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コラム・特集 2017-01-19

山口直美 interview#2:まつ毛エクステとは“健康の上”にある。

――どうやってお店を再生していったんですか?

「まつ毛エクステではない違うメニュー、ワックス脱毛を取り入れたり、もともとしていたエステメニューを強化しました。お店の規模は小さくなりましたが、それでも通っていくださるお客さまがいてくれて……その御恩は忘れません。本当にご心配かけていました。同時進行で美容師免許を取るために練習もたくさんしました」

――そうとう国を恨んだんじゃないですか?

「実はそうでもないんです。これで選ばれし者のみがまつ毛エクステをできることになったわけですから。職業としてのグレードが上がったと私は認識しました。ただ考え方がもう一つあって、美容師免許を持っていれば、誰でもできるというのも事実なんですね。正直、中身が伴わない技術者がまだまだたくさんいると思っています。なので、世直しじゃないけど、私はいい技術を伝えていきたいんです。今はYouTubeなどの動画を見て、サロンをオープンさせる人がいる時代です。技術というのは人に見られて、お互いジャッジして、よくなっていくと思っていますから不安ですね」

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――当時は、どういうお気持ちで毎日過ごされていたんですか?

「このときを笑って話せる日が来ると信じていましたね。とにかくお客様に助けられ、友達と家族が応援してくれて、先輩も手を差し伸べてくれました。毎日大変だったけど、心はいつも晴れていましたよ」

――今はもう美容師免許を取られて。

「はい。堂々と営業しています(笑)」

――美容師免許が必要になる前というのは、営業されていた方々はみんな独学だったんですか?

「そうです。まつ毛エクステって日本に登場してまだ14、15年なんです。私がちょうど13年になるんですけど。つまり業界の歴史が浅いんです。だからルール作りがまったくできていなかった。初期の頃は、悪い噂も立ちましたよ。ニュースで流れたりすると、私のサロンもあおりを受けて、せっかくいい技術を提供してもお客さまは心配なさったり。このままではいけないと思って、同志たちと団体を作ったり、テキストを作成したりと、信頼されるためにいろいろやってきました」

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――今はプレイヤー以外にも、技術を伝えていく活動もされているんですよね?

「はい。福岡美容専門学校で講師をしたり、サロンさまへの導入講習、フィリピン、上海、インドネシアにも定期的に行って技術を教えています。今、日本にいるのは毎月8日間くらいになります」

――そんなに忙しい日々を送っているんですか?

「おかげさまで、いろんなところで教えることができています。これも一つの巡り合わせなのかなとも思っています。というのも、まつ毛エクステを再開してもお客さまの大半は戻って来ず、そんなときに海外で講習をしないかというお話をいただいたわけです。オファーをしてくれたのが、のちに、私といっしょにフィリピンで会社を立ち上げることとなるビジネスパートナーです。もしお店が順調で、あのまま毎月250人~300人のお客さまを持っていたら、私は海外に行っていないです」

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――ピンチがチャンスに。

「だと思います。パートナーとはもともと10年来の友人で、ある日『私、今、こういう状況なの』と言ったら、彼女がビックリして『山口先生ってあんなにお客さまを持っていたのに』と。『だからこうやって工夫してやっているの』と話したところ、『それならいっしょに仕事をしませんか』ということになったんです」

――今の山口さんにとって、まつ毛エクステとはなんでしょうか?

「まつ毛エクステ業は私と家族を支えた大事な仕事です。また、まつ毛エクステは“美”に括られがちですけど、体が健康であることが大切なんです。健康を伝えていかないと、美には辿り着かないと思います。私は疲労が蓄積すると、右目のまつ毛が抜けるんです。栄養は内臓から優先的に吸収されて、まつ毛のような先端部分は最後のほうじゃないですか。まつ毛がなければ、そもそもまつ毛エクステをつけてあげられない。“まつ毛エクステとは健康の上にあり、まつ毛はその人を語ります“。そう思います」

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――まつ毛エクステ界の今後の課題はありますか?

「今、技術者は女性ばかりで男性が非常に少ないです。男性の技術者や携わる人が増えてくると、まつ毛エクステの業界がまたさらに発展するのではないかと考えます。なぜなら、家族を養える仕事、子供に教育を与えられるだけの収入になっていけば、業界の層が厚くなると思うからです。と、言いながら……、やっぱり女性の活躍の場であってほしいです」

――最後に目標を教えてください。

「1日でも長く“PLAYER”であり続けたいです」

profile

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山口直美さん

ビューティー スーパーバイザー
出身地・長崎県
BEAUTE Reve Cerisier代表
ボーテ・レヴェ スリージェ

座右の銘:散ることを知りながら 咲くことをおそれない

マツエク技術経験13年
IPL脱毛法施術経験14年 指導技術WAX脱毛、痩身
百貨店の美容部員から技術者の道へ転身。まつ毛エクステのエキスパートになる。2008年に法律が改正され、2014年に念願の美容師免許を取得してサロン業務に励む。

Shop Data

住所/福岡県久留米市東町412-23デイブレス久留米 4F
電話/0942-31-2300
営業時間/月曜~土曜9時~23時 日曜9時~23時  現在は毎月1回3~5日営業

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