お客様に楽しく会話してもらうために。結婚相談所代表に聞く #2

人と人を結びつけるプロフェッショナル、結婚相談所の代表に「婚活」を通して上手な「接客術」を伺うシリーズ。第二回は、より実践的にお客様との会話についてです。サロンでは、お客様が来店してからお支払いを済ませ退店するまで、長時間滞在されています。その間、スタッフの皆さんの対応や会話でいかに充実した時間を過ごしていただけるかで、お客様の満足度が大きく変わってきます。
そこで、今回は婚活の場における具体的なケースを例に挙げながら、どうすれば会話を楽しんでいただけるかを検証してみましょう。

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話して楽しかったと感じたとき、相手はどう思っているのか?

お客様一人一人のことを考えた婚活をサポートしている結婚相談所「LIFE DESIGN & MARRIAGRE AGENCY La.La.塾」(東京・代々木)代表、板倉佑さんに引き続きお話を伺ってみました。データだけで管理されがちな大手結婚相談所と違い、個人のスタイルを尊重しつつも、的確なアドバイスと手厚いサポートで会員の皆様からの信頼も厚いと評判です。そんな様々な人生を日々目の当たりにしている板倉さん。婚活でのお客様の成功例や失敗例を通じて「接客に必要なもの」を探ってみましょう。

結婚相談所「La.La.塾」代表の板倉さんは、接客の中で大きなウエイトを占める会話に、お客様の満足度を高めるポイントがあるそうです。
見た目も経済力も十分の男性(いわゆる婚活市場で引く手数多のハイスペック男性)であるにもかかわらず、失敗してしまうケースを教えてくれました。
「その男性は、気になる女性とのお見合いで非常に会話が弾んで喜んでいらっしゃいました。こんなにもフィーリングの合う素敵な人と出会えてよかった、とも。しかし、なぜか相手からはお断りの連絡が…。その理由が分かりますか?」

自分が話して楽しいより、相手が話して楽しいと感じることが大切

ここで男性の大きなミスを板倉さんは指摘してくれました。
「男性側からは、とても楽しくお話しできたと聞きましたが、女性側のご意見を伺うとまったく逆の意見でした。相手が一方的に話し続けて、こちらは笑顔でニコニコするだけで、ヘトヘトに疲れた…とのこと。つまり会話や意思の疎通が一方通行だったのです」
えてして、人は自分を理解してくれる(ような態度でもOK)人に対して、好感や安心感を持ちやすいことは有名です。つまり、みんな自分のことを知ってもらいたいのです。
「婚活では、やはり話題は結婚や価値観、ライフスタイルに集中します。例えば食事はどんなものが好きだとか、アウトドア好きなのかインドア派なのか、など。またもっと具体的に子供は何人欲しいなども話題になります。一緒に家庭を築いていくうえでとても大切な話題なのに自分の価値観だけを一方的に相手に伝えてしまうと、一緒に歩んでいくパートナーとしては選ばれにくいのです」
これは結婚相手に限らず、友人や仕事の同僚に対しても同じことが言えます。自分が楽しく話せているとき=相手が聞き役に回っているのを理解すべきです。ましてや、接客中はお客様にいかに気分良く過ごしていただくかが基本路線。相手が話したくなるような雰囲気づくりが重要になってきます。

店内
婚活と同様に、サロンでの接客では鏡越しでも自分のことを一方的に話すのはNG。話題をふりつつ、お客様に話してもらうような雰囲気作りや会話を心がければ、お店の印象もあなた自身の印象もアップ。

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話題は振りつつも、話の中心はお客様を心がけて

LaLa塾代表の板倉さんは、ここに接客ならではの注意点があると指摘してくれました。
「婚活は対等の関係性を築いていくべきものですが、接客においては、お客様が気分良くお話しできることを優先するもの。そもそも接客中に会話することを望まないタイプのお客様もいらっしゃいますが、そういった点も敏感にキャッチするようにしましょう。会話が苦手な人ほど、話題はこちらから提供しつつ相手に話してもらうように。相槌を打つだけでなく分からないことは質問したり、相手の考えを尊重し引き出すようにしましょう」
ある話題に対して、たとえ自分の考え方と違うとしても否定的な意見は控える方が無難です。お客様の考えを尊重し聞いてあげることで、相手は「話しやすい、理解を示してくれる相手だ」と認識します。話題はテレビ番組だったり時事ネタだったり、お客様の趣味など何でもOK。ただし、あまりに私的な話題は(相手が気心知れた常連のお客様であっても)控えるようにしましょう。話の中心をお客様自身にすることで、満足していただけるはず、と板倉さんは教えてくれました。

話すペースは、自分3:お客様7ぐらいがベスト

「いくら聞き上手とは言っても、ただ黙々と作業されていては、お客様満足度は向上しません。サロンで働く人にとっては大勢のお客様の中の1人でしょうが、相手から見れば大切なお金と時間を使って来店していることを忘れずに。笑顔で挨拶したあとは、前回のカットやカラーリングの感想などから話をスタートさせるのがベターですね」
話すペースは、自分が3:お客様が7程度だと「いっぱいお話したな」という気分になるそうです。また、大抵の人は自分に対し興味を示してくれたり、覚えていてもらえることは嬉しいもの。話題を提供しながら、相手が話しやすい雰囲気作りをしてあげることが大切なのだそう。ついつい自分のことを話題にしがちですが、お客様自身の話を聞く姿勢こそが、最大の接客術なのかもしれませんね。

マニュアル
「LaLa塾」には、婚活を上手に進めるためのノウハウが詰まったマニュアルも。中には婚活はもちろん、接客や日常の友人たちとの付き合いにも活用できる「人付き合いの極意」が多数記載されている。

profile

板倉さん

LaLa塾 代表
板倉 佑 Itakura Yu

1984年生まれ、愛知県出身。乙女座 B型。早稲田大学商学部卒業。日本最大級ヨガスタジオ1号店の店長兼インストラクターとして活躍後、フリーに転身。生活の質の向上、幸せの創出をサポートする拠点として株式会社Take-Off 設立、セミナー・スクール婚活サポート「 La.La.塾」を発足させる。交友関係が広く、恋愛や人生相談に対してアドバイスが的確で、良いご縁をもたらす ” 福の神 ” と評判のカウンセラー。

〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-32-12 HOUWAビル6F
営業時間 10:00~19:00
定休日 火曜日
TEL:03-5203-2220
URL:http://www.lalajuku.jp

取材協力

CHARMAN

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