仕事とはまったく関係のないママ友の存在がストレス発散のカギに 訪問美容師 永井美奈子さん#2
仕事も子育ても頑張っているワーキングママをご紹介するこの企画。訪問美容師として個人宅や介護施設などで施術をしている永井さんにお話を伺っている前編では、7年のブランクを経て訪問美容師の道を選んだ理由や、先輩ママとしてアドバイスもご紹介しました。
後編では、育児中に溜まったストレスを発散する方法やお子さんたちとのコミュニケーションの取り方を伺います。
お話を伺ったのは
訪問美容師 永井美奈子さん
美容専門学校を卒業後、都内のサロンに9年間勤務。その間に鍼灸師のパートナーと出会い結婚。妊娠7か月で退職して専業主婦に。休職中の7年間で3人の子どもを育て、一番下のお子さんが2歳のときに訪問美容師として復帰し、現在に至る。
中学生になると朝の家事に「お弁当」が追加され負担が増!
──朝が早いですね。
保育園、小学校は給食があるのでとてもラクなのですが、中学生になるとお弁当なので大変! 部活動の朝練習があるとその分、早く登校しますから真っ暗なうちからお弁当をつくっていました。
──お弁当に朝食の準備に、洗濯もあって朝は忙しいですね。
子どもたちも大きくなると、食べたいものがそれぞれ違ってきます。自分たちで料理ができるようになったころからパンを焼いたり、卵を焼いたり、自分で食べたいものを自分でつくるスタイルにしました。お休みの日に副菜を作りおきして、簡単に調理できるものを用意しておくと便利ですよ。夫も自分で食べたいものを自分でつくって食べてくれるので、家事がだいぶラクになりました。
──パートナーは家事や育児に協力的ですか?
家事の分担は特に決めていませんが、夫は早起きなのでゴミ出しや犬の散歩を任せています。子どもが小さいときは、私が子どもたちをお風呂に入れたら、夫は風呂上がりの子どもたちの体を拭いて寝間着に着替えさせてくれていました。子どもを浴室から出した後、ゆっくりお風呂に浸かれるのは嬉しかったですね。
夫はすごくキレイ好きで、部屋が片付いていなかったり、汚れていたりすると落ち着かないようです。私が忙しくて手が回らないと掃除してくれます。私がやるよりずっとキレイなんですよ(笑)。
──お子さんが小さかったとき、子育てでこだわっていたことは何ですか?
夕食は必ず家族5人でとるように決めていました。この時間にその日にあったことを話してました。あとは子どもと一緒に趣味も遊びも楽しむことでしょうか。部活動の試合はだいたい週末にあります。夫と2人でよく応援に行ってましたね。試合のない週末は家族で公園へ行ったり、夫の大好きなプロレスを観戦したりしていました。おかげで家族全員、プロレスファンになりました(笑)。
──-お子さんが大きくなると、それぞれ忙しくなりますよね。
大学生になった長女はアルバイトで遅くなることがしばしば。帰りが遅くなる日、夕飯のいらない日など、家族用のカレンダーに書き入れるように伝えてあります。長男は就職して家を出てしまったので、家にいるのは私たち夫婦と娘2人。夕食のとき長女がいない日が増え、ちょっと寂しくなりました。
子育てと家事のストレスはママ友と共有して発散!
──お子さんが3人いて仕事も立て込んでくるとストレスが溜まりますよね?
出勤前に子どもがグズついて時間通りに事が進まないときときや、子どもにかかりっきりになって自分の時間が持てないときはストレスを感じますよね。
子どもの悩みや相談事はママ友に聞いてもらいました。長女を身ごもっているときに参加した母親学級で出会ったママ友は私の財産です。娘が20歳になった今でもママ友との関係は続いています。彼女たちは私にとってなくてはならない存在ですね。
もうひとつのストレス発散法はダンスです。今も週に1回レッスンに通っています。子どもが幼いときは夫に面倒をみてもらい、ある程度大きくなったら娘も一緒に通わせるようになりました。一緒に過ごす時間を少しでも長くしたくて、同じ趣味に引きずり込みました(笑)。
──ご家族の皆さんが本当に仲がいいですね。思春期はどうでしたか?
女の子はおませで口が達者。長女は生意気なことを言って反抗していましたが、そんなときは夫の出番でした。強く叱られてシュンと反省していましたね。長男は何かに腹を立ててドアを蹴ったことがありました。ドアに大きな穴が空いたのを、夫は「反省させるためにも、このままにしておけ」と言っていました。ただ、そのドアが次女の部屋のドアなんですよね(笑)。もう長男は働いているので、そろそろ弁償させないといけませんね。
──お子さんたちが成長して、ご家族の関係はどう変わりましたか?
子どもが小さいときは家族みんなで一緒に過ごすことを最優先にしていました。私たち夫婦は子どもの試合のために週末は予定を入れず、子どもと一緒に食事するために晩ご飯までに仕事を終えて帰宅するようにしてきました。
もう以前のように子ども中心に予定を立てることはありません。ちょっと寂しいですが、自分のやりたいことのために時間を使えるようになったのは嬉しいですね。
家族みんなで面と向かって話しをする機会は減りましたが、LINEでちょくちょく会話をしています。何年経っても、どんなことでも素直に話し合える家族でいたいですね。将来、子どもたちが独立したり、悩みごとがあったり、落ち込んだりしたときは、いつでも温かく迎えてあげたい。どんなときでもふらっと家に戻ってこられる関係でありたいですね。
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永井さん流! ストレスをためずに仕事と子育てを楽しむ方法
1.自分たちの趣味を子どもたちと一緒に楽しむ
2.子どもの悩みはママ友と共有する
3.趣味の時間を大切にして子離れの準備をする
子ども中心の生活から解放されて、今は自分の時間を自由に使えるようになった永井さん。働きながら3人のお子さんを育ててきた先輩ママならではのアドバイスをたくさんいただきました。