結婚しても働きたい! 美容業界における働きかた改革

体力的にもきつく、時間も不規則な美容業界は、既婚女性にとって働きづらい職場……。そのために、美容師志願者が減り続け、結婚退職者が多いというのが現状です。
そこで、そんな美容業界の現状を打開すべく、柔軟な働き方を取り入れるサロンも多くなってきました。結婚してもこの業界で働き続けたいと思っているあなたにとって、朗報といえるでしょう。その現状を少しお知らせします。

既婚女性が働きづらい職場とは?

「結婚すると、家事や育児の負担は女性により大きくのしかかってきてしまう……」というのが残念ながら日本の現状です。
イクメンがもてはやされ、いくらかは家事や育児に協力的な男性も増えているとはいえ、やはり旧態依然とした、「家事や育児は女性の仕事」とする考え方の方がまだまだ主流。結婚しても仕事を続けたいと思う女性が多い一方、働く職場の環境は、既婚女性にとって厳しい場合が多いようです。
美容業界もその中の1つで、拘束時間が長く、時間も不規則な上に、体力的にもきつく、さらに給与も低いとされていました。これだと、既婚女性が働きやすい環境とは決していえません。事実、結婚を機に美容師をやめる女性もまだまだ少なくありません。

美容師志願者はなぜ減り続けるのか?

結婚しても働きたい

明るくおしゃれなサロンで優雅に働けると思って志願してきた若者が、その仕事内容のキツさや、拘束時間の長さ、さらには給与の低さなどの厳しい職場環境から、仕事を続けていけないケースが増えています。
また、そのために、美容業界を志願する若者自体も少なくなっているというのが現状です。美容師は技術職なので、ある程度の厳しさは仕方がないとしても、社会の変化にもかかわらず、昔と変わらない考え方や職場環境であるということにも問題があるのではないでしょうか。

女性スタッフを希望するお客様は多い

結婚しても働きたい

しかし、美容業界には女性のお客様が多く、同性の女性スタッフを希望する人が多いのも事実です。それなのに、女性スタッフは、結婚を機に辞めていく人が多く、絶対数は減り続ける……。これに危機感を覚える美容関係者も多くなってきたのです。

柔軟は働き方に対応するサロンも出てきている

若者の志願者が減り続け、結婚を機に仕事を辞める女性が多い一方で、結婚しても働き続けたいと思っている女性も少なくありません。
そこで、柔軟な働き方のできる環境を整えるサロンが出てきました。独身の時は、頑張れば頑張るほど収入が増えていく業務委託という歩合制を希望する人が多いので、これに対応します。
しかし、結婚すると、安定した収入を希望する人が増えるので、正社員として決められた時間の勤務制度を取り入れます。
また、子どもができ他場合には時短勤務に対応し、子どもが成長して手を離れたら、また正社員として働くことができるようにする。このように、働く女性の立場に立って、環境を整え、柔軟に対応するサロンのあり方が、少しずつ目立ってきています。

仕事を続ける既婚女性の存在が職場を活性化する

サロンの職場環境の変革で、既婚女性スタッフが安心して働けるようになることは、職場の活性化にもつながります。
若いスタッフが、これから自分も結婚し、子どもを産んで、育休の後にまた職場復帰する将来設計を立てやすくなると、職場を辞めることなく、仕事を続けていく意識を持ちやすくなるのです。
女性スタッフが長く働き続けやすい職場は、女性スタッフの担当を望むお客様にとっても、安心して通えるサロンとなるでしょう。女性が結婚しても働き続け、実績を積んでいくことは、スキルアップと収入増にもつながります。
もしもまだ働きやすい環境の整っていないサロンがあるなら、働きたい女性が声を上げ、周りの意識を変えていくことも必要かもしれません。その積み重ねが、後に続く若い女性スタッフたちに、働く希望を与えるでしょう。

文/sapuri

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