試験に合格できず、掃除と買い出ししかできなかった入社2ヶ月半【MINX aoy ama和田流星さん】#1

サロンワークのみならず、メディア出演や国内外のカットセミナー、ヘアショー公演なども行う「MINX」。予約サイトにて美容室の人気ランキング1位も獲得する、美容業界の第一線を走るヘアサロンです。その青山店でトップデザイナー・副店長として働くのが、入社9年目の和田流星さん。

美容学生時代は意欲的に自主練に取り組んでいたという和田さん。朝や放課後はもちろん、時にはバイトの休憩中にバックヤードでウィッグ練習を行うこともあったといいます。

しかし美容学校を卒業後、「MINX」に就職した和田さんは入社早々、シャンプー試験に苦戦しました。同期がカリキュラムを進めてできることを増やしていくなか、合格までの2ヶ月半は掃除と買い出ししかできずに辛かったそうです。

今回、お話を伺ったのは…

「MINX aoyama」トップデザイナー/副店長

和田流星さん

北海道出身。北海道理容美容専門学校を卒業後、2017年に「MINX」へ入社。現在入社9年目で「MINX aoyama」で副店長を務める。メディア実績多数で、2024年12月には「カミカリスマ2025」を受賞。

インスタグラム

Wada’S PROFILE

お名前

和田流星

出身地

北海道

出身校

北海道理容美容専門学校

憧れの人

社内では岡村享央社長。クリエイティブなヘアデザインも、リアルなヘアデザインも創れる業界でも数少ない存在だと思う。カット技術が唯一無二で、圧倒的な凄さ感じている。

社外ではLECO内田聡一郎さん。技術力とデザインに対しての考え方とスタンス、美容師に対してのマインドが素晴らしいところに惹かれている。

趣味・ハマっていること

趣味は野球観戦。ここ数年クリエイティブにハマっていて、時間があれば取り組んでいる。

仕事道具へのこだわり

シザーは細くてシンプルな形が好き。リスペクトしている社長・岡村仕様のシザーが初代のシザーで、2代目もその型に近いものを使っている。

バイトの休憩中に練習することもあった美容学生時代

和田さんが学生時代、バイトの休憩中にバックヤードで作ったというウィッグ

――まずは美容師を目指そうと思ったきっかけや経緯を教えてください。

僕が美容師を目指そうと思ったのは、4歳のときです。初めて行った美容室で、空間の雰囲気や独特の香りに惹かれました。また、美容師さんの働く姿もかっこよかったですし、なにより楽しそうにみえて、自分もこんな素敵な場所で仕事をしたいと思うようになったんです。

――そんなに幼いころから!?

そうですね。美容学校に入るまでの間は特別なことはしていませんでしたが、ヘアセットは小学生のときからずっとしていましたし、高校では部活の都合で坊主だったのですが、少しでもヘアアレンジを楽しみたくて短いなりにサイドを剃ったり、ワックスをつけたりしていましたね。

だから、美容学校の体験入学にも坊主で行ったんです。入学してから先生に「坊主で来たから本当に美容に興味があるのか?と当時は疑っていた」といわれました。(笑)

――髪を触るのが好きだったのですね。美容学生時代はいかがでしたか?

学生とはいえ美容師になるなら遊んでいる暇はない!と思っていたので、真面目に授業を受けていましたし、自主練にもたくさんの時間を費やしていました。

練習は授業が始まるまでの朝の時間と、学校が閉まるまでの放課後をベースに、スキマ時間を見つけたらなるべく取り組むようにしていました。バイトの休憩中にバックヤードでウィッグ練習をしていた記憶もあります。学生生活のなかで練習は1日も欠かしたことはなかったですよ。

――熱量がすごい! 力を入れていたことは?

ワインディングのコンテストですね。就職するとデビューに向けて過酷な練習が始まると聞いていたので、それに備えて体力をつけておきたくて。練習・努力することを習慣化しておけば、就職後も比較的スムーズに成長できるのではないかと思い、コンテストに挑戦していました。実際、アシスタント時代はそこで培った体力があったから乗り越えられたと思っています。

美容師としての本質を大切にする姿勢に惹かれて「MINX」へ

「お客様の文化になる」という企業理念に惹かれて「MINX」に応募したという和田さん

――和田さんの就職活動はいかがでしたか?

当時は、「とにかく上手くなりたい」「日本一の美容師になりたい」のようなざっくりとしたビジョンだけでサロンを探していました。

――その先でたどり着いたのが「MINX」だったのですか。

はい。ネットで「日本一の美容室」と調べたとき検索結果のトップに出てきたのが「MINX」で興味を持ち始めました。調べていくなかでさまざまな点に魅力を感じて応募を決めたんです。ほかのサロンに目を向けることはありませんでした。

――具体的にどのような点に惹かれたのでしょうか?

一番は「お客様の文化になる」という企業理念です。お客様にとって欠かせない存在・生涯付き合っていくものになるという意味だと解釈して、「MINX」ではその実現に必要な技術や接客、人柄、戦略などスキル全般が学べると思いました。僕は人気と実力を兼ね備えた美容師になることが理想だったので、本質を大切にする理念に強く共感したんです。

シャンプー試験合格まで2ヶ月半。美容業の厳しさを痛感した入社後

地元の家族や友人の存在がモチベーションになっていたと語る和田さん

――就職後のキャリアはどのようなものでしたか?

当たり前ですが、まずはアシスタント業務から始まりました。どの仕事も大変でしたが、特に辛かったのはお客様になかなか施術ができなかったことです。というのも、シャンプー試験の合格におよそ2ヶ月半もかかってしまって。同期がスムーズにカリキュラムを進めてできることを増やしていくなか、僕は掃除と買い出ししかできなかったんですよ。

――入社直後から壁にぶつかったのですね。

そうなんです。努力するだけで褒められていた学生時代とは異なり、努力は当たり前で実力を伸ばさなければ評価されないという美容業の厳しさをさっそく痛感しました。その分、シャンプー試験に合格したときはすごくうれしくて、いまだに合格した日付は覚えています。

――シャンプー試験合格のためにどのような練習を?

当時は休日に店舗の4階部分が練習場所として自由に使えたので、朝8時30分ごろから夜22時までひたすら練習していました。あとは、先輩スタイリストのシャンプーを体験してみたりしました。僕は不器用だったので吸収できた量は少なかったですが、成長するうえで施術を受ける側に立ってみることは大切かと。いま振り返ってみると、「今日は〇〇を上手くなる」などと毎回テーマを決めて練習に取り組んでいれば、効率よく成長できていたと思いますね。

――アシスタント時代のモチベーションはどのように保っていましたか?

地元に住む家族や友人が心の支えでした。北海道を出るときにたくさんの人からエールをもらっていたので、落ち込んだり、辞めたくなったりするたびに地元の人たちの顔を思い出して、「諦めて帰ったらダサい」と自分を鼓舞していました。


後編ではスタイリストになってからのキャリアや、美容師の仕事をするうえで大切にしていることについて伺います。どんなに多忙でもいただいた仕事は受けるという和田さん。その背景には、高校時代に「和田はやればできるのにやらない」と指摘され、試しに勉強を本気で取り組んでみたところ、下から10番目だった学年順位が5位まで上がったという成功経験があるそうです。後編もお楽しみに!

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MINX aoyama
住所:東京都港区北青山3-5-23 吉川表参道ビル 2・3・4F
TEL:03-3746-2722

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