東京&大阪の有名店がタイアップ!技術力とデザイン提案力で人気『BECCO』
東京の原宿でトップレベルの人気を誇るヘアサロン「grico」、大阪で5店舗を展開している「Labyrinth」という2ブランドがタイアップしてオープンした「BECCO」。この店のすべてを取り仕切っているのは、現在テレビでも活躍している有名芸能人の担当をしたこともあり、業界誌、ファッション誌にも登場している人気スタイリストのイマダマコトさんです。講師としても活躍していることから、勉強目的で同業者もよく訪れるこの店の魅力をイマダさんに語ってもらいました。
有名店2店舗のコラボで誕生
――この店をオープンされたキッカケはどのようなものだったのですか。
「学校を出て最初に就職したあと、数店のサロンで働いていました。やっぱり雑誌やファッション誌に載るような店で働きたい、という思いがあって、最終的には、20人程度の店の店長をやっていました。その時、東京の原宿でトップレベルの技術と人気があって雑誌などでも常に取り上げられる人気店「grico」、大阪で5店舗を展開している「Labyrinth」という2ブランドがタイアップして店を出すという話があり、そこで責任者として僕に白羽の矢が立ったということです」
前髪を馴染ませるナジバング
――この店は、どのような施術を信条とされているのでしょうか?
「お客様が家に帰られてから、その良さを実感してもらえる、いわゆる再現性の高いカットというのがこの店の特徴です。重視しているのは前髪カット。普通、前髪カットといえば1000円程度ですが、ウチでは3000円いただいています。女性にとって前髪は重要ですが、かわいくない前髪の一番の理由は顔に馴染んでいないことが原因なんです。それを馴染ませる前髪を作ることを『ナジバング』と命名しました。人が日常生活を送る中で、真正面から他人と向き合うことって実はあまりないのです。やはり角度のある形で、他の人から顔を見られていることが多いのです。その考えを基に、“こういう角度で、こういう風に切ることが大切”というカウンセリングをしています。そして、確実に構成を考えて、作りこんで、スキバサミを使うという安易な方法はとらずに軽くする、どの角度から見ても違和感のないよう馴染ませる、ということ。これが『ナジバング』というものです。これはおそらく他店でやっているところはないのではないかと思います。アジア人って、8割ぐらいはクセがあるのです。生え方のクセと髪自体のクセ。それも読み取りながら、それを活かして、時代背景も考えて馴染む前髪を作るということです。基本的におまかせの方が多いのですが、お客様と美容師の考えって、通常ギャップがあるものなんですよ。そのギャップを埋めることを常に考えています。その人の頭だけ見てカウンセリングする訳ではありません。その方の全体の姿や日々の生活も含めて考えていますね」
ナチュラルな白へのこだわり
――店内のデザインについては、どのようなイメージで造られたのですか?
「デザインの良さを感じる、都会的で洗練された場所でありつつ、その中に温かさや遊び心を感じる雰囲気にしています。ともかく全体的に白く仕上げたかったのです。ナチュラル、クリーンで無駄のない空間にして、色味は配置する小物などで調整する感じです。白に塗られている部分はほとんど僕自身が自分で塗りましたね。床の端の部分だけ黒く塗っているのですが、それは端にゴミが溜まりやすいからです。もちろんちゃんと掃除はしていますが(笑)。置いている雑誌も、どこでも読めるようなものではなく、ビンテージ雑誌を置いています。今の30代の方にはすごく懐かしいと思いますよ」
「BECCO」は今年の4月をもって3年目。店内には保湿クリームなど「grico」のオリジナル商品も販売されていますが、まとめ買いするお客様もいるほど人気となっています。後編では、店に来られるお客様のタイプ、スタッフの育成の手法、今求められている美容師像などについて語っていただきます。
美容師として生きること!その厳しさも知るべき『BECCO』>>