常に前進する、というプライド『Baco.』
南船場の人気サロン「Baco.」の新店長として活躍するスタイリストの畑山さんに、サロンの空間づくりや仕事のやりがいなどを伺う今回のサロン探訪。後編ではより畑山さんご自身にフォーカスしてお話を伺いました。
風通しの良さと適性の見極めが肝心
――畑山さんはBaco.の一員となって約5年と伺っていますが、ご自身がお考えになるBaco.というサロンの魅力はどこにあるのでしょう?
「美容学校を卒業して勤めた3つ目のヘアサロンがBaco.でした。ここに定着した理由は、スタッフ全員が前に進もうとする気持ちがあること、レベルが高くさらにそのレベルを向上させていこうという方針のサロンだったこと、でしょうか。やはり美容師として仕事をする以上、もっと上のレベルにいきたいと思うのが本音。だからこそその“もっと”という気持ちを叶えられるのがBaco.で、会社と一緒に自分の成長を実感できるのではないかと、スタッフの視点で魅力を感じました。現在は自分が店長という立場になり、一緒に働くスタッフがもっと風通し良く働きやすい環境を作ることを重視していますが、まずは採用の時点でこの店のカラーやセンスに合う人を選ぶことも大切。言い換えれば、これから美容師を目指す人は自分の個性に合うサロンを選ぶとミスマッチが少なくなるのではないでしょうか」
サロンワークを軸にデザイン面を強化
――店長としてではなく、スタイリストとしての今後の目標はありますか?
「Baco.の持ち味のひとつにライフスタイルの中に馴染むエッジーな感性というものがありますが、僕自身はサロンワークを中心にしながら、今後はよりデザイン的な面を強化していきたいと考えています。それはヘアショーへの参加や撮影などであり、どんどんアウトプットする場を広げていくことでもっと成長できればと思いますね。それと同時に、これまで自分が続けて取り組んできたことを若いスタッフに伝えたいという気持ちもあり、それを実現するには自分の中に甘えが出ないよう、いつも向上心を持って美容と向き合っていくしかない。どこに出ても恥ずかしくない技術と接客能力を持つことで、それが最終的に髪の毛を任せてくださるお客様に還元できるようになること。それに、僕にはロールモデルにしている美容師さんがいるのですが、そこに少しでも近づけるよう、自身も影響力のある美容師になることが目標です」
良いものを知ることがこの仕事には必要
――これからヘアスタイリストを目指す人にメッセージやアドバイスをお願いします。
「直接ヘアスタイルに関係なくても、いろいろなことを見たり経験することがその人の引き出しになります。その引き出しを増やすことでイメージやデザインが広がるので、まずはなんでも吸収して積み上げることでしょうか。さらに一流は一流を知ると言いますが、良質のものを知っていれば良質のものを提供できます。だから少し背伸びをしてでも一流に触れる経験をした方が良い。スキルは後からいくらでも学べますが、経験や体験はそうはいきませんからね。実は一流を知るという部分は、うちの社員旅行でも取り入れていて、毎年だいたい沖縄に行くのですが、一流のホテルに宿泊するんです。そこで上質なサービスは何かを学ぶ。こういったことも仕事に活きてくるのではないでしょうか」
穏やかで自然体な人柄が魅力の畑山さんは、常に自身のスタイリストとしてのレベルアップに取り組む強い意志の持ち主でもあります。「Baco.というブランドを大きくすること」が目先の目標だと語るその言葉からは、店長として店を率いていく覚悟が感じられました。
Salon Data
Baco.
住所:大阪府大阪市中央区南船場4-5-8 RASTER ON SHINSAIBASHI 4F
TEL:06-6241-5022
https://air-f.co.jp/baco/
Profile
店長 畑山拓也さん
大阪出身。店長と並行して技術面での教育を担うディレクターを兼任。スタイリストとして10年のキャリアを持ち、洗練されたエッジ感が漂うスタイリングに定評が。
多くの引き出しがある「箱」のようなサロンに『Baco.』>>