美容師のモデル探しの方法は?見つけるためのポイント・まとめ
サロンのヘアカタログに魅力的なモデルが載っていることは、お客様に支持されるためにとても重要なことです。魅力的なカットモデルを確保するためには、サロンの美容師自らがモデル探しの努力をしなければいけません。しかし、モデルの探し方・声のかけ方などがわからずに悩んでいる美容師も少なくないでしょう。ここでは声のかけ方のポイントやwebやアプリのモデル探しサービスの利用など、美容師のモデル探しに役立つ内容をまとめます。
モデル探しはアシスタントからベテランまで必要な仕事
美容師にとってモデル探しは、アシスタント時代からベテランになった後まで、現役時代にずっと必要な仕事です。アシスタント時代は店舗からの指示で探すことが多いですし、ベテランになった後も自分の理想のモデルを探す必要があります。「モデル探しが大変」と言う美容師は多いですが、若いうちにモデル探しのコツを体得していればベテランスタイリストとして活躍するようになった後も、自分のスタイリングをさらに美しく見せてくれる理想のモデルに出会えるでしょう。キャリアアップにも大きくつながることなので、ぜひモデル探しのポイントを理解してください。
必要なモデルのタイプを明確にしよう
モデル探しをする時はまず、どんなモデルが必要なのかを明確にすべきです。具体的には、ヘアカタログから逆算するといいでしょう。自サロンのヘアカタログを見て「こういうタイプの髪型を追加しよう」とまず考えます。次に、その髪型が似合うのはどんな雰囲気のモデルかを考えます。
モデルの髪型だけでなく服装も大事です。個性的な髪型だったら原宿系などのファッションが合うでしょうし、男性モデルの髪型でモヒカンに近いスタイルならヤンキー系のファッションが合うでしょう。モデルの服までサロンや美容師が用意するケースは少ないので、モデルの私物の服で撮影することになります。モデルがどんな服を持っているかはわかりませんから、声をかける時点で「この服装でそのままカット・撮影させてほしい」と思えるようなモデルに声をかけましょう。
こうして条件を絞っていくと対象となる人数は減ります。しかし、ムダにたくさん声をかける必要はなくなるので精神的には消耗しません。また、対象が明確であればwebやアプリからも探しやすくなるので、その点でもメリットがあります。
もし「モデルになってくれる人なら誰でもいい」という場合は、しばらく美容院に通っていなそうな人に声をかけるのもポイントです。髪の長さ・ボリューム・カラーの状態などを見れば、美容師なら見分けがつくでしょう。特に女性の場合、お金がなくて美容院に行けてない状態では、無料でカットしてもらえるのはありがたいものです。どんな髪型にするかにもよりますが、仕事や生活に影響がでない髪型ならOKしてくれる女性が多いでしょう。
ただ、女性によっては「最近私が美容院に行ってないのがバレた?」と思い、逆に不快に感じるケースもあります。このように思われないためにも、その女性の顔・髪質・ファッションなどが美しくイメージ通りであるということを強調しましょう。
「特定のイメージはないけど華やかな人がいい」という場合は、たとえばアパレル店員に声をかける方法もあります。アパレル店員なら誰でもおしゃれなので、モデルに必要な外見の条件は満たしていることが多いです。アパレル店員の給与は全体的に高くないので、カット代が無料なら助かるという店員も多くいます。一般の職業より髪型の自由度も高いため、美容師側のリクエストにも応じてもらいやすいのがメリットです。もともとアパレル店員になる人は美容業全般に関心があるため、モデルとして声をかけられて嫌がる人は少ないでしょう。ただ、営業中の声のかけ方は雰囲気に合わせて注意深くする必要があります。自分の服を買うついでにさり気なく話すのもいいでしょう。
モデルハントでは声のかけ方を工夫しよう
街中でモデルハントをする時は、やはり声のかけ方が重要になります。まず重要なのが「あなただから声をかけた」という特別さを伝えることです。モデルハントを受けた時に多くの人が思うのは「どうせ誰でもいいのだろう」ということです。宣伝メールやチラシと同じで、自分だけに宛てられたものでないと人は興味を持たないどころか嫌悪感すら持つことがあります。
しかし「こういうモデルさんが必要でイメージ通りだったから声をかけた」ということを伝えれば、抵抗感は薄れます。そのイメージに関して自分のルックスや雰囲気が他の人より優れているということですから、言われて嫌がる人は少ないでしょう。このような声掛けをするには、実際にモデルのイメージを絞り込んでいる必要があります。
たとえば自サロンのヘアカタログにウェーブボブの女性がいなかった場合、そのカタログを見せながら「ウェーブボブが似合う女性を探しています。肌も白くて小顔なので似合うと思って声をかけさせてもらいました」という風に声をかけます。こうした具体的な声かけだと「本当に自分を必要としてくれている」と相手も実感するので、OKをもらいやすくなります。
「無料」という言葉の使い方には注意が必要です。「無料でカットさせていただくのでぜひ」という誘い方だと「そんなにお金がないように見えるのか」と怒ってしまう人もいます。無料というのは多くの人にとってメリットですが、あまり前面には出さないようにしましょう。あくまでモデルとして理想的だと強調し、イメージ通りの人なので当然カット代はいただかないという風にさり気なく伝えるようにしましょう。
モデル探し用のweb・アプリのサービスを利用しよう
モデル探しは街角でするだけではなく、webやアプリですることもできます。モデル探し用のwebには読者モデルから一般人まで多くの男女が登録されており、ランキングやポートレートからイメージに近いモデルを探すことが可能です。ポートレートでは実際のモデルとしてサロンでカット・撮影した写真が掲載されているので、セルフ撮影とは違い確かなモデルのイメージをつかむことができます。
モデル探しサイトによっては「モデル側がサロンに料金を支払う」というケースもあります。サイトを使用した以上、そのモデルの写真はサロンのブログやサイトなどどこかで使用する必要があります。そのため、ある程度モデルの選別は必要ですが、最低限の選別をすれば通常の営業の一環としてモデルカットができるのもメリットです。モデルに憧れる人は特に女性で多いので、一般の料金を支払ってでもモデルになりたいという登録女性も多いのです。
ネットを使ったモデル探しは、アプリでもできます。アプリがPC向けのサイトより優れている点は、若い女性の利用者が多いこと、リアルタイムでモデル探しができることでしょう。たとえば店舗にお客様がまったくいない時など「今から2時間で来店してくださったモデルさんは無料でサービス」などの告知ができます。
また、モデル探しのアプリに登録している女性は写真共有SNSを利用している割合も高く、モデルになったことを自身のSNSで報告してくれることもよくあります。そうした女性は美意識が高く、写真も非常にきれいに撮影してくれます。また、自分のモデルとしてのイメージを上げるためにも、サロンのことも非常に良く書いてくれます。web上の顔の見えない人の口コミより、このような顔が見えるモデルの口コミの方が効果的なので、この点もアプリでモデル探しをするメリットだと言えます。
webやアプリを利用するにしても、街角で探すにしても、モデル探しの基本はやはり「どんなサロンにしたいか」「どんなスタイリストになりたいか」ということです。たとえば、値段が高めのサロンで働く美容師なら「うちに通えるだけのお金がある女性を他店と取り合うより男性にアピールした方がいい」と感じることもあるかもしれません。その場合は通常はカットモデルとはなりにくい30代~50代の男性をあえてモデルにする方法もあります。どのようなモデルを求めかは、そのままサロンの営業方針と重なるのです。
このように、サロンの方針についてマネージャーと話し合い、それも絡めてモデル探しをさせてもらえるサロンなら、モデル探しはさらにスムーズかつやりがいのある仕事になります。そのような雰囲気のサロンを探すには、やはり多くの求人情報をチェックすることが重要でしょう。
多くの人は求人情報サイトを利用するでしょうが、一般的な求人情報サイトだと美容師には関係がない求人も多く掲載されているため、目当ての情報を探すのに手間がかかります。一方、美容の求人情報を厳選して掲載しているサイトなら、効率的にサロンの求人情報を探すことが可能です。美容の転職求人の情報に特化しているサイトでは、たとえばリジョブなどがあります。情報が整理されている分短時間でも効率的に求人情報をチェックできるので、まだ本格的に転職を考えていない人でも一度チェックしてみるといいでしょう。
モデル探しをどういう方針でするかに限らず、サロンの運営方針はスタイリストの仕事や生活に大きく影響するものです。自分の目指す美容師の理想に一致したサロンで働くことは、仕事にもプライベートにもいい影響を与えてくれるでしょう。美容・リラクゼーションの求人だけで2万6000件を超えるリジョブなら、キャリアの転機になるようなサロンの情報と出会える可能性もあります。そのような転機を探すためにも、まずは一度リジョブをチェックしてみてはいかがでしょうか。”