二子玉川の隠れカリスマ☆サロン『タンガニーラ』のおもてなし美容 #1

顧客に愛されるヘアサロンとは? 40~50代を中心に、違いの分かる女性たちに支持される、二子玉川のヘアサロン、TANGA NILLA(タンガニーラ)。若手が顧客に近い存在であること、また顧客の美容意識を高めるための秘策、顧客の要望を叶えるために、スタッフ全員がやっていることとは? オーナースタイリストでありサロンマネージャーの手束繭美(てつか・まゆみ)さんに、お話しを伺いました。

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R50マダム層がこぞって通うカリスマサロン

ヘアサロンにとって目下の悩みは、若いスタッフと年上の顧客との「ズレ」をどう埋めるか?にあるのではないでしょうか。東京・二子玉川で14年続くヘアサロン、TANGA NILLA(タンガニーラ)は、お客様と若いスタッフとの距離が近く、若手が戦力となり、売り上げを維持できるサロンとして美容業界内でも有名です。その秘密はホスピタリティ、おもてなしにあると、ここへ足しげく通う50代を中心とした顧客の女性たちの証言があるほど。

「マネージャーの手束繭美さんを中心に、細部にわたるまで気が利いていると言うか、こだわりがすごい。そのすべてに納得するし、自分から行きたくなってしまう、不思議なサロンです。若いスタッフに美容に関する質問を投げかけても、きちんと答えられるところにも感心します。腑に落ちるとはこのことなんだな、と毎回、思いますね」(開店当時から通う50代の女性顧客)

また別の顧客女性も「いい意味で客の顔色を見ないんですよ(笑)私が何か他のことでイライラしていたとしても、ここへ来るとそれを瞬時に忘れさせてくれる。ヘアサロンなんだけど、どちらかというと久方ぶりの親せきの家に行く感覚かなぁ。他のサロンには絶対にない親近感ですよね」(来店歴約7年の50代・女性顧客)

ヘッドスパとネイル
時間のない女性に大人気なのが、ヘッドスパとネイルを同時に行う施術。このほかフェイシャルやフットスパもオプションで同じ場所ですることができる。タンガニーラの常連客のほとんどが当たり前のように利用している。

愛される秘訣は‟顧客というファンづくり”

顧客の女性たちは続けます。「このサロンのすごいところは、ホスピタリティだけでなく、技術も確かというところです。とくにカットはものすごく持ちがいい。母とか叔母とか、年上に高評価なんですよ。普段、口うるさい人たちを納得させる力がある(笑) 今では母も叔母も通っています」(別の50代女性顧客)

「カラーリングも単なるベタ塗りじゃないですよね。傷まないように表面だけとか、配慮がある。カラー後にヘッドスパをすると頭皮にいいって。私も必ずやっています。白髪染めが欠かせませんから、心配じゃないですか? ここですれば頭皮への負担も少ないだろうと思うし」
(さらに別の50代女性顧客)

「“顔と頭皮はひとつながり”だから、ヘッドスパをすると顔のたるみとか、リフトアップにもつながるんですよね。ヘッドスパのとき毎回、聞かされるからいつの間にか覚えちゃいました(笑) 主人もカットとカラーとヘッドスパをセットでやっていますね。男性は頭皮ケアが一番気になるから、一度するとハマると思いますよ」(また別の40代女性顧客)

顧客がそのサロンの施術について、きちんと理解し納得して受けている。このサロンが愛される理由は、そこにもあるようです。

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顧客の“やりたい”を実現させるために

サロンマネージャーの手束繭美さんに聞きました。
――顧客の女性たちにもインタビューさせていただきましたが、皆さんかなり美容に対する意識が高いですよね。
「もともと美容以外にも意欲的な世代で、ほとんどの方が前のお店から私たちを知ってくださっている方ばかりで。その中でも特に意識の高いお客様が、うちのサロンへ通ってくださっているんだと思います。私が気をつけていることは、自分が腑に落ちないことはやらない、ということです。

ヘッドスパと同時にネイルやフットスパをやることも、サロンのオペレーションだけを考えたら普通はやりませんよね。じつはきっかけは私でした(笑)スタッフのヘッドスパやフェイシャルのテストをチェックしながら、自分の爪のメンテナンスもしたい。一緒にできると時短になるよね、と。ならばお客様にも当然、受け入れられるだろう。あとはそれを叶えるために知恵をめぐらせればいいわけです。
つねに自分が基準で、自分だったらこういうときどう(施術者に)答えてほしいかな、自分だったらこんなときどんなサービスをしてもらったら感動するかな、をいつでも考えていますし、それこそが顧客の皆さまに受け入れていただいているということだと思います」

さらに次回、顧客に愛されるサロンづくりの秘訣をお届けします。

手束繭美さん
カキモトアームズにて研鑽を積み、2003年に独立。躍進のきっかけとなった青山店店長、銀座店店長を歴任。まさに日本のトップサロンを陰で支えてきた一人。サロンを開業した今では、彼女の眼すべてが顧客満足につながると言っても過言ではない。

取材・文/山岸敦子
撮影/石田健一

Salon DATA

店内
店内

TANGA NILLA(タンガニーラ)

東京・二子玉川、玉川タカシマヤ裏手の“柳小路”に2003年にオープン。
オーナーで社長の手束幸徳(てつかゆきのり)さんとマネージャーの手束繭美さんを筆頭に、カラーリスト、ネイリスト、スパニストなど各分野のプロフェッショナルが垣根を超えて、スタッフ全員で一人の顧客を担当するというという精神のもと、サロンを運営。そのおもてなし精神は、たびたび美容業界誌などで取り上げられることも。技術、人気、ホスピタリティと3拍子揃った隠れたカリスマサロン。
http://www.tanganilla.jp/

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