STYLING COLLECTIONで総合優勝した島田さんに聞く流儀#1
全国1万人の理美容師が参加するヘアコンテスト「STYLING COLLECTION」において、2016年度に総合優勝を果たした、Neolive GINZA店の島田圭佑さん。多くのコンテストに出場し続け、賞を獲っている島田さんにスタイリストとしての流儀を伺いました。
STYLING COLLECTIONとは?
世界最大の理美容室ボランタリー組織「SPC GLOBAL」が主催するヘアコンテスト。20種目以上の種目で、それぞれ競い合う。「決勝競技」と「フリーエントリー競技」の2つの部門に分かれ、島田さんが総合優勝を受賞した「決勝競技」部門では、全国各地で予選大会が行われ、勝ち抜いた人たちだけが決勝大会に進める。いずれも、カットとスタイリングを30分という時間制限の中で、その場でスタイルを仕上げ、技術とセンスを競い合う。
クリエィティブなこととサロンワークは通ずるものがある
――普段のサロンワークでこだわっていることを教えてください。
「来てくださるお客様の生活観に合わせて、背景を読みながら提案しています。
例えば、子ども連れのお母さんが来店されたときは、“コテで巻く時間が無いだろうな……このカットならワンカールしやすいかな”など想像することはもちろん、いかにお客様が家でラクにスタイリングができて、普段からおしゃれを楽しんでもらえるカットとカラーをつくれるかという部分にこだわっています」
――背景を読むことが大事なんですね。クリエイティブな作品を作るときと、普段のサロンワークで何か精通する部分はありますか?
「カラーリングは、自身の中でもこだわりが強くて。お客様からカラーのレシピを聞かれたら、いくらでも語ろうと思えば語れるくらい(笑)。クリエイティブなことからサロンワークに引っ張ってきていることが多いですよ。よくサロンワークが主体と言うスタイリストさんも多いと思うんですけど、僕はクリエイティブなことからサロンワークにアイデアを持ってきていることが多いです。そういった意味でも、コンテストとか出続ける意味はあると思います」
人間力が形成される。だからコンテストに出続ける。
――島田さんは数多くのコンテストに出られていますが、出続ける意義などご自身の中で思うところはありますか。
「前までは、自分自身が成長したいという気持ちが高かったんです。でも今は、“サロンのブランディングのため”という気持ちがすごく大きくて。コンテストで勝つことによって露出度が高くなれば、お店も盛り上がるんじゃないかと思っています。協力してくれる人って自分が思っている以上に多いし、スタッフ全員が協力して応援してくれるので。だから、出るなら勝ち続けなきゃっていう責任感はありますね」
――自分から、周囲の人のためにという想いに変わったきっかけなどはあったのでしょうか。
「ここ2年間、賞をいただいて負けなしなんです。コンテストってモデルさんや関わっているスタッフ全員が全力だから、負けた時の反応がすごいんです(笑)。めちゃくちゃ残念がるんですよ。そういう姿を見ているからこそ、周りのためにも頑張らなきゃっていう気持ちが大きくなってきました。勝ち続けているからゆえに出てきた思いですね。でも本当に今振り返ると、1年目はエゴだらけでした(笑)。
こうやって育てていただいた先輩のためにも、今は後輩の成長も考えて、自分がコンテストに出て勝つ姿を見せていかなきゃなっていう思いもあります」
――コンテストで人間力も形成されているんですね。今後の目標やビジョンなどを教えてください。
「横山かやき社長や小野寺亮オーナー(銀座店ディレクター)がよく“自分が勝つのは当たり前。人を勝たせて初めて一人前になれる”と言うんです。その言葉通り、今年は、役職に就く年でもあるので、もっと人を成長させられるようになりたいですね。あとは、いろんなことを挑戦させてもらって、成長させてくれた会社のためにも恩返ししていきたい。そのためにもコンテストでは、勝ち続けたいです!」
コンテストに出ることによって、徐々に意識も変わっていった島田さん。後半では、島田さんの作品を生み出すインスピレーションの源や作品をご紹介します。
取材・文/梅澤暁(レ・キャトル)
撮影/中村早
Salon Data
Neolive GINZA
東京都中央区銀座2-6-5 銀座トレシャスビル5F
☎03-5524-0566
http://www.neolive.co.jp/salon/info.php?salon_id=56
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