さまざまな“色”を持つヘアサロン!スタイリストの自由区『bloc』
サロンやショップはお客さまをお迎えする場であり、コンセプトを形にする場であり、スタッフにとっては職場でもあります。「On Stage」では、お店づくりのアイデアがいっぱいのお店にとっての“表舞台”をご紹介します。
いろんなファッション観を見せていきたい
2016年に15周年を迎えたblocは、多くの美容学生の憧れであり、モデルや有名人も通う人気ヘアサロンです。2001年のオープン以来、ジャンルに捕われず多様なスタイルを提案し続けてきたbloc について、代表の山本洋史さんにお聞きしました。
渋谷・神南エリアはアパレルのショップが立ち並ぶ一郭。そのビルに隠れるようにして一軒家サロンblocがあります。3フロアの店内できびきび働くスタイリストさんたちは、みなさんおしゃれで個性的な人ばかり。
「サロンとしてさまざまなジャンルの共有を大切にしながら、ミックスされたテイストを提供したいと思っています。ですから、blocのスタイリストには僕みたいな人もいれば僕とはまったく違う方向性の人もいて、当然、作りたいスタイルもそれぞれ違う。でも、絵の具にいろんな色があるように、それぞれの個性がしっかりと発揮されたら、それがサロンの“色”になっていくと思うんです。いいとか悪いではなく、いろんなファッション観を見せていけたらいいですね」
そのコンセプトは2001年のオープンから変わりません。そして当時から、ささやかな驚きを与えるような空間作りを心がけてきたそうです。
「“非日常”という言葉でもいいんですけれど、扉を開けたら違う世界に入って行ける感じにしたいという思いはずっとあります。昔はミッドセンチュリーっぽいポップな感じを出していたこともあったんですが、そのときはそういう空気感のほうが、お客さまが『おっ!』となりました。世の中にある建築、ショップやカフェ、あるいは今のファッションとか、そういったものとのギャップみたいなものがあるといいと思います。
でもこれが自分の好きなものかというと、そういうわけでもなくて、自分の好きな状態だったらコンクリート打ちっぱなしでいいんです。でも、たとえば家族で住んでいる家だったら子供部屋とか応接間とか、それぞれテイストが違うじゃないですか。ですから、僕以外のスタイリストの好きな感じとか、エントランスだからリッチな感じとか、いろんな空間があっていいんじゃないかと」
いろんなbloc=区で、自由に、好きなことをしよう
いろんなジャンルを共有してさまざまなテイストを提供したい。そんなblocのコンセプトは店名にも表現されています。
「blocは区とか場所のことです。世の中にはいろんな区がありますが、昔のNYのソーホーやパリのマレ地区のように、好きなように考えて好きなことをやれる、いろんなことを自由にやれる、そういう場所という意味で名付けました。だから、『かわいい』とか『エレガントな』とか、何かに特化したくないんです」
「サロンのなかにもBloc de l’art、BLOC DE ZENITH、Bloc de gemmesという区があって、ちょっとずつテイストが異なっています。僕はヨーロッパが好きなんですが、いろんな文化が共存しているのがヨーロッパ。それがベースにあるので、フランスのアトリエをイメージした空間や、スペインっぽい遊び心が感じられる応接間のような空間もあります」
——自由で遊び心あふれるblocのスタイルはここから生まれているんですね。次回はその裏舞台を支えるスタッフを紹介します。
Shop Data
bloc
住所:東京都渋谷区神南1-5-19 ハレ神南1-3F
TEL:03-5784-3227
営業時間:平日11:00~21:00 土日・祝10:00~20:00
http://www.bloc.co.jp
スタッフのセンスを大切に。個々の発信がサロンを進化させる『bloc』>>