美容師なら知っておきたい!セルフとは違う美容師ならではのカラーとは

美容院でカラーを希望する人はセルフで行うカラーに不満を持っている人が多く、セルフカラー以上の仕上がりを希望する人が多いです。美容師ならお客様の要望を叶えるためにも、カラーリングの知識を熟知しておく必要があるでしょう。そこで、今回はカラーリングの仕組みからカラーリングの手法や注意点について紹介していきます。カラーリングは染める髪の色とカラー剤の配合で染め上がりの色が決まりますし、ダメージが強い髪にはそれに適した手法で行わなくてはなりません。カラーリングの正しい知識を身につけましょう。
 

 

ヘアカラーの種類と仕組み

ヘアカラーとは毛髪にあるメラニン色素を破壊して内部に直接色を入れるための酸化染毛剤のことです。毛髪には大きく分けてユウメラニンとフェオメラニンの2種類のメラニン色素があります。この2種類のメラニン色素を破壊(ブリーチ)することで、髪の毛を黒から赤、オレンジ、黄色といったように色を入れていき、最後に色素が定着して発色すると色味がはっきり出るという仕組みです。ヘアカラーの他にヘアマニキュアやトリートメントカラーもあり、それぞれ特徴が異なります。ヘアマニキュアは髪の毛の表面にのみ色素が付着するため髪へのダメージが少ないですが、毛髪内部に薬剤が浸透しないため自毛では色味がほとんど出ません。退色した髪やブリーチ、ダメージで明るくなった髪は色が入りやすいためカラーリングを楽しむことができます。

トリートメントカラーは大きく分けて2種類の色素を使用していて、この異なる色素をうまく配合することで髪表面の色味を変化させるというものです。髪に与えるダメージはほとんどなく、ヘアマニキュアと同じように髪内部にまで浸透することはありません。トリートメントカラーは半永久染毛なのでシャンプーするたびに徐々に色素が落ちていくのが特徴です。

美容師になるなら覚えておきたいカラーリングの知識

髪質でヘアカラーの色味が変わってくるため、カラーリングをするときは自毛の色をチェックすることが大切です。黒が強い髪色では赤系のユウメラニンが多く、色素が薄い茶髪だと緑色のフェオメラニンが多いです。そのため、ユウメラニンが多い髪質の人はどのようなカラーリングを行っても最終的な仕上がりは赤色に偏った色味となり、反対にフェオメラニンが多い髪質の人は黄色に偏ります。カラーリングをするときはもともと持っているメラニン色素を抑えるようにしなければなりません。この技法は補色と呼ばれていて、美容師であれば身につけておかなければならない知識です。メラニン色素が少ない退色した髪の毛にカラーリングを行う際は、もともと持っている色素を補う必要があります。そのため、退色した髪にはブラウンを入れてカラーリングを行うのがポイントです。反対に、黒髪を明るくする際にはブラウンは不要です。ブラウンを抜くことで退色後の髪にも合う自然な仕上がりにすることができます。

セルフカラーでは黒髪に染める場合と退色した髪に染める場合を想定してブラウンが配合されています。カラーリングを繰り返した際に明るさに差が出るのはそのためです。美容師はこのような失敗のないように、自毛のチェックが重要となります。

美容師ならではのカラーリングの手法

・明るさを変えるカラーリングの方法

もともと明るい髪の毛をさらに明るくする場合は、前回使用したトーンよりも明るい色を選べば簡単に希望通りの色に染めることができます。前回のカラーリングで9トーンを使用していた場合、より明るくしたいというときは11トーンの色味を使うだけです。ただ、根元の黒髪とすでに明るい髪のブラウンのコントロールは必要です。根元は11トーンの色味のみ、それ以外は11トーンの色味+11トーンのブラウンを混ぜて使うと良いでしょう。明るい髪の毛を暗くする場合は難しく高い技術が必要です。真っ黒にするのは誰でもできますが、1トーンや2トーンダウンなどの微妙な調整が難しいのです。一般的な方法はダークトーンを使用して時間が経ったら即シャンプーをするという方法です。しかし、このやり方では少し時間が過ぎただけでも暗くなりすぎるといった危険があります。そこで、簡単なのが希望するトーンの色をそのまま使用するのではなく、何トーンダウンするかでそれに合ったトーンを使用するというものです。13トーンの髪の毛を9トーンにダウンしたいときは4トーンダウンする必要があるので、6または5トーンの薬剤を使用するだけです。簡単な手法ですが、髪質でブラウンのコントロールは必須ですし、5トーン以上のダウンは難しいので覚えておきましょう。黒染めの場合は、基本的に4トーン以下のヘアカラーを使用するのがベストです。

・白髪をカラーリングする方法

白髪のカラーリングは黒髪とのバランスも考えなければならないため、ブラウンが強めのヘアカラーを使用します。ただ、ブラウンを使用してしまうと好きな色味が出せないといった要素が出てくるため、できるものとできない色味を覚えておく必要があります。白髪が10%程度の場合にダークトーンを使用すると白髪が浮いてメッシュを入れているような仕上がりに、明るい色を入れると黒髪との差がほとんどなくなり自然な仕上がりです。白髪が30%程度の場合は、希望通りのトーンをそのまま入れてもきれいに染まるので特にコントロールは必要ありません。白髪が50%を超えた場合、使用したトーンよりも仕上がりは1~2トーン明るくなるため注意してください。白髪が50%ある髪に明るいトーンでカラーリングすると金髪に近い仕上がりになることもあります。白髪が多い髪に対しては、希望のトーンよりも1~2トーン低くするのがポイントです。白髪100%の場合は2~3トーン明るくなります。髪全体でなくても前髪やもみ上げなど部分的に白髪が集中しているところは薬剤をコントロールすることが大切です。

カラーで注意しなければいけないポイント

・ダメージが強い髪のカラーリング

毛先にダメージがある髪の毛には、毛先の明るさに応じてブラウンの色味を調整することが重要です。9トーンのヘアカラーを使う場合、根元には9トーンの色味のみ、根元と毛先以外は9トーンの色味+9トーンのブラウンを混ぜます。毛先には、9トーンの色味+5トーンのブラウンでブラウンの色味を濃くするのがポイントです。

・縮毛矯正している髪のカラーリング

縮毛矯正した髪は熱で傷み焦げたようになっているため、どのヘアカラーを使用してもブラウンの色味が強く出ます。また、縮毛矯正した部分は色が入りにくいといった特徴があり、根元部分だけ染まって毛先が染まらないということもあります。そのため、縮毛矯正をしている髪をカラーリングするときは、しっかり染まるようにブラウンの色味を抜いて1トーン明るくするのがコツです。根元に9トーンのヘアカラーを使うのであれば、それ以外は10トーンでカラーリングします。

・コテやアイロンで傷んだ髪のカラーリング

コテやアイロンを使用している髪も焦げたように傷んでいます。部分的に焦げのムラができていることがあるため、傷んでいる箇所を見極めることが大切です。基本的には、縮毛矯正のカラーリングと同じで根元が9トーンであればそれ以外は10トーンを使用します。ただ、毛先に焦げが多いとブラウンが強く出ることもあるため、根元にブラウンを入れる場合もあります。

カラーリングはとても難しい技術なので、すべてお客様の希望通りのカラーリングができるというわけではありません。カラーリングの仕組みやコツを学びつつ、美容師としてのスキルを磨いていくことが大切です。

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