薬剤師のパート時給はどれくらい?働き方別の年収や時給を上げる方法を紹介

薬剤師としてパートで働く際、時給がどの程度なのか気になる方は多いはずです。パートの給与は働く場所によって差があり、一律ではありません。

そこで、パート薬剤師の時給目安や地域・業種による違いを伝えるとともに、働き方別の推定年収や、時給を上げる手段なども解説します。無理なく働きやすい環境で、理想の収入を目指すための参考にしてください。

薬剤師のパートの平均時給目安はどれくらい?

令和6年の「賃金構造基本統計調査」によると、企業規模10人以上の職場における、薬剤師の短時間労働者(パートやアルバイト)の時給目安は2,639円でした。

令和7年度の全国の最低賃金(時給)が1,121円であることから、パート薬剤師の時給は2倍以上という高水準であることが見て取れるでしょう。

また、年間賞与その他特別給与額は9,500円で、短時間労働者でもボーナスをもらえる可能性があるようです。

引用元
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 短時間労働者 職種
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 短時間労働者 職種 1
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 短時間労働者 職種 1(ダウンロードデータ)
厚生労働省:地域別最低賃金の全国一覧

都道府県ごとの違い

地域による賃金の差が気になる方も多いことでしょう。

しかし、上記調査では時給の都道府県別のデータがありません。そのため、パートのデータではなく、正社員のデータをもとに時給を算出(所定内給与額÷所定内実労働時間数)して比較します。

地方で高めなのは、下記のような都道府県でした。

・熊本県:約3,502円
・広島県:約3,300円
・新潟県:約3,017円
・山梨県:約2,978円
・岩手県:約2,920円

また、都市部で高い傾向にあるのは、下記のようなところです。

・愛知県:約2,796円
・千葉県:約2,757円
・東京都:約2,584円
・神奈川県:約2,405円
・大阪府:約2,406円

このようにして見てみると、地方のほうが都市部より高水準です。もちろん同じ都道府県内でも職場ごとに給料が異なりますが、目安として知っておくとよいでしょう。

お住まいのエリアや近隣地域の給料が上記にない場合、下記のダウンロードデータでチェックしてみてください。

引用元
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 全国~埼玉(ダウンロードデータ)
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 千葉~愛知(ダウンロードデータ)
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 三重~山口(ダウンロードデータ)
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 徳島~沖縄(ダウンロードデータ)

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薬剤師がパートで働く際に時給が高い業種は?

「せっかく働くなら高時給がいい」と考える方も多いことでしょう。そこで、薬剤師の職場のうち、パートの時給が高めの業種を順番に取り上げます。

1. ドラッグストア

ドラッグストアは、数ある薬剤師の職場のなかでもトップクラスの時給を誇ります。調剤業務だけでなく、OTC医薬品の販売や商品の棚卸しなど、業務内容が多岐にわたるためです。

特に人手不足になりやすい土日や夜間のシフトは、さらに時給が跳ね上がる傾向にあります。ガッツリ稼ぎたい方には、非常に魅力的な職場の選択肢といえるでしょう。

2. 調剤薬局

調剤薬局で働く薬剤師の給料は、ドラッグストアに次いで高い傾向が見られます。ただし、店舗の規模や立地などによって給与に差が出ることがあるため、事前の確認が欠かせません。

調剤薬局では、調剤や患者対応が薬剤師の主な仕事です。夜間営業を行っている店舗であれば、時給アップや手当によって効率よく収入を増やせます。自分がどの程度の金額を希望するかによって、選ぶべき店舗が変わってくるでしょう。

3. 病院

病院に勤務する薬剤師の時給は、ドラッグストアや調剤薬局と比較すると少なめに設定されるケースが多く見られます。

入院・外来患者への服薬指導など、専門性の高いスキルが求められる業種ですが、薬剤師より医師や看護師が優遇されやすいことに加え、薬剤師の人材供給が多く、好待遇にしすぎなくても人手を確保できる傾向があるためです。

病院勤務は、労働時間が固定されている現場が多く、生活リズムを一定に保ちやすいというメリットがあります。副業が許可されている職場なら、かけもち・ダブルワークによって合計収入を底上げするのも賢い選択です。

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【働き方別】パート薬剤師の年収

一口に「パート」といっても、1カ月に勤務する時間や日数は異なり、当然月収にも年収にも違いが出ます。そこで、全国平均時給の2,639円をベースに、働き方別のパートの年収を見てみましょう。

1. 1日8時間×週5日×4週

フルタイムに近い形で、1日8時間を週5日、4週間勤務する場合の月給は422,240円です。このペースで1年間継続して働くと、年収は5,066,880円に達します。

正社員並みの高年収を確保しつつ、残業の有無などを調整しやすいのがパート勤務の大きな強みです。責任ある業務をこなしながら、しっかりと稼ぎたい方に適した働き方です。

2. 1日8時間×週3日×4週

1日8時間の勤務を週3日に抑え、プライベートとの両立を図る働き方では、月給は253,344円です。年収換算では3,040,128円と、家計を支える十分な収入源になります。

週休4日を確保できるため、子育てや介護、あるいは趣味の時間を大切にしたい方に選ばれているスタイルです。メリハリのある生活を送りながら、薬剤師としてのキャリアも維持できます。

3. 1日5時間×週3日×4週

1日5時間の短時間勤務を週3日行うパターンでは、月給は158,340円です。年収に換算すると1,900,080円で、扶養の範囲を考慮しながら働く際の一つの目安になるでしょう。

ブランクからの復帰を目指す方や、体力を考慮して無理なく働きたい方に適したスケジュールです。短時間であっても、薬剤師免許を活かして効率よく給与を得られます。

パート薬剤師がさらに時給を上げる方法

パートで働く薬剤師がより時給を上げたい場合、どのような方法が有効なのでしょうか。

1. 土日や夜間シフトに入る

現在の職場で時給アップを狙うなら、土日や夜間といった人手が不足しがちな時間帯に積極的にシフトを入れるのが効果的です。多くの現場では、こうした時間帯に特別な手当を設けています。

平日の日中の時間帯より高い時給が設定されるケースが多いため、勤務時間を増やすことなく効率的に収入を伸ばせます。ライフスタイルに支障がない範囲で、まずは店長や担当者に相談してみましょう。

2. 資格を取得して交渉する

認定薬剤師や専門薬剤師、あるいは介護系の資格など、実務に役立つスキルを身につけるのも賢い選択です。資格によって専門性の高さが証明できれば、給与交渉の際に武器になります。

高度な知識を必要とする業務に携われるようになれば、時給そのものの底上げはもちろん、自身の市場価値を高め、長期的・将来的なキャリアアップにも役立つでしょう。

3. より条件の良い職場に転職する

どうしても今の職場では限界があると感じたら、より条件の良い環境へ転職することを検討しましょう。ドラッグストアや夜間シフトのある店舗、地方の薬局などは、都市部に比べて高時給な案件が数多く存在します。

自分の希望条件を明確にしたうえで、より評価してくれる場所を見つけるのが時給アップの近道です。

パート薬剤師の時給が上がることによる注意点

前章でパート薬剤師が時給を上げる方法について解説しましたが、ただ「時給がアップした!」と喜ぶのではなく、時給が上がることによる注意点も理解しておかなければなりません。

1. 扶養を外れる可能性がある

配偶者や家族の扶養内で働いている方は、時給アップに伴って年収が基準額を超えないか注意を払いましょう。万が一収入が増えすぎて扶養から外れてしまうと、自分で社会保険料などを負担する義務が生じます。

その結果、手取り額が以前より減って「働き損」になることも。自身の年間収支を正確に把握し、適切な勤務時間を調整するようにしてください。

2. 働きづらくなることもある

時給が高くなると、それに見合う成果を期待されて仕事量が増えたり、シフトへの貢献を求められたりするケースがあります。責任の重さや拘束時間が負担にならないか、慎重に見極めるべきです。

また、他のスタッフとの給与格差によって軋轢を生み、職場の人間関係に影響する可能性も否定できません。周囲への配慮を忘れず、良好なコミュニケーションを維持しながら働くことが大切です。

薬剤師のパート時給は職場やエリアによって違う

薬剤師のパート時給は、業種・職場・地域などによって差が生じます。自分のライフスタイルに合わせて、土日・夜間シフトの活用や資格取得など、適切な方法で昇給を目指しましょう。

ただし、時給が高くなることでこれまでになかった負担が出てくる可能性もあるため、無理なく働ける範囲で調整するのも重要です。

自分に合った職場を効率よく探したい方には、希望条件に寄り添ってくれる、薬剤師専門の転職支援エージェント「ファーマキャリア」の利用をおすすめします。ファーマキャリアのオーダーメイド求人サービスを活用し、今まで以上に自分にぴったりな職場と出会いましょう。


監修者

この記事の監修者

森正弘
薬剤師専任キャリアアドバイザー
社内MVP受賞

【経歴・実績】
・北海道大学大学院(修士)修了 / 元大手インフラ企業 研究職
・社内受注金額MVP / 成約率41%の実績

【プロフィール】
理系院卒の深い理解と論理的交渉で、週休3日や高年収など他社が敬遠する難条件も実現。
深層心理まで掘り下げ、客観的な利点と欠点を提示します。意見を押し付けず、最終的にはご本人の意思決定を最優先に尊重します。

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