さまざまな選択肢の中で勝ち取った運命の出会い【THE SLICK・山崎音葉さん】#1

新たな道を切り開くとき、先輩たちはどうやって壁を乗り越えたのかを紹介するこの企画。今回はTHE SLICKのスタイリスト、山崎音葉さんにお話を伺います。

前編では子どもの頃から美容師に憧れていた理由、就職活動のなかで樗木佑太氏が代表を務めるサロンに出会ったこと、その樗木氏がTHE SLICKを立ち上げるとき一緒に参加したことについてインタビューしました。

お話を伺ったのは…
THE SLICK
スタイリスト 山崎音葉さん

静岡県出身。東部総合美容専門学校を卒業後、2020年に樗木佑太氏が代表を務めていたサロン「iro」に入社。2023年に樗木氏のTHE SLICK立ち上げに参加する。1年間のジュニアスタイリストを経て、2025年1月にスタイリストとしてデビュー。

新卒で入ったサロンで、いきなりアシスタント第1号に

七五三のスピーチでも「将来は美容師になる」と宣言していたそう。

――山崎さんが美容師になろうと思ったのはどうしてですか?

叔母が美容師をしていて、子どもの頃から叔母が勤めていたサロンで髪を切ってもらっていたんです。サロンへ行くと他の美容師さんたちが遊び相手になってくれて、「美容師ってかっこいいな」と思うようになりました。

――就職は叔母さまのサロンに?

いいえ。私の地元が静岡なんですが、「勤めるなら東京のサロンに」とずっと考えていました。

専門学校2年目から就活を兼ねて、東京のサロンに通っていました。

――なぜ静岡ではなく東京がいいと?

当時はハイトーンをしているサロンが地元にはあまりなくて、東京のサロンは常に新しいことを発信していて魅力的な部分がたくさんあったのが大きいですね。

――就活は大変でしたか?

学生の頃から通っていたサロンが第一希望で、そこを受験したんですが落ちてしまったんです。

――それはショック。

サロンによっては応募を締め切っているところもあったので、本当に焦りました。

SNSなどでiroというサロンを知って、ここなら私を成長させてくれると思って受験しました。

――試験はどうでしたか?

最初に書類審査があって、その後に面接とサロンワークがありました。後で知ったことですが、100人を超える応募者があったそうです。

――樗木佑太さんのサロンですから、応募者はすごかったと思います。当時のスタッフは何人でしたか?

樗木を含めスタイリストが5人、アシスタントが新卒でとった2人でした。

私たちのすぐ上の先輩はジュニアスタイリストで、年齢は3つ上。アシスタントは私たちだけだったので、みなさんに育ててもらった感じですね。

胸に刺さった「お客さまのことを第一に!」のひと言

学生のころから、コンテストには積極的に参加していたとか。

――新卒で入って、先輩のアシスタントがいないと大変だったでしょう?

何をすればいいのか分からない状態だったので、とにかく先輩方の指示に従うしかありませんでした。今から思えば「よくやったなぁ」と思いますが(笑)、当時は無我夢中だったので「大変だ」とか感じる時間がありませんでした。

――先輩方からのアドバイスで、心に残っていることってありますか?

アシスタント1~2年の頃は、先輩たちに怒られることばっかりですよね。だから作業をするたび「これなら先輩に叱られないだろう」とか「これで先輩も納得してくれるだろう」とか、先輩たちのために仕事をしていたんです。

――その気持ち、何となく分かります。

それを見抜かれちゃったんです。「いちばん大事なのはお客さま。そこを履き違えてはいけない」って言われました。アシスタントのときは仕事をこなすのが精一杯で、大切なことに気づけませんでした。

――他にもありますか?

ウィッグでカットの練習をしていたとき、ちょっと失敗して途中で切るのを止めようとしたら、樗木から「ゴールまで絶対にもっていった方がいい」と言われました。

――どういう意味ですか?

もし、お客さまの髪を切っていて失敗しても、そのまま終わらせませんよね。ウィッグの練習だとしても、最後まで自分が納得できるまで仕上げるクセをつけるのが大事だと受け取りました。ウィッグなら「失敗したら次のウィッグ」ってできますけど、お客さまの場合は、そうはいきませんから。

――入社したときは、「こんな美容師になりたい」っていう理想はありましたか?

デビューしたら、絶対にビッグになる!ってずっと思っていました。今もまだその目標の途中ですけど。

――山崎さんの考える「ビッグ」はどんな人ですか?

最初のうちは、売上をしっかりとれているのは第一で、サロンでも業界の中でも実力が認められている人…と漠然に考えていました。でも代表の樗木を間近に見て、ビッグになれば「もっとすごいことができるんだ」って、夢が膨らみました。

――例えば?

取材を受けたり、セミナーの講師を務めたり、商品を開発したり。サロンワークだけじゃない世界があるのが分かりました。

――アシスタントになると、特定のスタイリストの専属になるんですか?

iroもTHE SLICKもスタイリストごとに分かれているチーム制で、樗木のチームはもちろん、それぞれのチームを順番に担当していました。

そのおかげで、先輩たちからいろいろな技術や仕事への取り組み方を学ぶことができました。

思うように進まなかった就活でも、樗木佑太さんが代表を務めるサロンに入社することが叶った山崎さん。

後編では、樗木さんが新しくサロンを立ち上げた際のオープニングスタッフになったこと、スタイリストを目指す中で時間の使い方を考えるようになったこと、ビッグになるための努力について語っていただきます。

撮影/森 浩司


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THE SLICK
住所:東京都渋谷区代官山町20-17 代官山Aビル3F

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