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ママ美容師の視点から起業へ! BRIDGE 藤中妙さんの美容道 #2

女性が圧倒的に多い美容業界ですが、結婚・出産・子育てをしながら、美容師を続けることはかなり大変で、さまざまなハードルを乗り越えなくてはなりません。かつてのように女性オーナーが1人で切り盛りする店が少なくなってきている今、女性美容師が結婚や出産、子育てをしながら働くという環境づくりは業界の早急な課題ともいえます。

そんな中、原宿・青山のトップサロンで“子育てをしながら”働いてきたのがBRIDGE(ブリッジ)に所属する藤中妙(ふじなか・たえ)さんです。第二回は、ママになってからのことを聞きました。

二人目を出産、復帰時に社内事業を提案

原宿にあるヘアサロンBRIDGEで20年以上にわたって働いてきた藤中さん。カリスマ美容師時代の真っただ中、24歳でデビュー。その後、店長を任されるまでになりますが、漠然と思い描いていた“28歳で結婚して30歳までに一人生む”を実行。サロン初のママ美容師としての生活が始まりました。「そのときは復帰して仕事ができるというだけでありがたかったし、オーナーの理解で時短勤務も叶い、何とか美容師を続けてこられました。

2年くらいして二人目を妊娠したときは一人目のときより気持ちはラクでしたね。出産前は11-16時で勤務していましたが、サロンにいらしたお客様から、“あの方、お腹大きいのね”とささやかれるほど(笑)、妊娠していても原宿のド真ん中で働ける! とおしゃれを楽しみながら仕事をしていました。産休も6カ月間と以前より短くできたのは、認定保育園に預けられたからです。復帰前から働きたくて、元同僚でまつ毛エクステの資格を取っていた人に1カ月間みっちりと習い、オーナーにメニュー提案をするほどでした。当時はまだまつ毛エクステが走りで、周辺のサロンではどこも導入していなかったときでした」

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まつ毛エクステの次に取り組んだのがイヤージュエル。『新型耳つぼジュエリー』として、オリジナル商品を開発・販売するほど、今では起業家としてもがんばっています。
http://www.grazia-coco.co.jp/

新事業提案、フリーランスに転向!

―― 二人目のお子さんの出産後、子育ては大変ではなかったですか?
「それが私の場合は、二人目ができてからのほうがラクになりました。長女のときにがんばり過ぎていたんですよね。認定保育園に預けながら幼稚園にも行くなど、Wスクールまでして(笑)でも下の子が生まれると、そもそも時間が足りないと気がついて。預けていた認定保育園がとてもいいところで、習い事などの情操教育も込みだったんです。上の子も一緒だし、先生方も熱心だし。お任せしたら本当にラクになりました。それを機にサロンの勤務形態も思い切って、固定給なしのフリーランスに変更してもらいました。

今まではオーナーの好意で固定給をもらいながらも、サロンの清掃や行事への参加を免除してもらっていたのですが、いよいよ心苦しくなったのと、自分のお客様が終わったらやっぱりその分、早く帰って家事をしたいという気持ちが重なった結果です。その代りと言っては何ですが、産休していたときに習ったまつ毛エクステの技術を後輩女子にも教え、サロンでメニュー化したんです。まだブームのちょっと前でしたが、お客様に大好評ですぐに予約がいっぱいになる。急ごしらえで椅子とカーテンで仕切ったブース2面がフル稼働するほど盛況でした」

もっといいモノないの? から、会社を起業!

「まつ毛エクステは大盛況だったんですが、できるのが女性スタッフに限られてしまうため予約調整が難しく、オペレーション面で課題山積だったので、話し合いの末、メニューから外しました。残念でしたが、それでも4年くらいは続きましたからね。
フリーランスになったことで、時間にゆとりができ、サロンへ行く前にいろいろな勉強会にも参加するようになりました。その1つがイヤージュエルでした。

じつはその頃、子育てのストレスからか偏頭痛に悩まされていたんです。トレーナーをしていた友人のツテで習い始めたら、一気にハマってしまい資格を取りました。当時、テープが丸型しかなくて、いいものが見つからない。それなら自分でつくろうと、一軒一軒電話して、これは!というメーカーと出会い、自社でオリジナルテープを作りました。ロットも多いし、作ったからには多くの方に使ってもらいたい…。そんな思いでGrazia(グラジア)という会社をつくりました。モノを扱うには、個人より法人が信頼性もある、とアドバイスを受けたからです。

おかげさまで今は鍼灸師さんから一般の方まで、イヤージュエルを使ってくれる方も増えました。会社を興すときに反対していた主人も、睡眠時間を削ってまで働く私を少しずつ認めてくれているようで本当に感謝しています。今後はさらに一歩進んで訪問美容などの分野にも進みたいと、目標はつきません」

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イヤージュエルのセルフケア講座を行う藤中さん。美容師としてのサロンワークも継続中で、今後確実にやってくる高齢化や少子化を見越して、ビジネスプランを模索中です。

取材・文/山岸敦子
撮影/石田健一

Salon Data

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BRIDGE(ブリッジ)

“カリスマ美容師”の一人として業界で活躍する西本昇司さんが率いるサロン。スタイリッシュな店内からもわかるように、“アオハラ”で20数年に渡り、おしゃれ感の高い、エッジーなスタイルを提案し続けている。
藤中さんはサロンの創業当初からのメンバーで、女性美容師の中で第一号のママ美容師として今も活躍。ときに“サロン内の起業戦士”としてさまざまな提案を行っている。
http://artis-salon.com/home.html

サロン初のママ美容師として道を拓く!BRIDGE 藤中妙さんの美容道#1>>

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