ネイリストのテクニックが光る!ジェルコートのやり方特集
自分の仕事がうまくいったと感じたとき、できるだけ長持ちするように、ジェルでコーティングしたいと思うのがネイリストの本音なのではないでしょうか。また、下地としてもジェルコートは、ネイルには欠かせないものです。しかし、ジェルでネイルが失敗することもあり、知識と技術がないと使いこなせないのがジェルコートの難しさです。
そこで今回は、ジェルコートの使用上の注意点やうまく塗るポイントなどを幅広くご紹介していきます。
ジェルコートのメリットを知ってもらおう
最後の仕上げに塗るトップジェルは、実は塗っても塗らなくても良いものです。もちろん、塗布した方がネイルの強度が上がるため長持ちしたり、よりツヤが出て美しい仕上がりになったりしますが、費用や時間がかかったりUVライトを当てたときにネイルが変色したり、指が日焼けしたりすることもあるので、お客様によってはジェルコートはしないで欲しいという人もなかにはいます。
しかし、ジェルコートはネイルを100%楽しむために、ぜひやっておきたい工程です。ジェルコートは最後の仕上げに塗るトップコートだけではなく、ポリッシュを施す前に爪に塗布しておくベースコートもあります。
ベースコートの役割は、ポリッシュのカラーを爪に色素沈着させないことと、カラージェルをきちんと爪に定着させることです。マニキュアの場合はベースコートを使用しなくてもなんとか色を乗せることができますが、カラージェルを使用する場合はベースコートを使用することが必要不可欠です。
もしもベースコートなしで施術を進めてしまうと、マニキュアよりも色素沈着が激しく起きてしまい、カラーも定着しにくいという散々な目にあう恐れがあります。お客様がジェルコートを拒否したとしても、ネイリストとしてジェルコートのメリットを伝えていきましょう。
施術前におさらい!ジェルコートのココに注意
ジェルコートは、ネイルの始まりと終わりを作るとても大切なものです。ネイリストとして絶対に失敗したくはない部分なので、以下のことに注意しながら施術をしていきましょう。
・ベースジェル
ベースジェルにムラがあると、その上に乗せるポリッシュが弾かれたり縮んだりしてしまう可能性が高くなります。塗り残しがないように、毎回チェックしましょう。ベースジェルでは爪の形や表面の凹凸を隠すことができるので、その上に乗せるポリッシュを生かすためにも、この段階できれいな下地を作っておくことがポイントです。ここで注意しておきたいのは、塗り方が雑だと逆に爪の表面がボコボコになってしまうということです。ベースジェルはなるべく均一に塗るようにしてください。
・トップジェル
トップジェルはネイルの最後の仕上げです。ジェルをネイルに塗布した後は、さまざまな角度から塗り残しがないかを確認するのを忘れないようにしましょう。ネイルをコーティングする役割を持っているトップジェルは、ベースジェルよりも若干厚めに塗る必要がありますが、それゆえ硬化させる際UVライトを当てるときに、ジェルが発生させる熱によって指先が熱く感じることがあります。もしもお客様が熱いと訴えたら、ライトの手前に指を置くように指示したり、一旦ライトから指を出すようにアドバイスをしたりするといいでしょう。
長持ちするジェルコートの塗り方とは
ジェルコートでネイルやスカルプチュアのモチをアップさせたいなら、塗り方に気を使いましょう。適当に塗ってしまうと、剥がれの原因となります。
・ベースジェルを塗るポイント
ベースジェルを端まで隙間なく塗ろうとしてはみ出してしまった場合、その上に乗るポリッシュもベースジェルに従って流れていくため、はみ出してしまいます。皮膚の部分にジェルはしっかりとくっつかないので、ベースがはみ出てしまうとせっかくのネイルもすぐに剥がれてしまうことでしょう。皮膚と隣り合っている爪のサイドと爪の根元は、1ミリ程度隙間を開けて、直接ジェルが皮膚に接しないようにしてみてください。塗るときは力を抜いて、筆運びを軽くするのが塗り方のポイントです。
・トップジェルを塗るポイント
塗る際には隙間を作らず、隅々まできちんと塗ることを心がけましょう。また、薄く塗る部分と熱く塗る部分を上手に使い分けることが、トップのジェルコートのポイントです。トップジェルでは、基本的にベースジェルよりも全体的に厚めに塗ります。ただし、皮膚と爪の境目に関しては、ほかの部分よりも若干薄く塗るのがコツです。あまり厚塗りをしてしまうと皮膚にジェルがついてしまい、浮いたり剥がれたりする可能性が高くなります。
仕上がりをキレイにするポイントを研究!
終わり良ければすべて良しという諺もあるように、最後のジェルコートが上手に決まれば、ネイル全体が輝いて見えることでしょう。ネイリストとして知っておきたい仕上がりをより美しく作るポイントとしては、トップジェルを施してライトを当てた後は、まだ硬化していないジェルをきちんと拭き取ることです。未硬化のジェルはネイルのツヤを曇らせてしまうので、ジェルクリーナーやエタノール、ノンアセトンポリッシュリムーバーが染み込んだコットンやワイプなどを使って1本1本の爪を最後に拭き取ってきれいにしましょう。
トップのジェルコートはその工程が最後の仕上げとなるので、ここを失敗するとネイルをやり直す羽目になりかねません。UVライトを当てて硬化させるジェルコートの場合、下に使用するポリッシュの種類や状態によっては変色してしまうこともあるので注意しましょう。ポリッシュは古いものを使用せず、うすめ液を多用したり石油系のものを避けたりすることがポイントです。
また、いくらトップジェルの塗りがうまくいったとしても、下地がボコボコしていると、UVライトがうまく当たらない箇所ができて硬化不良を起こしたり、その部分だけツヤが出にくくなったりします。ベースジェルは仕上がりを左右するので、ベースの段階で仕上がりを予想しながら施術をしていきましょう。
ストーンアートのベースにも!ジェルコートの多彩な魅力
キラキラと輝くストーンは、ネイルには欠かせないアイテムです。しかし、指先をより豪華に美しく見せてくれるストーンですが、施術の仕方が甘ければ取れやすくなるという欠点もあります。長い時間ストーンが取れないようにするためにも、ベースにはジェルコートを使用しましょう。
手順としては、はじめにベースジェルを塗布して硬化させた後、カラージェルなどを塗って再び硬化させます。その上からさらにベースジェルを塗って、ストーンを置いていきます。ストーンが大きかったり底が安定しない形であったりと、取れやすいかもしれないと感じた場合は、1度ストーンを置いた状態でジェルを硬化させ、さらにジェルを上塗りして補強することもできます。
1〜2度のベースジェルの硬化が終わったら、最後はトップジェルでコーティングをします。トップのジェルコートはストーンの上から塗ることもありますが、ストーンによってはジェルを塗ったことで輝きが損なわれることもあるので、ストーンの特徴をよく観察してどうするか決めましょう。
ストーンがある部分とない部分では段差ができるため、ジェルを塗布することでバブルが入ってしまう可能性も出てきますから注意が必要です。ストーンアートといえども、トップジェルをライトで硬化させた後は未硬化部分を拭き取って仕上げをしましょう。このように、ジェルコートは爪の土台を作ったりコーティングの役割を果たしたりするだけではなく、接着剤として使われるケースもあります。
多様な使い道があるジェルコートをマスターして、お客様に求められるネイリストになっていきましょう。