すべてのお客さまをHAPPYに! “出張+サロン”という働き方『ars』
サロンやショップはお客さまをお迎えする場であり、コンセプトを形にする場であり、スタッフにとっては職場でもあります。「On Stage」では、お店づくりのアイデアがいっぱいのお店にとっての“表舞台”をご紹介します。
すべてのお客さまをHAPPYに! “出張+サロン”という働き方
商店街や井の頭公園など多くの人気スポットを擁し、若者からファミリーまで数多くの人々で賑わう吉祥寺。その駅前から徒歩7分ほど。マンションの一室にひっそりとたたずむ、隠れ家的サロン「ars」は、業界の第一線で活躍してきたプロフェッショナルの女性ふたりが立ち上げた、プライベート・ビューティサロンでした。そのポリシーや働き方とは? 詳しく伺ってみることにします。
arsってどんなところ?
カヤハラ「arsは、ヘアメイクアーティストの私とネイリストの高橋がチームを組んで立ち上げた、プライベート・ビューティサロンです。プライベートということで、大々的な宣伝は控え“知る人ぞ知る、とっておきの美の場所”を目指し、約2年前にこの吉祥寺にオープンさせました。サロンを始める前はふたりともフリーランスで仕事をしていて『自分ひとりでできることのMAXは見えた』、そう思えた時期だったんですね。今まで積み重ねてきたキャリアの先に、新しく何かを始めていきたい。そんなふうに考えていたタイミングで、ちょうど共通の知り合いを介して晶子(高橋)と出会って……。彼女のプロ意識の高さや人柄のよさもすぐにわかり、会ってから1時間もたたないうちに意気投合していましたね(笑)」
高橋「こんなふうに始まったサロンなので、営業形態もスタッフが常駐する一般的なサロンとはちょっと違っています。ネイルは定額制のジェルネイルを中心として、サロンワークと出張ネイルを組み合わせたフレキシブルな営業スタイル。日常のネイルはもちろん、ブライダル、ハンドケアまでお客さまの要望に合わせてさまざまなシチュエーションに対応しています。また、一般のお客さま向けのセルフ・ジェルネイルのレッスンも受け付けています。」
カヤハラ「ヘアメイクは元々TV、広告、雑誌等、芸能界のお仕事が中心でしたが、現在は個人さまへのヘアメイクやレッスン等のサロンワーク、また出張ヘアメイクや企業向けのプロデュース・セミナーまで幅広く活動しています。ヘアメイクやレッスンのためサロンに足を運んでくださるお客さまたちは、きっと私が芸能界で培ってきた技術や経験の部分に期待してくださっているんだろうな、と思うので、施術やレッスンでは、普段のメイクからワンランクアップする簡単テクニックや現場の技も惜しみなく盛り込んでいます」
芸能界を中心に15年のキャリアを持ち、今なお第一線で活躍するarsヘアメイクアップアーティスト代表カヤハラリサさん。ヘアメイクオフィス「SUGAR」より独立後、フリーランスの期間を経て2014年ネイリストの高橋晶子さんとarsをオープンさせた。
どんなお客さまが多い?
高橋「ヘアメイク・ネイルに共通して、お客さま同士の口コミやご紹介で予約してくださる方が多いですね。arsでは、大々的な宣伝というものをほとんどしていないんです。『人と人との繋がり』やお客さまとの信頼関係をとくに大事にして、現場の技術力とおもてなしで、ふたたびリピートしていただく、というスタンスをとっているので、お客さまのほうも自然と美意識の高い方が集まっているように感じます。年齢層も幅広く、ネイルではお若い方や40~50代の女性を中心に、最高で90代のお客さまでいらっしゃったんですよ。」
ネイリストの高橋晶子さんは、地元茨城のネイルサロンを経て都内サロンに就職後、店長や講師など多岐にわたる経験を積み、独立。フリーランスとして3年間活動後、2014年にカヤハラリサさんとarsをオープンさせた。
“サロン+出張”という働き方
カヤハラ「お互いにフリーランスとして仕事をしてきた私たちがサロンをオープンさせると決めたとき、それまでやってきたことをゼロにする必要はない、っていうのが共通認識だったんです。サロンという形式に縛られるあまり、今までの働き方やお客さまを失うっていうのは、ちょっと違うんじゃないかなって。これまでのお互いのやり方は尊重しつつ、1+1=2じゃなく2+αの相乗効果を生み出すことができれば、可能性の“円”は、もっともっと広がっていく。だから、あえて働き方に制限を加えない、今のようなスタイルになりました。」
高橋「さきほどの話の90代のお客さまも、実は出張ネイルで施術をさせていただいたんです。この方はもともと私が担当していたお客さまのおばあさまで、ネイルはお孫さんからのプレゼント。当日は、お孫さんのお宅に伺っての施術でしたが、なごやかな雰囲気のなか、初めてのジェルネイル体験にとても喜んでいただけたようでした。また、最近では赤ちゃんがいるお客さまの出張ネイルも増えています。ご自宅でなら、寝かしつけ後や家事の合間に施術が受けられますし、お子さんが泣いてしまってもすぐに駆けつけられる。さらに爪をきれいにすること自体、忙しい子育て合間の息抜きになるのかもしれません。こんなふうに、サロンまで足を運ぶことが難しい方々でも、私たちのほうが動けば施術ができて、さまざまな方に喜んでいただける。“出張”という働き方は、お客さまにとっても私たちにとっても、本当にいろいろな可能性を秘めていると思うんです。今後も“サロン”というホームはしっかりと構えつつ、場所に縛られない働き方は続けていきたいですね」
nail&hair make ars
住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町3丁目 ※詳細はご予約時にお尋ねください
Mail:a.r.s.20141107@gmail.com
営業時間:10:00~19:00(最終受付)/完全予約制
HP:http://ars.tokyo
フレキシブルな営業で「美」を提供し続けられる秘訣とは?『ars』>>