エステティシャンの専門用語事典ら行
エステティシャンとして働くならば、しっかりと身に付けておきたい業界用語。今回はエステ専門用語の「ら」行をお送りします。
リフティング
リフティングとは、顔や首、デコルテのツボを刺激しながら、顔全体の血液循環を良くすることによって、老廃物の蓄積を解消する施術です。主に加齢を原因として発生したしわやたるみの改善や、小顔を目指すことを目的に、ハンドマッサージを中心にした方法で行います。また、顔のたるみが引き上げられて改善されることだけでなく、ほうれい線やおでこ、目の下のしわの減少や、顔全体の毛穴の引き締め、あるいはシミの改善にも効果が期待できます。さらに、リフティングされてフェイスラインが整うことで、顔がスッキリとしてシャープになって、その上二重あごを引き締めることもできるのです。 顔全体に立体感や若々しさが取り戻されるため、年代を問わず非常に人気のメニューです。エステサロンで行われる施術の中では、もっともメジャーな部類に入るといわれています。また、しわやたるみを持ち上げることをリフトアップと呼んでいます。
リフレクソロジー
リフレクソロジーとは、人間が本来持ち合わせている自然治癒力を念入りに引き出しながら、健康の回復や維持、増進をはかる施術です。足の裏や手のひら、甲に存在する反射ゾーンやツボを指でくまなく刺激することで、全身の血流やそれぞれのツボに関係する内臓器官の働きを活性化させる方法を用います。「リフレ」、「足裏マッサージ」とも呼ばれています。日本語で「反射療法」と直訳されるリフレクソロジーは、「反射」を意味するリフレックス、「学問」を意味するロジーから生まれた言葉です。この言葉は、人間の体の臓器や骨、神経などの各部位が、足や手などに反射関連しているという反射学という意味から誕生しました。この反射の考えにもとづいて、足の裏を中心に心地よく刺激を与えることで、リラクゼーション効果をもたらします。また、肉体機能の向上のみならず、精神的なリラックス効果をあわせもつことから、昨今脚光を浴びているホリスティック医学の範囲に含まれるとされています。それで、心と身体の足裏健康法として位置づけられているのです。さらに、東洋式と西洋式に分けられることが大きな特徴です。関節や器具を用いてツボを押すことから痛気持ちよさを伴うのが東洋式、指だけで足裏を刺激して眠ってしまいそうな心地よさが味わえるのが西洋式とされています。 血液やリンパ液の流れが促進されて、新陳代謝が活発になり、全身の老廃物の排泄が促されることがあります。したがって施術後に尿の量が増えて色が濃くなる、便の量が増える、汗をかくなどの反応が起こることもあるのです。
リラクゼーションマッサージ
リラクゼーションマッサージとは、あん摩のような、痛みを感じながらの強いマッサージではなく、肉体的、精神的な緊張をほぐす目的で行なわれるソフトなマッサージです。疲労回復および癒しに大きな効果があるといわれています。「休養」「息抜き」などを意味するリラックスは、肉体的や精神的な緊張がないことはもちろん、心身ともにストレスから解放された状態を指しています。そして、そのリラックスした状態に導くための施術や方法がリラクゼーションという定義なのです。人間が「ストレスがたまっている」と感じるときには、緊張や、精神的不安定、あるいは疲労があるため、交感神経が活性化している状態です。それに対して、｢リラックスしている｣と感じるときには、ストレスが緩和されていることから体内のバランスがちょうどよく整っており、副交感神経が活性化している状態であるという考えがベースになっています。リラックス状態へと導くためには、心身ともにゆったりとくつろいでいて穏やかなだけなく、呼吸や脈拍がゆっくりとしたリズムを刻み、筋肉もゆるんだ状態でホルモンバランスも安定し、血行は良好なことが重要であると考えられています。その考えから誕生したのがリラクゼーションマッサージです。したがって、人間の生理的活動を正常化させる施術や方法をリラクゼーションマッサージと呼ぶサロンもあります。
リンパドレナージュ
リンパドレナージュとは、フランスのエミール・ヴォッダー博士が開発した手技療法で、体内の不要な老廃物や異物の排出を促し、細胞本来の働きを回復させるマッサージテクニックです。全身をくまなくめぐっているリンパの流れにそって、ゆっくりとしたリズムで軽いタッチを行いながら、リズミカルに皮膚表面を押す手技を施す方法を用います。また、リンパは、血液のサポートや血液の保険の役割を果たす存在です。そのため、血管から染み出てしまった栄養素を血管へと戻すこと、あるいは老廃物や異物が血管に入りこんでしまわないように防ぐなど、人間の健康を維持するために大きな貢献をしています。さらに、リンパ液はゆっくり動くリンパ管による穏やかかつ能動的な流れと、血管の圧力や呼吸運動、筋肉の動きにより発生する受動的な流れにより運ばれているのが特徴です。人間の体内で大きな役割をもつリンパですが、疲労や寒さ、ストレスなどの影響を受けやすく、流れが滞りやすくなってしまう性質を併せ持っています。したがって、リンパの流れが滞ってしまうと、健康面、美容面に大きな悪影響をおよぼす可能性があるのです。このような理由から、両手の指先を用いて、ポンプが水を吸い上げる状態をイメージしながら、圧迫と弛緩をやわらかく繰り返し、スムーズな流れを促すリンパドレナージュが誕生したといわれています。 リンパドレナージュの主な効果には、冷え・むくみ・肩コリの緩和をはじめ、血行不良などを原因として起こる脂肪細胞が変化して塊となったセルライトの解消、自律神経が整うことで得られるリラックス効果が得られます。その上、疲労物質の排出による疲労回復、リンパの流れがスムーズになって免疫細胞が体中にいきわたり免疫力アップなどの可能性も期待できるのです。
リンパマッサージ
リンパマッサージとは、フランスで生まれたリンパドレナージュをもとにして、日本で独自に生み出されたマッサージテクニックです。痩身効果を目的に強い揉み出しを中心にして、リンパの流れにあわせてマッサージを施すことでリンパの働きを活性化させる方法を行います。ちなみに、リンパドレナージュと同じ施術として位置づけているサロンもあります。 リンパドレナージュと同様、むくみ・肩コリ・冷えの緩和、血行不良などを原因とするセルライトの解消、顔・体のたるみの改善、自律神経を整えてリラックス効果が得られます。また、疲労物質が排出され疲労回復、免疫細胞が体中にいきわたるため、免疫力アップなどの効果や、さらに、痩身効果を目的とした場合、顔や体のむくみが解消されることで痩身効果が期待できるのです。ただし、痩身目的のメニューとして希望しているのであれば、本来のリンパドレナージュで得られる効果がどこまで含まれているかなど確認した方が良いでしょう。
ロミロミ
ロミロミとは、ハワイで古くから栄えた伝統的な癒しの手技施術のことです。古代のハワイでは、医療行為やヒーリング療法として行っていたと伝えられています。「揉む」、「押す」、「マッサージする」という意味をもつハワイ語「ロミ」から生まれました。全身にオイルを使用しながら施すハワイ式リラクゼーションマッサージで、指先などの点を使ってマッサージする指圧とは異なり、手のひらや腕全体の面を用いながらマッサージを施す特徴をもちます。また、もうひとつの大きな特徴は、ハワイの自然とともに育まれたことから、風や波の動きに合わせたリズミカルな動きであることです。このような手法で、筋肉のコリをていねいにほぐしながら、リンパの流れを改善していきます。手のひらやひじ、腕全体に体重を乗せながら、リズミカルに揉みほぐしていくので、やや強めのオイルマッサージという位置づけです。ロミロミの主な効果には、全身のコリを揉みほぐすことで得られる肩こりや腰痛の緩和、コリがかたまってしまったことで発生していた疲労の回復があります。その他にも、血行を促進させてリンパの流れをスムーズにするためむくみの解消や新陳代謝の促進、しっかりとした刺激のマッサージで味わえる深いリラックスなどがあげられます。
