早期デビューを実現するための秘訣は、ひとりで練習しないこと「PORCH byHONEY omotesando」山下美奈恵さん
6人のスタッフによって立ち上げ、現在では東京、横浜にグループ5店舗を展開する「HONEY」。ベーシックはもちろん最新トレンドを押さえた上質なスタイルカルチャーを発信しているサロンです。
そんな「HONEY」に2018年に入社し、現在横浜にある「PORCH by HONEY omotesando」にてスタイリストと店長を務めているのが山下美奈恵さん。当初は大型サロンへの就職を考えていたそうですが、サロン見学を重ねていくうちにスタッフ人数が多いことによる競争率の高さに不安を覚え、個人サロンもリサーチするようになったといいます。
またアシスタント時代はいち早くスタイリストとしてデビューするべくカリキュラムを前倒しで進め、2年半でデビューを果たしたといいます。そのスピーディーな成長にはどのような工夫や意識があったのでしょうか？振り返っていただきました。
今回、お話を伺ったのは…
「PORCH by HONEY omotesando」スタイリスト
山下美奈恵さん
愛知県出身。名古屋美容専門学校を卒業後、2018年に「HONEY」入社。3年を予定したカリキュラムを積極的な取り組みでスムーズに進め、2020年9月スタイリストデビュー。現在7年目で横浜店の店長を務めており、お客様に理想のスタイルを提供するのはもちろんスタッフの統括にも尽力している。
きっかけは結婚式！？キラキラの花嫁姿から生まれた美容師の夢
山下さんが現在所属する「PORCH by HONEY omotesando」の店内
――まず美容師になろうと思ったきっかけは何ですか？
きっかけは中学生のころに結婚式に参列したことです。式場で見た花嫁さんのキラキラした姿に惹かれてヘアメイクの仕事に興味を持つようになって。それから体育祭などのイベントのときに姉のスタイリングをしているうちに憧れが大きくなり、美容師を目指そうと決意しました。
───数あるサロンの中から「HONEY」に就職した理由は？
サロンの雰囲気に惹かれたんです。都内の大型サロンから個人店まで20社ほどのサロンに足を運んだのですが、「HONEY」の活気にあふれた環境が魅力的に感じました。もちろん他にも活気のあるサロンはいくつかありましたが、直感で「ここだ！」と思ったんです。
───大型サロンを選ばなかったのはなぜですか。
もともとは大型サロンへの興味が強かったんです。でもリサーチしているうちにスタッフ人数が多い=競争率が高いことに「埋もれずにやっていけるかな…」と不安を感じてしまって。そこから適度な人数のなかで比較的落ち着いて働けるサロンを探すようになりました。その点においても「HONEY」はぴったりだと感じたので応募を決めました。
早くスタートに立ちたい。前倒しで叶えた2年半デビュー
カリキュラムを進めるためスタイリストとマンツーマンで練習していたそう
――アシスタント時代で一番辛かったことは何ですか？
拘束時間が長いことですね。アシスタントは技術だけなく接客など身につけることが多くあるため朝早くから夜遅くまで活動していたんです。体力的にもメンタル的にも辛かったのですが、仕事終わりや休日にリフレッシュタイムを設けることで乗り越えていました。
――リフレッシュは大切ですよね。具体的にはどんなことを？
ジムで運動していました。私は体を動かすことが好きだったので1回45分程度サクッと汗を流して帰っていたんです。ストレス解消になり、仕事にもメリハリが生まれていたと思います。
───スタイリストになるまでのカリキュラムはどのような内容でしたか。
当時はだいたい3年でデビューできるようにカリキュラムが組まれていました。シャンプー、ブロー、縮毛矯正、カラー、ウィッグカットなど技術項目ごとに試験があり、それに合格することで次のカリキュラム進めるような形でした。
私は「スタイリストになってようやくスタート地点」と考えていたので、早くデビューできるようカリキュラムを前倒しで進めた結果、2年半でスタイリストになることができました。今はカリキュラムのアップデートにより1年半でのデビューができるようになってい、羨ましいなと思います。
───向上心が高いですね。スピーディーな成長のために工夫していたことは？
先輩スタッフと練習する機会を作るようにしていました。練習は1人でするよりも先輩スタッフに見てもらいながら取り組んだほうが改善点もすぐわかり、スムーズに成長できます。そのため先輩に積極的に声をかけてマンツーマンで練習する機会を増やすようにしていました。
よく練習に付き合ってくださった先輩の新井さんが明るい性格の方で、「元気出して」、「がんばろう」とポジティブな言葉をよくかけてくれたので、何度も励まされてきました。モチベーションを保つためにも誰かと練習することは大切だと思います。新井さんは今も変わらず明るく教育を行っていて、私も誰かに教えるときはい習うようにしているんです。
唯一の同期を心の支えにして歩んだ新人時代
技術力アップのためにスタイリストの技術を観察していたと話す山下さん
───山下さんが入社したときの同期のスタッフは何人でしたか？
同期は1人、平川という女性スタッフがいました。といってもそれぞれ別店舗に所属していたので、新人時代は一緒に過ごすことはなかったんです。
ただ、離れた場所で平川ががんばっているという意識はすごくあり、同期のためにも辞めずにがんばろうという心の支えになっていました。以前聞いたところ、同期のスタッフも同じように感じてくれていていたようです。今は私は横浜、平川は町田で店長を務めており、ふたりがお店を任されている現状に嬉しさを感じています。
――いい関係性ですね。技術レベルを上げるために意識していたことは何ですか。
先輩スタッフそれぞれが得意とする技術を観察することを意識していました。入社したとき「HONEY」にはアシスタントが私1人だったので、いろんなスタイリストにサポートでついていたんです。その環境を活かしてそれぞれのスタイリストのいいところを、吸収するようにしていました。
山下さんが新人時代を乗り越えられた3つのポイント
1.リフレッシュタイムを作ることで仕事にメリハリをつけていた
2.練習時間を先輩と過ごしアドバイスをもらいながら成長した
3.唯一の同期スタッフの存在を心の支えにした
後編では、山下さんがスタイリストとして活躍するために心がけていたことやキャリアアップにつながったことについてお聞きします。6年目にして横浜店の店長に就任した山下さん。サロンワークでは得意を伸ばすことよりも苦手をなくすことに重きを置いてきたことが、スムーズなキャリアアップにつながったといいます。後編もぜひチェックしてみてくださいね！
Salon Data
住所：神奈川県横浜市西区岡野1-11-13
TEL：045-755-3315
