挫折や苦労のすべてが今につながる。整体師・鍼灸師の施術と接客の土台になった経験とは【治療・リラクゼーション・歯科業界のお仕事 藤野恭己さん】#1

治療、リラクゼーション、歯科業界など、人々の痛みや不調に寄り添う仕事の魅力を紹介する本企画。今回お話を伺ったのは、「富永整体院 筑紫野院」の院長で鍼灸師の藤野恭己さんです。

福岡県で30年以上、地域に寄り添った施術を続ける 富永整体院。「患者様1人ひとりに向き合う」という理念のもと、多くの人に支持されている整体院です。

そこで整体師として活躍する藤野恭己さんは、鍼灸師の国家資格を持ちながら、現在は手技による施術を中心に担当。体の不調を改善するだけでなく、「笑顔で帰ってもらうこと」を大切に、患者様とのコミュニケーションにも力を入れています。

前編では、この仕事を目指したきっかけや、施術・接客の土台になっている経験、国家資格取得までの道のりについて伺いました。

今回、お話を伺ったのは…

藤野恭己さん

鍼灸師/富永整体院 筑紫野院

福岡県出身。福岡天神医療リハビリ専門学校卒業。学生時代から整体院で受付業務を経験し、その後スポーツトレーナー業務なども学ぶ。鍼灸師資格取得後、富永整体院へ入社。現在は整体施術を中心に、患者様1人ひとりに寄り添う接客を大切にしている。

「相談できる存在」に憧れて整体の道へ

丁寧にお客様と向き合う藤野さん

――整体師・鍼灸師を目指したきっかけを教えてください。

小学校からずっとサッカーをしていて、けがで接骨院や整体院に通うことが多かったんです。当時担当してくださった先生が、治療だけでなくいろんなことに親身に相談にも乗ってくれる方で。その存在がすごく大きかったですね。

自分自身、プロを目指せるほど突出した選手ではなかったんですが、「サポートする側としてスポーツに関わる道もあるんだ」と感じたことが、この仕事を志した最初のきっかけでした。

最初は柔道整復師を目指していたんですが、専門学校と整体院勤務を両立するなかで、鍼灸師の資格を勧められたんです。治療の幅が広がることや、将来的にスポーツ分野でも活かせることを知って、鍼灸師の道を選びました。

――柔道整復師と鍼灸師の違いは?

どちらも国家資格ですが、学ぶ内容やアプローチの仕方が異なります。柔道整復師は、骨折や捻挫、打撲など、けがに対する処置を行うのが中心。一方で鍼灸師は鍼やお灸を使いながら、体の流れや自然治癒力に着目して、不調を改善していく仕事です。

僕自身は体の痛みだけでなく、その人の体質や生活習慣まで含めて向き合えるところに魅力を感じました。将来的にスポーツ分野に関わるうえでも、知識や施術の幅が広がると思ったんです。

今は手技中心の施術をしていますが、鍼灸師として学んだ東洋医学の考え方は、患者様への説明や施術にも活きていると感じています。

――施術や接客はどのように学ばれてきたのでしょうか?

学生時代は整体院で受付業務をしていて、患者様対応や電話応対など、基本的な接客をそこで学びました。その後、転職した整体院ではスポーツトレーナーの業務も経験。高校生のトレーナー帯同なども行っていました。

今の施術のベースになっているのは、そうした現場経験ですね。苦労もしましたが、わからないことは院長に聞いたり、先輩の施術を見て学んだりしながら、1つずつ吸収していきました。

何度も壁にぶつかったからこそ、人に寄り添えるようになった

患者様からも絶大な信頼を寄せられている

――国家資格取得までに苦労された経験もあったそうですね。

実は国家試験には7回挑戦しているんです。留年や浪人も経験していて「次で受からなかったら仕事を変えよう」と思った時期もありましたね。

途中までは、「ここで辞めたら悔しい」という気持ちで続けていた部分も大きかったと思います。でも1つ前の職場で、鍼灸についてしっかり学ばせてもらえたことが転機になりました。

それまで勤めていた整体院は手技中心だったので、鍼灸の知識を深く学ぶ機会が少なかったんです。でも、その職場では実際の現場で患者様に触れながら、鍼灸の考え方や体の見方を一から教えていただいて。「ただ暗記する勉強」ではなく、「現場でどう活かすか」と結びつけて理解できるようになったことで、知識の入り方が大きく変わりました。

実際に患者様の体に触れながら学ぶことで、教科書だけではわからなかった感覚も少しずつ掴めるようになって。その経験が、自信にもなりましたし、結果的に国家試験の合格にもつながったと思っています。

――資格を取得して、変化はありましたか?

資格を取得して一番変わったのは、自信を持てるようになったことです。国家資格があることで患者様との信頼関係も築きやすくなりましたし、「自分はこの仕事を続けてきてよかった」と思えるようになりました。

挫折もあった分、より患者様のけがや悩み、不調に寄り添えるようになったとも感じています。

「見て学ぶ」を積み重ねて自分なりの施術スタイルを築く

院内の壁はお客様の喜びの声で溢れている

――新人時代、大変だったことは?

一番苦労したのは、実際に患者様の体に触れることでした。教科書で学んだ知識はもちろん大事なんですが、人の体って本当に1人ひとり違うんです。

同じ肩こりや腰痛でも、生活習慣や仕事、姿勢によって原因が変わるので、「教科書通り」ではうまくいかないことも多くて。指圧の強さや触れ方など、感覚的な部分はとくに難しかったですね。だからこそ、経験を積むことの大切さを実感しました。

――どのようにして乗り越えていったのでしょうか?

院長や先輩方に聞いたり、施術を見て学んだりしながら、少しずつ身につけていきました。

最初に勤めていた職場は「まずは見て覚える」という環境だったので、先輩の動きや患者様との接し方をとにかく観察する毎日。今でも、先輩方から学んだことは自分のベースになっていると思います。

見て学んだことを実際に現場で活かす経験を重ねることで、「この方はこういうアプローチが合いそうだな」と考えられるようになっていきました。

――今の施術や接客に活きている経験はありますか?

学生時代の受付業務も、今すごく活きています。電話対応や患者様のご案内など、施術以外の部分での接し方は、その頃に学んだことが土台になりました。

また、スポーツトレーナーとして活動していた経験もあるので、運動されている患者様には、トレーニング方法や体の使い方についてアドバイスできるのは僕の強みです。

振り返ると、1つひとつの経験がすべて今につながっているなと感じます。


患者様1人ひとりに寄り添いながら、日々施術に向き合っている藤野さん。その姿勢の背景には、これまで積み重ねてきた経験や挫折がありました。

後編では、患者様との印象的なエピソードや、整体師・鍼灸師という仕事の魅力、そしてこれから挑戦していきたいことについて詳しく伺います。


Check it

富永整体院 筑紫野院
住所:福岡県筑紫野市針摺中央2丁目17-1

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事

近くの鍼灸師求人をリジョブで探す

株式会社リジョブでは、美容・リラクゼーション・治療業界に特化した「リジョブ」も運営しております。
転職をご検討中の場合は、以下の地域からぜひ求人をお探しください。

関東
関西
東海
北海道
東北
甲信越・北陸
中国・四国
九州・沖縄