アイリストの専門用語事典は行

アイリストとして働くならば、しっかりと身に付けておきたい業界用語。今回はアイリスト専門用語の「は」行をお送りします。

麦粒腫

麦粒腫は細菌感染が原因で起こるまぶたの病気の一種で、一般的にはものもらいとも呼ばれています。主に黄色ブドウ球菌などの常在菌による感染で起こるものなので、人に伝染することはありません。上下のまぶたにあるまつげの毛穴・汗腺・脂腺が感染した場合を外麦粒腫、まぶたの内側にあるマイボーム腺の感染により起こるものを内麦粒腫と呼びます。麦粒腫の症状はかゆみから始まることが多く、炎症が進むと痛みを感じるようになります。この病気の治療には抗生物質の目薬や内服薬を使い、回復までにかかる所要日数の目安は約1~2週間です。まぶたにしこりができる霰粒腫(さんりゅうしゅ)も、ものもらいと呼ばれることがありますが、これは脂腺が詰まって起こる病気なので、麦粒腫とは区別されます。

ビューラー

ビューラーはメイク道具のひとつで、まつげを美しくカールさせるのに用いられます。このビューラーという名称は日本国内で通用する言葉です。たとえば、英語ではアイラッシュカーラー(日本語に訳すと「まつげカーラー」)、ドイツ語ではヴィンパーンツァンゲ(日本語に訳すと「まつげペンチ」)という名称で呼ばれています。 ビューラーを手に持ってまつげをはさみ、上下から力を加えることでまつげをカールさせるので、使用する人のまぶたのカーブにフィットしたものを選ぶことが重要なポイントです。また、まつげをはさむ部分にはゴムやシリコンがはめ込まれていますが、このパーツは使用を続けるうちに劣化して柔らかくなるため、定期的に交換することで長く良好な状態をキープします。

敏感肌

敏感肌とは、特に目立った皮膚病変があるわけではないのに、外部からの刺激に強く反応してしまう肌の状態のことを指します。人間の肌の表面は、約0.02mmの厚さの角質層で覆われていますが、健康な状態の肌ではこの角質層が十分うるおいを保った状態になっているのです。そして、外界の刺激から肌を守る働きであるバリア機能を担っています。しかし、この角質層が乾燥してしまうとバリア機能が弱まってしまうため、紫外線や細菌などをはじめとする外部刺激からのダメージを感じやすくなってしまうのです。このバリア機能を低下させる原因の主なものとしては、不適切は肌の手入れや生活習慣、さらに加齢などが挙げられます。また、ストレスも角質層の乱れにつながるため、敏感肌を引き起こす要因のひとつとなっているのです。

ファイバーマスカラ

ファイバーマスカラはまつげに使われる化粧品であるマスカラの一種です。マスカラは主にウォータープルーフタイプ・フィルムタイプ・ファイバータイプに分類されており、それぞれが持っている特徴や機能があります。そのため、マスカラを使う人は自分の好みの仕上がりイメージに合わせて選んでいます。また、ファイバーマスカラはマスカラ液の中に繊維(ファイバー)が入っているもので、まつげを長く太くさせることができるアイテムです。さらに、地毛のまつげをボリュームアップさせる仕上がりとなるので、華やかな印象の目元を演出できます。ファイバーマスカラを塗布することにより、繊維を地毛のまつげに絡みつけるようにするため、マスカラがダマにならないように丁寧にぬることがポイントです。

ブチルシアノアクリレート

ブチルシアノアクリレートは、まつげにエクステンションを貼り付けるときに用いられる接着剤の主成分として含まれている物質のひとつです。シアノアクリレート系の接着剤には、メチル・エチル・メトキシエチルをはじめとする複数の種類が存在していて、それぞれに特徴があります。また、シアノアクリレート系の接着剤は一般的に接着速度が早いので、ホルムアルデヒトの観点から適応カ所には制限はありますが、医療用としても使われている種類もあるのです。さらに、ブチルシアノアクリレートを主成分としている接着剤は、その接着力やホルムアルデヒドの放散量などを総合的に考慮すると、バランスの取れたアイテムといえます。したがって、サロンでもまつげエクステンションの施術に広く用いられています。

フレア

フレアは、まつげに装着するエクステンションの種類のひとつです。大きく分類するとフレアとシングルに区別されますが、この2つのうちのシングルのほうは、地毛のまつげ一本ごとに一本のエクステンションを付けてゆくというスタイルがとられています。一方、フレアは1本ではなく数本の毛を束ねてあるスタイルのエクステンションです。そして、その束状のエクステンションを地毛のまつげ数本の間に接着剤で付けてゆきます。そのため、少ない数のエクステンションを装着するだけでもボリュームのあるまつげに仕上げることができるので、短い施術時間で作業を終えることが可能です。そして、まめにケアすることで、美しいまつげをキープすることができます。

ブロアー

ブロアーは別名ではエアーパフと呼ばれているもので、まつげにエクステンションを付けるための施術に使われる道具のひとつです。地毛のまつげにエクステンションを装着するためには接着剤を使用しますが、その際にブロアーで接着部位に送風し、接着剤の乾燥を促します。また、アイリストはブロアーを目の近くで用います。そのため、本体から空気を送り出すためのノズル部分がコンパクトで、送風したい部分をピンポイントで狙えるモデルだと使いやすいです。さらに、まつげエクステンションの施術時にブロアーを使用すると、接着剤から放散するホルムアルデヒドをしっかりと飛ばすことができ、短時間で素早く乾燥させることが可能になります。したがって、接着剤が白っぽくなってしまう白化現象を防ぐことにもつながります。

保護シート

保護シートは、まつげエクステンションの施術に使用される必要不可欠なアイテムです。この保護シートの代わりに医療用テープやサージカルテープが使われることも多くあります。上のまつげにエクステンションを付ける際に、この保護シートで下のまつげをカバーして抑えるように貼って用いるのです。このようにすると、施術中の上のまつげに下のまつげが混ざってしまったり、接着剤が付着したりするのを防ぐことができます。また、アイリストは施術の際にツイーザーという先端の尖ったツールを使用しますが、下のまぶたがツイーザーで刺激を受けることから保護する目的もあります。 まつげのエクステンションで使う保護シートやテープ類は、施術が終わってからはがすときに肌に与える刺激の少ないタイプが理想的です。

ホットビューラー

ホットビューラーは、まつげをカールさせる目的で用いられる美容アイテムです。ホットカーラーやまつげカーラーなどと呼ばれることもあります。髪の毛を巻くために使用されるヘアアイロンと同じような原理で、ホットビューラーでも熱の力を利用してまつげにカールを定着させるのです。上のまつげへの使用方法は、スイッチを入れて温まったホットビューラーでまつげを根元から持ち上げるようにしながらスライドさせます。もちろん、同様の方法で下のまつげをカールさせることも可能です。また、ホットビューラーは熱でカールをつけているため、まつげに物理的な強い力が加わることがありません。ですから、まつげにエクステンションを付けている場合でも外れる心配が少なく、安心して使用できます。

ホルムアルデヒド

ホルムアルデヒドは強い刺激臭がする無色の気体です。これが水溶液になると、標本などに使われているホルマリンになります。ホルムアルデヒドは安いコストで作ることができるため、接着剤や防腐剤、そして塗料などにも広く使われている身近な化合物なのです。ただし、法では劇物に指定されているほどの化学物質なので、その取り扱いには細心の注意を払います。また、まつげエクステンションの施術にも接着剤が必要になりますが、できるだけホルムアルデヒドのリスクが少ないアイテムを選択することが大切です。さらに、このホルムアルデヒドの沸点はマイナス19.2度なので、気化しやすい性質を持っています。そのため、接着剤を使用する際には室内の換気に気を配り、ブロアーなどでしっかりと飛ばすこともポイントです。

 

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