薬剤師の派遣は単発でも働ける?メリット・注意点と向いている人を紹介

薬剤師という職業は、高い専門性と安定性で人気の職種です 。その働き方は多岐にわたりますが、とくに注目を集めているのが柔軟性の高い働き方が魅力の「単発派遣」です。

しかし、薬剤師の単発派遣の働き方についてよくわからない方も多いでしょう。また、一般派遣やアルバイト・パートとの違いは何か気になる方もいるのではないでしょうか?

本記事では、薬剤師の単発派遣の概要や働くための条件、仕事内容、メリット・注意点、単発派遣に向いている人・向いていない人について詳しく解説します。

薬剤師の単発派遣とは

薬剤師の単発派遣とは、最短1日から数カ月程度の短期間を契約期間として働く雇用形態を指します。通常の派遣(一般派遣)が数カ月から年単位の更新を前提としているのに対して、単発派遣は契約期間が短いぶん、柔軟な働き方ができるのが特徴です。

ここからは、派遣のタイプ別の違いについて具体的に見ていきましょう。

一般派遣との違いとは

単発派遣も一般派遣も、「派遣会社と雇用契約を結び、給与も派遣会社から支払われる」という仕組みは共通ですが、契約期間や社会保険、有給休暇取得の有無が異なります。

比較項目

単発派遣

一般派遣

雇用契約

派遣契約(30日以内が主)

派遣契約(1ヶ月以上が主)

社会保険

加入できない可能性大

下記条件を満たせば加入可

有給休暇

取得できない可能性大

下記条件を満たせば取得可

項目

適用条件

社会保険

1.週の勤務時間が20時間以上
2.給与が月額88,000円以上
3.2カ月以上働く必要がある
4.学生ではない 

有給休暇

1.6カ月以上継続して雇用されている
2.全労働日の8割以上を出勤

一般派遣は一定期間以上の勤務が見込まれるため社会保険の加入対象となりますが、単発派遣は1日〜30日単位などの超短期であるため、基本的には社会保険の適用外となります。

また、継続勤務が条件となる有給休暇も、単発派遣のみでは取得が難しいのが現状です。

引用元
厚生労働省|社会保険加入のメリットや手取りの額の変化について
厚生労働省|年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説

パート・アルバイトとの違いとは?

薬剤師の単発派遣とパートやアルバイトとの共通点は短時間やシフト制で働ける点ですが、決定的な違いはその契約先にあります。

単発派遣は派遣会社と契約し、給与も派遣会社から支払われますが、パート・アルバイトは勤務先の薬局やドラッグストアと直接契約し、給与もそこから支払われる形式です。

また、単発派遣はパート・アルバイトに比べて時給が高く設定されている傾向があります。

単発派遣で働くには条件がある

自由度が高く魅力的な働き方である薬剤師の単発派遣ですが、実は労働者派遣法によって「日雇派遣(30日以内の派遣)」は原則禁止です。

ただし、以下の条件のいずれかを満たす場合に限り、例外的に認められています。

単発派遣(日雇派遣)が認められる人の条件】

・60歳以上の人
・雇用保険の適用を受けない学生
・副業として日雇派遣に従事する人(本業の年収が500万円以上の場合に限る)
・主たる生計者でない人(世帯収入が500万円以上の場合に限る)

また、ソフトウェア開発や機械設計、広告デザイン、秘書、ファイリングといった「禁止の例外として政令で定める業務」についても例外として認められています。

引用元
厚生労働省|派遣労働者・労働者の皆様

単発派遣の職場や仕事内容

単発派遣の主な職場は、ドラッグストアや調剤薬局が中心です 。仕事内容としては、調剤や監査、投薬(服薬指導)、一般用医薬品の販売など が挙げられます。

派遣先での急な欠員補充や繁忙期の助っ人として呼ばれるケースでは、即戦力であることが強く求められます。ただし、それほどスキルを要求されない職場もあるでしょう。

求人票を事前にしっかり確認し、自分が持っているスキル(電子薬歴の種類や扱ったことのある処方内容など)と合致しているかを見極めることが重要です。

薬剤師が単発派遣で働くメリット

薬剤師という国家資格の強みを活かせる単発派遣には、柔軟に働き方を実現できることや時給が高めな点、キャリアを維持できる点など多くのメリットがあります。

薬剤師の単発派遣の働き方について検討している方は参考にしてみてください。

1. 空き時間で働ける

単発派遣の魅力は、ライフスタイルに合わせて柔軟にスケジュールを組める点です。

薬剤師は69歳以下すべての年齢階級で女性の割合の方が高いのが特徴となっています。そのため、育児や家庭の事情でフルタイム勤務が難しい女性の場合でも、1日単位で仕事を選べる単発派遣なら無理なくキャリアを継続できます。

たとえば「子供の学校行事がない日だけ」や「趣味の旅行のために今月は集中して稼ぐ」といった、個人の優先順位に合わせた働き方が可能です。全国各地に需要があるため、自分に合う求人を見つけやすく、プライベートを大切にしながら専門職として活躍できます。

引用元
厚生労働省|年齢階級・性別にみた薬剤師数

2. 時給が高め

薬剤師は国家資格を必要とする高度な専門職であり、もともと給与水準が高い傾向にあります。その中でも派遣という形態は、急な人手不足を補う役割を担うため、直接雇用のパートやアルバイトよりも高い時給が設定されることが一般的です。特定の期間に集中して働くことで、目標金額をスピーディーに稼げる点は大きなメリットといえるでしょう。

3. 薬剤師としてのキャリアを継続できる

医療の高度化や高齢化が進むなかで、薬剤師による薬物療法の管理や服薬指導の重要性は日々高まっています。一度現場を離れるとブランクが気になりがちですが、単発派遣を活用すれば、最新の医薬品情報や調剤報酬の知識に触れ続け、現場感覚を維持できます。

ライフステージの変化によって常勤が難しくなっても、1日から働ける環境があれば、培ってきた専門性を無駄にすることはありません。将来的なフルタイム復帰を見据えたステップアップとして、あるいは専門知識を磨き続けるための有効な手段となります。

4. さまざまな職場を経験できる

単発派遣では、調剤薬局や病院、ドラッグストアなど、さまざまな職場を経験できるのが特徴です。職場ごとに異なる調剤システムや薬歴管理、患者層に触れることは、薬剤師としての対応力を格段に向上させることにも直結します。

幅広い知見を吸収する姿勢を持つことで、変化し続ける医療環境にも柔軟に対応でき、どの職場からも必要とされる市場価値の高い薬剤師を目指すことができるでしょう。

薬剤師が単発派遣で働く際の注意点

薬剤師の単発派遣にはメリットが多い一方で、単発派遣ならではの注意点も存在します。とくに条件面については、事前に自分に合った業務内容かどうかを確認しましょう。

1. 条件が合うとは限らない

単発派遣の求人は、急な欠員や繁忙期の補充など、現場が「今すぐ人手が欲しい」というタイミングで出されるものです。そのため、自分が働きたい日や時間に、希望の地域でタイミングよく求人が出ているとは限りません。

長期的に安定して定期的な収入を得たい、あるいは決まったスケジュールで計画的に働きたい場合は、数カ月単位で契約を更新する一般派遣や、勤務先と直接契約を結ぶパート・アルバイト、または正社員としての就業も視野に入れておくことをおすすめします 。

2. 忙しい職場であることが多い

募集がかかる背景には、繁忙期や急な欠員があったなどで、現場が非常に忙しいケースが多いです。即戦力として期待される分、プレッシャーやストレスを感じる場面もあるでしょう。

短時間の勤務であっても、チーム医療の一員として正確な判断と他職種とのスムーズな連携が求められるため、高度な専門知識と柔軟な対応力が必要不可欠となります。

3. キャリアとして認められにくい

単発派遣は短期間の雇用を繰り返すため、一つの場所で専門性を深めるような長期的なキャリア形成には不向きです。

フルタイムとして復帰することを考えているなら、目標とする分野で経験を積める単発派遣を選ぶことが、キャリアパスに役立つポイントです。

単発派遣に向いている人・向いていない人

単発派遣の働き方に向いている人もいれば、向いていない人もいます。自分のライフスタイル中心で考えるのか、一つの職場での関係性やスキルを求めるのかで異なるでしょう。

ここでは、単発派遣の働き方の適性についてチェックしてみましょう。

単発派遣に向いている人とは?

薬剤師の単発派遣は、自分のライフスタイルを最優先に、自由なスケジュールで働きたい方に最適です。薬剤師は給与水準が高く、全国的に需要があるため、短時間で効率よく高給を得たい人にも向いています。

また、調剤薬局やドラッグストアなど多様な現場を経験することで業務の幅を広げ、適応力を磨きたいという成長意欲のある方にとっても、魅力的な選択肢となるでしょう。

単発派遣に向いていない人とは?

単発派遣は現場での即戦力が期待されるため、一からじっくり仕事を教わりたい方には不向きな側面があります。また、特定の職場で長期間安定した雇用や収入を維持し、戦略的なキャリアプランを立てたい場合も、一般派遣や正社員の方が適しているでしょう。

さらに、現場を転々とする特性上、職場のスタッフや患者様と深い信頼関係を時間をかけて築きたい方にとっては、物足りなさを感じる可能性があります。

単発派遣はメリットが多い!自分に合った職場で働こう

薬剤師の単発派遣は、ライフスタイルに合わせて高時給で働ける魅力的な選択肢です。女性薬剤師の割合が6割を超えるなかで、育児と両立しやすい働き方として注目されています 。

ただし、法的な条件や職場の忙しさといった注意点も理解しておく必要があります。もし「今の自分に最適な働き方がわからない」「将来を見据えた職場を探したい」と迷っているのであれば、複数ある働き方のなかから自分に合ったキャリアを見つけるのも手です。

薬剤師専門エージェント「ファーマキャリア」では、単発派遣だけでなく、一般派遣や正社員、パートなど、あなたのスキルや希望に合わせた最適な職場探しを全力でサポートします。

自分らしい働き方を見つけて、薬剤師としてこれからも活躍し続けましょう。


監修者

この記事の監修者

森正弘
薬剤師専任キャリアアドバイザー
社内MVP受賞

【経歴・実績】
・北海道大学大学院(修士)修了 / 元大手インフラ企業 研究職
・社内受注金額MVP / 成約率41%の実績

【プロフィール】
理系院卒の深い理解と論理的交渉で、週休3日や高年収など他社が敬遠する難条件も実現。
深層心理まで掘り下げ、客観的な利点と欠点を提示します。意見を押し付けず、最終的にはご本人の意思決定を最優先に尊重します。

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