これが無ければ始まらない。ヘアサロンRegilo 高田興さんの仕事道具
素敵なヘアスタイルを生み出すために、自己鍛錬とともに欠かせないのは、手足のように馴染み、役立ってくれる仕事道具たち。トップスタイリストとして美容業界の最前線で活躍する方々は、どのようなこだわりの元に、道具を選んでいるのでしょうか。
南青山『Regilo』オーナー・高田興さんが選んだのは、柔らかさを引き出すアイテムたち
――【トギノン】の、スプレームネオ5.8という、コンパクトながらも優れた切れ味と操作性とを実現したシザーを愛用しているという高田さん。選んだ理由は?
高田「このトギノンのシザーは、刃先が丸くなっていて、切れ味はとても優れているのに、柔らかい質感に、まろやかにカットすることができるんですよ。どちらかと言うと女性向けのシザーなのですが、僕自身が作りたいスタイルに向いているので、これを選びました。それまで、スパッと切れるものを使っていたのですが、どうしても硬さが出てしまうんです。メンズにはいいんですけどね。
また、このシザーは、オイルを挿さなくてもいい作りになっているんですよ。これも気にいっているポイントのひとつですね。オイルがベタつくこともなく、ひずみが少ないので、スムーズな使い心地が長く続きます。使っている最中のストレスが無いのがうれしいんです。それから、特徴的なのが持ち手の部分。手に指にフィットしやすいよう工夫されているので、コーミング中やブロッキング時に握りやすく、作業がスムーズに行えます。これは購入する際にとくに重視したわけではないのですが、使っているうちに魅力を感じるようになりました」
――セニングにもこだわりがあるとお聞きしましたが、どのメーカーのセニングを使っていますか?
高田「僕が使っているのは【無印】のセニングです。これね、片側(ギザギザになっていない方)に刃がついていなくて、カットするときに髪に“跡”が付きにくいのが特徴なんです。バングをカットするときに主に用いているのですが、後から何度も何度も修正を加えなくても、ナチュラルな、柔らかい印象に整えることができるんですよ。そうした切れ味ももちろんなのですが、指掛け部分にラインストーンが付いていて、シザーケースに入れているときに見つけやすく取り出しやすいので、そうした点でも気にいっています」
――高田さんのシザーケースには、大量のコームが入っていますね。通常、3本程度かと思うのですが……どのような使い分けをされているんですか?
高田「本当だ、7本も入ってましたね(笑)。細い櫛目で柄の細いものは、ハイライト用に使っています。同様に、細い櫛目だけれど、やや柄が太いものは、ストレート用。地肌にあたっても痛くないので、お客様に対しても優しいかな、と。ほかに、メンズ用など、カットする相手や用途によって使い分けるようにしています。とくにブランド等のこだわりはないのですが、使用頻度の高いコームは、2本ずつシザーケースに入れてあります。これは……理由と言うべき理由にはならないかもしれませんが、使用中に落としてしまったときに、スペアがあると便利……というくらいでしょうか。アシスタントが拾って洗ってきてくれるのですが、すぐに動けないときもありますからね。
メンズ用のものは、“しなり”が効くタイプを使っています。この“しなり”を使って、刈り上げる際など、仕上がりが硬くならないように作るんですよ。
これ以外のこだわりは……ほとんどありません。道具はあくまでも使うためにあるもの。それをどう使うかは僕自身の問題なので、どんな物でも、使いこなせるようにするのみですから」
Salon Data
Regilo
TEL:03-6804-6479
東京都港区南青山3-10-7 青山ホワイトテラス2F-B
平日12:00~21:00、土曜10:00~20:00、日曜・祝日10:00~19:00
URL:http://regilo-hair.com/
この春スタイリストデビュー! 『Regilo』注目のニューフェイス!>>