エステ業界は今後どうなる?気になる市場動向や将来性は?エステティシャンの仕事内容やキャリアパスも紹介

美容といえば、新しい商品やサービスが次々と登場し、技術も進化しています。そのため、美容業界に関心がある人にとって市場動向や将来性が気になる人もいるのではないでしょうか。

この記事では、美容業界のなかでも需要が高いエステ業界に特化し、市場規模や市場動向を紹介します。エステ業界の気になる今後について、将来性も含めてお伝えしたうえで、仕事内容やキャリアパスも見ていきましょう。

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エステ業界とは?

エステ業界とは、フェイシャル・ボディ・脱毛などの全身美容を目的としたサービス(=エステティック)の提供を事業としている業界のことです。

日本エステティック協会では、エステティックについて以下のように定義しています。
「一人ひとりの異なる肌、身体、心の特徴や状態を踏まえながら、手技、化粧品、栄養補助食品および、機器、用具、等を用いて、人の心に満足と心地よさと安らぎを与えるとともに、肌や身体を健康的で美しい状態に保持、保護する行為」

引用元
日本エステティック協会|エステティックとは

エステ業界の市場規模

株式会社リクルートの美容調査機関「ホットペッパービューティーアカデミー」が2024年2月に実施した調査によると、エステサロンは美容業界全体のうち、ヘアサロンについで2番目の市場規模となっています。

2024年のエステ業界の市場規模は、3,948億円です。2019年は4,000億円を超えていましたが、2020年には3,980億円に落ち、その後2022年まではほぼ横ばいで2023年には急激に縮小していました。

市場規模縮小の理由として、新型コロナウイルスによる外出控えなどが考えられます。

2024年になってようやく回復傾向で、前年比+16.7%となりました。とくに、男性の市場規模は2019年以降過去最高の1,335億円で、前年比+28.6%です。

引用元
ホットペッパービューティーアカデミー|数字で見る美容業界

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エステ業界の市場動向

コロナ以降市場規模はやや縮小し、回復が芳しくないなか、エステ業界のトレンドや需要は大きな変化が見られています。以下で、エステ業界の市場動向について見ていきましょう。

メンズ市場が拡大

2020年以降、エステ業界に限らず、コロナの影響で社会生活全体が大きく変化しました。

その変化の一つに、自身の容姿を見直し美容サービスに投資する男性が増えたことが挙げられ、美容業界全体でメンズ市場が拡大しています。

2024年のメンズエステの市場規模は2019年の約1.5倍にもなり、ひげ脱毛やスキンケアなどが人気です。

もともとエステは女性向けのサービスが主体でしたが、男性の美意識が高まっていることから、男性向けのエステサロンも増えています。

引用元
ホットペッパービューティーアカデミー|数字で見る美容業界

手ごろな価格で高品質に

エステの施術料金は、以前に比べると手ごろな価格になっています。そのため、人々のエステに対するハードルが低くなり、さまざまな人が気軽に利用できるようになりました。

安価になったからと言ってサービスの質が落ちたわけではなく、技術や使用機器は進化しており、施術の効果や安全性は向上しているため、消費者の満足度は高いです。

インターネットを活用した集客が主流になりつつある

以前はチラシやテレビCMなどで広告を打ち出していたエステ業界ですが、現在はSNSなどインターネットを活用した集客が主流になりつつあります。

チラシやテレビCMよりも比較的安価で、とくにSNSは若い世代に効果を発揮。また、予約もインターネットやアプリで手軽にできるようになり、サロン側の予約管理も効率的になりました。

エステ業界の課題と講じるべき施策

さまざまな人が利用しやすくなったエステサロンですが、課題もあります。ここでは、エステ業界が抱えている課題と、解決に役立つ施策を紹介します。

人材不足|労働環境の見直しや整備

エステ業界の課題の一つに、人材不足が挙げられます。その背景には、少子化による労働人口の減少に加えて、女性が多い業界でもあるため、結婚や出産・育児などでの離職などがあります。

ほかにも、ノルマや拘束時間などに悩んで退職するケースや、経験を積んだエステティシャンが他店に引き抜かれる・独立するケースも。

離職を防ぐためには、労働環境の見直し・整備が大切です。育休・産休制度や時短勤務など、辞めずにすむ働き方を整備したり、ノルマ設定やシフト構成を見直したりする必要があります。

また、従業員のスキル向上に積極的なサロンは、スタッフのモチベーションを高められるだけでなく、お客様の満足度も向上させることができるでしょう。研修や勉強の機会を充実させたり、資格取得をサポートしたりするなどがおすすめです。

競争の激化で集客が難しい|デジタルマーケティングの強化や他店との差別化

エステサロンの数が多く、競争が激しいため、集客に苦戦しているサロンもあります。競合店が多いと、価格競争にもなりがちです。

競争が激しいなかでより多くのお客様を呼び込むには、SNSやブログの運用などデジタルマーケティングの強化を図らなければなりません。

また、他店との差別化も集客に役立ちます。たとえば、最新技術を取り入れた高級志向のメニューやセラピーメニューの導入など、ほかにはないメニューでお客様を取り込むのも手です。

さらに、シニアやメンズなど、今後も需要が期待できる層をターゲットにしたサービス展開をすれば、新規顧客の獲得も期待できるでしょう。

エステ業界の将来性

エステ業界の市場規模は一時縮小したものの、将来性はあるといえます。なぜなら、見た目をキレイにしたいという思いはどの時代でも不変だからです。

また、技術や機器が進化して高品質なサービスを提供しているにもかかわらず、以前よりも価格が低くなっているため、今後も需要は高いでしょう。

ただしニーズは多様化しているため、それに応えられるエステサロンが求められます。

エステ業界で働くエステティシャンの仕事内容

ここからは、エステ業界で働くエステティシャンの仕事内容を紹介します。

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1. カウンセリング

エステサロンには、フェイシャル・ボディ・脱毛などさまざまなサービスがありますが、どのメニューを扱うサロンでも、必ずカウンセリングを実施します。

お客様の悩みや要望を聞き出す目的があるだけでなく、施術の前にコミュニケーションを取ることで、安心して施術を受けてもらうことにもつながるためです。また、化粧品を使うため、アレルギーの有無や病歴などを確認する目的もあります。

2. 施術

カウンセリング内容をもとに施術をします。オールハンドの施術もあれば、専用機器を使うものも。

お客様と1対1で接することが多いため、信頼関係を築くことが大切です。手先にだけ集中するのではなく、気配りを欠かさず適切なコミュニケーションを取らなければなりません。

3. その他|受付・会計・衛生管理・SNSの更新など

カウンセリングや施術のほか、受付・会計はもちろん、リネン類の洗濯・機器やベッドの消毒・店舗の清掃などといった衛生管理もエステティシャンの仕事です。ほかにも、SNSやブログの更新、予約管理や在庫管理などの業務があります。

エステティシャンの給料・年収

厚生労働省が運営する「job tag」によれば、エステティシャンの平均年収は320.6万円です。同サイトで紹介されているハローワーク求人統計データの月額賃金は、23.3万円となっています。

また、求人サイト「リジョブ」に掲載している、エステティシャンの求人データをもとにした月給は以下の通りです。

正社員

月給下限

月給上限

スタッフ

220,825円

375,726円

店長(候補)

198,965円

430,344円

アルバイト

時給下限

時給上限

スタッフ

1,172円

1,671円

店長(候補)

1,120円

1,555円

業務委託

月給下限

月給上限

スタッフ

243,450円

536,078円

店長(候補)

198,965円

430,344円

※2025年4月現在

収入は経験年数や地域によって差が大きく、サロンによっても基本給や歩合・手当の額は異なります。

引用元
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))|エステティシャン - 職業詳細

エステティシャンに求められるスキル

ここからは、エステティシャンとして働くうえで必要なスキルを見ていきましょう。

身体の仕組みや美容の知識

エステティシャンにとって、身体の仕組みや美容の知識は欠かせません。全身美容のプロとして、身体の仕組みや肌の構造を理解し、お客様に分かりやすく説明する必要があるためです。

筋肉や脂肪のつき方・ターンオーバーの周期・ホルモンなど深い知識があれば、お客様の悩みに最適な提案ができます。

また、化粧品を用いて施術をしたり、お客様にホームケアのアドバイスをしたりすることもあるため、化粧品の正しい使い方や成分などの知識も求められます。

手技や専用機器を用いた施術テクニック

エステティシャンは知識に加えて、施術テクニックも必要です。エステの施術は手技や専用機器を用いて行うため、エステティシャンの技量によって効果が変わります。

手技はお客様に直接触れるため、身体や肌についてしっかりと理解したうえで、施術しなければなりません。専用機器は使い方を間違えると危険なので、正しい使い方を習得しましょう。

コミュニケーション能力|接客・傾聴・提案

さきほど紹介したように、お客様と至近距離で施術を行うため、信頼関係を構築するコミュニケーション能力が求められます。

要望を聞き出したり、お客様の緊張をほぐして話しやすい雰囲気を作り出したりするためには、ひとりひとりのお客様に合った接客方法であることが大切です。

また、円滑なコミュニケーションを図り信頼関係を深めるためには、傾聴する力も持ち合わせていなければなりません。

加えて、お客様に合ったケア方法の提案やアドバイスができるかどうかも、信頼獲得につながります。

エステティシャンにおすすめの資格

エステティシャンには、必須資格がありません。ただし、民間資格は複数存在し、AJESTHE認定エステティシャン・AEA認定エステティシャン・認定登録脱毛師・認定脱毛士などが有名どころです。

こういった民間資格は、正しい知識や技術を身に付けることに役立ちます。また、資格によってお客様の信頼を得やすくなったり、就職・転職に有利に働いたりする可能性もあるため、取得して損をすることはないでしょう。

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エステティシャンになるには資格が必要? 資格の種類や取得メリットを紹介

未経験でもOK!エステティシャンの働き方とキャリアパス

エステティシャンには必須資格がないため、無資格・未経験からキャリアをスタートできます。

未経験OKのサロンは研修制度があるサロンがほとんどなので、民間資格がなくても就職できることがほとんど。

応募する前に、研修制度の有無だけでなく、どういった研修があるか・資格や講座のサポートはあるかなどを確認しておくと安心です。

ここからは、エステティシャンとしてデビューした後のキャリアパスについて紹介します。

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1. 管理職を目指す

実績を積んでいくことで、管理職への昇格のチャンスに恵まれることがあります。昇格すれば給料もアップ。なかには、役職手当がつくサロンもあります。

マネージャーや店長などの管理職があるほか、規模の大きいサロンなら、現場から離れてサロン運営や経営に関わる役職を目指せる可能性もあるでしょう。

2. 独立・開業する

経験を積んだのち、独立して自分でお店を構えるエステティシャンもいます。エステはベッド1台分のスペースがあれば施術ができるので、自宅やレンタルスペースの一角などでスモールスタートを切る人も多いです。

自由な働き方ができ、頑張り次第で収入アップにもつながるでしょう。

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3. より好条件のサロンに転職する

同じお店に長く勤めて管理職に就いたり、独立したりする人がいる一方で、より好条件のサロンに転職するエステティシャンもいます。スキルが高いエステティシャンは、他店でも重宝されやすいです。

エステ業界に関心がある人にはリジョブがピッタリ!

美容業界のなかでも市場規模が大きいエステ業界は、求人も豊富にあるため、自分に合った職場を見つけるのは容易ではないかもしれません。

そこでおすすめしたいのが、求人サイト「リジョブ」です。美容業界に強いリジョブは、エステサロンの求人を多数扱っています。

「未経験歓迎」「研修制度あり」など、これからエステ業界に就職する人にピッタリな条件があるほか、お店の特徴や客層・仕事内容などが選択可能です。そのため、数ある求人のなかから、より自分好みの求人を探しやすいでしょう。

エステ業界は今後も需要あり!自分に合った職場でキャリアを築こう

エステ業界は、新型コロナウイルスの影響で市場規模が縮小したものの、徐々に回復傾向です。エステ業界に限らずメンズ美容は拡大傾向にあり、ニーズが多様化しています。

いつの時代であっても、見た目をキレイにしたいという思いを持つ人はいるため、今後も需要がなくなることはないでしょう。

エスティシャンに必須の資格はないので、エステ業界に関心がある人はエステティシャンとしてキャリアをスタートしてみてはいかがでしょうか。

「リジョブ」は転職満足度※が高いサイトでもあるので、美容業界に転職を考えている人にもおすすめです。各サロンのページには勤務条件以外にも、お店のこだわりや求める人物像など事前に知りたい情報が充実しています。

自分に合った職場がないか、ぜひチェックしてみてくださいね。

※リジョブ経由で採用された1,242名を対象に実施した満足度自社調査より(実施期間:2023年2月8日〜2023年3月8日)


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