「Pearl」ディレクター・CHIEさんが語る “ママ美容師” 奮闘記♯2

「Pearl」ディレクター・CHIEさんが語る “ママ美容師” 奮闘記 #2

代官山にてご主人のMATSUさんとヘアサロン「Pearl」を運営するCHIEさん。オープンから3年を迎え、また、現在2歳のお子さんを抱えながら無我夢中で日々を過ごしています。サロンのオープンと同時に妊娠が発覚。その後の出産から育休、復帰までを支えたMATSUさんとスタッフたちを大切にしながら、現在も多くの顧客をキープしているCHIEさんの今を取材しました。

週4日の勤務で無理のないよう仕事をキープ

――現在の勤務形態を教えて下さい。
「はい。保育園が休みの日曜日と、火曜、水曜は出勤していません。つまり週4回の勤務です」

――の働き方を選んだ理由は?
「息子は今2歳ですが、まだまだ感染症などにかかりやすく、病院通いが欠かせません。どのお子さんもそうだと思うのですが、常に鼻水が出ていたり咳や熱などを繰り返す年頃ですよね。うちの場合は1週間、なにも不調が出なければラッキー!という感じ。現実は毎週火曜か水曜、小児科に駆け込んでいます。だから、お客様に迷惑がかからないためにも最初から週4日の勤務にしたほうが割り切れますね」

――突発的な病気は、ワーキングママが一番恐れるところですよね。でも、私の経験からすると、4~5歳までには体力もグンとついてほとんど病気に悩まされることもなくなるんじゃないでしょうか。大丈夫ですよ。もう少しの辛抱!
「本当ですか!先輩のワーキングママのアドバイスって、すごく励みになるんですよね。実際、お客様にも相談するのですが皆さんいろいろ教えて下さって。実は我が家は2歳になる少し前まで母乳をあげていたんです。母乳をあげると、それだけで体力が奪われますよね。もう究極に疲れて、イライラしてしまうこともしばしば。そんなときもお客様に相談にのっていただいて、乗り越えられた気がしています」

スタッフ写真
現在は6名のスタッフと月末にサロンに立つ役員スタッフ1名の計7名で運営。アットホームな雰囲気でほんわりしたムードがあるサロン。子連れでも気兼ねなく通える雰囲気が魅力のひとつに。

子育てについての相談役は?と聞かれ咄嗟に浮かんだのは“お客様”だった

子育て中のCHIEさんにとって、今ではお客様に助けられることも多いとか。

「保育園の入学前に事前調査表を渡されたのですが、その中の質問に“あなたにとって、子育ての一番の相談相手は誰ですか?”というのがありました。私が真っ先に思い浮かんだのはお客様。迷わずその覧に“お客様”と書きました(笑)実際、私の悩みを聞いて下さるお客様が、帰宅後にわざわざラインを使って具体的なアドバイスを下さることもあって。本当に恵まれているなぁと感じています」

――長く通われるお客様が多いCHIEさんだからこそ、信頼関係が築けているのですね。素晴らしいことだと思います。
「子育ての相談に限らずですが、私はヘアサロンという場所がお客様にとって井戸端会議をできる場所として存在してくれるとうれしいですね。愚痴を吐ける場所というか。最近耳にするのですが、“今は女性が働くことは当たり前”と感じている旦那さんが多いようです。だから、専業主婦の存在をバカにする男性も増えているとか。そんな話をお客様から聞いたりすると“もっとここで毒を吐いていって下さい”って感じになります(笑)と同時に、私は「Pearl」という場所があること、美容師として働き続けることができていることに、とても感謝しますね」

CHIEさんの作品
CHIEさんの作品
CHIEさんの作品。愛らしいけどナチュラル感のあるデザインを得意とし、パーマによるニュアンス作りにおいては天才的な腕と感性の持ち主。

本質は技術だけれど、「気遣い」ができることが大事

――少し本質的な話をお伺いします。CHIEさんはanti時代からコツコツと集客を増やし、現在も安定した数字をお持ちの印象です。そのために努力されたことはなんですか?
「私の師匠であるantiの小松さんは、とても気遣いのできる方。一度に全方向にいる人の動きを見ていて、瞬時に相手の求めていることを察知します。私は小松さんのメインアシスタントを長くしていましたから、“機転がきかないと、美容師として成長しない”ということを肌で学びました。つまり、気配りがしっかりできる人になるということ。アシスタントを育てている以上、気がついてもじっとしている人、そもそも気がつかない人にはしたくない。そう考えています。でも実はこれ、技術を教えるより難しいなぁ…と感じていますね」

MATSUさん
ご主人でサロンの代表であるMATSUさん。一見すると強面な印象ですがとてもジェントルマンで頼りがいのある方。パーマデザインが得意でケミカルの知識も豊富です。

そして今、CHIEさんが教育の中で大事にしていることが、付加価値。ビューティサイトの定着により、高級店や人気店に対しても、安さやお得感を求める消費者が増えています。だからこそ、付加価値を大事に運営しているそうです。

「あるとき、アシスタントの女の子がメニューのお得感をアピールした接客をしていたんです。でも「Pearl」にいらして下さるお客様はお得感を求めているわけではないんです。代官山のこの場所に選んだのも、駅からの道のりの美しさ、緑が適度にある雰囲気とか、おしゃれなショップが連なっているとか、ゆったりとした街並みとか… つまり、歩いてこられるときの感覚を大切にしたかった。メニューだって決してリーズナブルではないですけど、それは満足いくメニューや接客をすることに価値をおいているから。そのことをスタッフみんなに理解してほしいと伝えました」

女性スタイリストとしてのきめ細やかさが感じられるCHIEさんの美容師魂。

「まだまだ子育ての大変さは続きますが、そんな中でも好きな仕事ができることはとても幸せ。自分らしくいられる場所があることに、改めて感謝しています」と謙虚に話してくれました。

夫婦二人三脚で頑張るCHIEさんは“ヘアサロンを憩いの場、愚痴を言える場にしたい”と言い切るサービス精神旺盛の姿が印象的です。また、「お客様の全てを包み込めるような、美容業界のマザーテレサを目指してます(笑)」とはにかむ姿に、CHIEさんファンの多さが伺えました。

取材・文/小澤佐知子
撮影/田中大三

   

Salon data

店内
店内

Pearl(パール)

パールの輝きがどんなときも心地よいように、1粒のパールが普通の時を特別なものへと変化させるように… そんな思いを込めたヘアサロン。
大人の中に残る“その人らしい可愛らしさ”を引き出すテクニックに優れ、特にパーマに定評がある。また、ウエディングのヘアメイクや当日までのヘアケアも含めた、結婚式トータルビューティプロデュースも手掛ける。
www.pearl-salon.com

代官山のヘアサロン「Pearl」・CHIEさん “ママ美容師”奮闘記 #1>>

この記事が気に入ったら
いいね!してね

「Pearl」ディレクター・CHIEさんが語る “ママ美容師” 奮闘記♯2

この記事をシェアする