バーのような空間でお客さまの“今”に合ったスタイルを作る!『LOS LOBOS』
三軒茶屋から徒歩3分のところにある『LOS LOBOS』は、美容室という概念を覆すような内装で話題を集めています。店内に足を踏み入れると黒を基調としたラグジュアリーなカウンターがあり、まさにそこはバーそのもの。そのような内装になったのには、社長の深い思いがあるそうです。店長のITARUさんにお話しを伺いました。
スタッフに優しいお店を作りたいという、共通した思い
――このサロンで働き始めたきっかけを教えてください。
「僕は北海道出身で、社長とは専門学校の時の友人だったんです。卒業後、社長は東京に出たのですが、僕は北海道で7年ほど働いていました。それで僕も東京に行こうかと考えていたのと同時期に、社長から独立を考えているので一緒にやらないかという話があったんです。それで桜新町に一店舗目となる『HAIR BANQUET』をオープンさせました。5年ほど経ちその店舗が手狭になってきたのと、可能性を広げるためにももう一店舗増やそうということになり、できたのがこのサロンになります」
――ご友人と一緒に仕事をしようと思った理由は?
「実は僕のなかでは、かなり迷いがありました。というのも、友人と仕事を一緒にやるのはどうかなと思っていたんですね。さらに言うと、元々僕と社長が働いていたサロンのスタイルは真逆だったんです。社長が働いていたサロンは低単価で回転をあげるというスタイルで、僕の働いていたサロンは、じっくりカウンセリングをする高単価のスタイルでした。それで価値観のずれがあったんです。一緒にやることになっても、最初は意見の食い違いが多くて、ケンカになることもよくありましたね(笑)」
――それでも長く続けてこられた理由はなんでしょうか?
「やり方が違うだけでスタッフに優しいお店を作りたいという共通の思いが根底にあったからだと思っています。社長は低単価のお店で勤務時間が長く、体にむちを打って働くような状態が嫌だという思いがあり独立を決意したこともあって、スタッフが働きやすいサロンを作ろうとしていましたから。あとはふたりともあきらめることが嫌いなので、どうにかして意見をまとめようとしてきたことも大きかったと思っています」
バーテンダーと美容師の意外な共通点とは
――内装はバーをテーマにされているとのことですが、なぜそのようなスタイルにしたのですか?
「バーテンダーと美容師には共通点があると思っていて。人間って毎日、同じ気持ちで過ごしているということはないと思うんですね。楽しい日もあれば、辛い日もあります。そんなときバーテンダーはお客さまの様子を見ながら、今のお客さまに合う一杯のお酒を提供します。僕たちもそうありたいと思っているんです。お客さまの今を彩って、美しく形作れる美容師でありたいと。そのような思いを込めて、バーをテーマにした内装にしました」
――『LOS LOBOS』という店名にはどのような思いが込められているのでしょうか?
「『LOS LOBOS』というのはスペイン語で『狼の群れ』という意味です。少し奇抜な名前だと思われるかもしれないですが、狼のように1人ひとりが尖った個性を持っているデザイン集団でありたいという思いを込めています。それぞれが特化したものを持っている集団にしようと。お店全体のコンセプトでは、髪質改善、トリートメント、ストレートパーマ、デジタルパーマなど美髪をテーマにしているのですが、そのなかから個人が得意とする分野の技術を高めるということをやっています」
それぞれが強みを活かし、得意分野を伸ばすことで、1人ひとりのブランディングを行っているという『LOS LOBOS』。後編ではその育成方法や、美容室では珍しいオウンドメディアの運営について、詳しくお話を伺います。
Salon Data
LOS LOBOS
〒154-0004 住所:東京都世田谷区太子堂2-25-6 3F
TEL:03-6453-4780
http://loslobos.jp/
http://kogaohair-labo.com/
スペシャリストの育成で新しい美容室経営を目指す『LOS LOBOS』>>