店。次回はそんなMINX銀座店の“裏”に迫ります。

【サロン探訪】このクオリティを保つために、スタッフ一丸となって切磋琢磨！『MINX銀座店』　

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