美容師として生きること！その厳しさも知るべき『BECCO』
有名店によるプロデュースで登場し、その高い技術力と提案力で人気となっている｢BECCO｣。前編では店を統轄しているイマダマコトさんに、この店のコンセプトや施術についておうかがいしました。後編では、店に来られるお客様のタイプ、スタッフの育成の手法、今求められている美容師像などについて語っていただきます。
四国や中国地方からのお客様も
――お店に来られるお客様は、どのような方が多いのですか？
「やはり中心は20～30代ですが､お子さん連れで来てくださる方もおられるし。ショップの店員さんをされている方もいらっしゃれば、学校の先生や看護師の方もおられます。四国や中国地方などの県外から来られる方もおられます。新規で来られるお客様は、既存のお客様のご紹介が多いようです。『その髪、どこで切ってるの？』という会話から紹介が生まれる感じですね。もちろん、この店が『grico』や『Labyrinth』の関係の店だということを知っていて､そのクオリティを期待されて来られる方もいます。美容師を目指している人も、何かを学ぶため、ということで来られることも。それと、ウチは月曜日もやっているのですが、同業の美容師にも来てもらいたい、という思いからです。ウチの店主催のイベントなどもよく開催していて、そこでは美容師とお客様の新たな出会いもありますね」
SNSでのアクションも重要
――スタッフの育成はどのようにされていますか？
「やる気やサロンワーク、SNSでのアクションなどの項目を分野に分けてグラフを作っていて、その総合点数で判断する方法をとっています。その中でも、やはり道徳心というのは非常に大切に考えています。技術的なことも大切ですが、やはり人に選んでもらわないと始まらない世界ですから。ちゃんと人のことを考えて行動できるか、言葉遣いはどうか、といったようなことです。特にSNSに投稿する場合は､どういう表現をしているのかも重要。店のブランドにそぐわないような投稿は、避けてもらう必要があります。デビューは早くて2年ぐらい。けっこうこれは早いと思いますが、デビューまでの期間が長すぎると、それまでに挫折してしまう人もいる。かといって早ければいいという訳でもありません。ちゃんと責任感が育ってないと､それはその人にとっても店にとってもリスクとなりますから。デビューすれば、この店にはモデルの方も来られますから、本当にいい刺激を受けてもらえるとは思います」
やる事が無数にある職業
――どのような方が、美容師として成功されると思いますか？
「美容師ってやらなければいけないことが多すぎるんですよね。美容師としての技術や知識は必要だし、ファッションなど他業種の知識もいります。そして自分自身もプロデュースしなければならないし、他の人のプロデュースもしなければならない。そう考えると、それを2年でやるというのは無謀ではあるのです。そこは店側も責任を合わないといけない部分でもあります。それと､やはり外での営業経験も大切です。外に出てお声がけをして､お客様を連れてきて､将来の自分自身のお客様を作っていく､ということです。これができなければ美容師としての道は開けないと思います。いくら技術がっても、店で待っているだけでは何も始まらないので。厳しいようですが、やはり美容師として生き残っていくための厳しさも知ってもらいたいと思います」
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