美容学校を首席で卒業。努力の過程が描かれたノートが内定獲得の秘訣「山崎伊久江美容室」杉山成実さん
1913年創業、巧みなカット技術だけでなく弱酸性美容法を用いたヘアカラーやヘアエステが人気の「山崎伊久江美容室」。都内に6店舗展開しており、麻布十番店でアシスタントとして働くのが、入社2年目の杉山成実さんです。
前編では杉山さんが美容師を目指そうと思ったきっかけや、どのような就活に取り組み「山崎伊久江美容室」を選んだのかなどについて伺いました。
後編では、杉山さんが実際に受けた採用試験などについてお話をお聞きします。面接試験では感情をのせてアピールすることを意識していたという杉山さん。自然と感情をのせられるように、伝えたいことを文章ではなく箇条書きで覚え、要点を押さえた話し方で臨んだといいます。
今回、お話を伺ったのは…
「山崎伊久江美容室」アシスタント
杉山成実さん
静岡県出身。美容師として働く母の影響もあり、子どものころから美容師を目指していた。静岡県美容専門学校を首席で卒業後、「山崎伊久江美容室」に入社。現在2年目、麻布十番店でアシスタントを務めている。
伝えたいことは箇条書きで暗記。面接官の心をつかむため感情をのせてアピール
――面接で印象に残っていることはありますか?
「辛いことがあったときには、誰に相談しますか?」と聞かれたことです。志望理由や長所などオーソドックスな質問を予想していたので戸惑いました。そのときは、母と即答しました。親としても頼れますし、美容師の大先輩でもあるので解決策を提示してくれると思ったからです。
――戸惑いながらも即答できるぐらい、お母様を尊敬されているんですね。
はい。あとは、「運動が得意ですか?」と聞かれたこと。どんなポイントを見ているのかがわからない質問だったので印象に残っています。振り返ってみると、体力仕事である美容師を続けられるスタミナがあるか、当時は社内運動会があったのでそこで活躍できるかを見られていたのだと思います。
――面接試験で意識していたことは?
感情をのせてアピールすることです。面接官は、アピール内容の質はもちろん、本当にその思いや考えを抱いているのかを見ていると思っています。
私は感情を自然とのせられるように、伝えたいことを文章ではなく箇条書きで暗記しました。文章で覚えてしまうと、噛んだり言葉がつまずいたりしたときに頭が真っ白になりやすいです。一方で、箇条書きで覚えると要点を押さえて話せばいいので緊張もしづらいですし、自然と感情ものりやすいと思います。
美容学校を首席で卒業!努力を伝えるために2冊のノートを持参
――自己PRのために用意した物はありますか。
ワインディング学習と座学勉強用のノート2冊です。学生時代、ワインディング練習と座学に力を入れていて、座学では学年1位を獲得し、首席で卒業することもできました。その過程でどのような工夫や努力をしてきたのかを伝えるために用意したものです。
――ノートには具体的にどのようなことが書かれていますか?
ワインディングのノートでいうと、写真を貼り付けたり、文字の色を使い分けて改善点をまとめたりしました。黒は自分がうまくできたこと、赤は改善すべきことというような形です。ワインディングを1回練習するたびに記入して、次の練習のときに何をすればいいのか明確にすることで、着実な成長を目指しました。
――ワインディング技術は就職後にも活きていますか。
活きていますね。繰り返しになりますが、「山崎伊久江美容室」には社内コンテストがあり、培ったスキルを活かして活躍できています。
学生時代に身につけたことで、今のサロンワークで活きていることをもうひとつ挙げると、掃除です。学校文化で掃除のやり方がかなり厳しくて、少しでもきれいになっていない場所があるともう一度やり直しになることがよくありました。掃除のやり方やコツを活かしてきれいなサロンを保ち、お客様に気持ちよく過ごせてもらえていると思います。
――なるほど。
あとは、美容学生時代にボランティア企画に参加したことです。具体的には、サッカースタジアムに試合観戦をしに来た方のボディペイントや、地域の祭りに参加する方のヘアアレンジなどのボランティアに参加してきました。初対面の方とコミュニケーションを交わすという経験は接客につながっていると思います。
――一方で学生時代に取り組んでおけばよかったと思うことは?
人の顔にメイクをすることに慣れておけばよかったと後悔しています。成人式の着付けの際などメイクメニューを受けることがあるのですが、自分と人の顔にメイクをするのはまったく異なり、難しいと感じる場面がよくありました。学生時代のうちから友人などに協力してもらい、モデル練習をしておけばよかったと感じています。
「あなたはがんばりすぎ」。就活に焦る杉山さんを救った先生の言葉
――就活期間中に悩んだことはありましたか。
私よりも早く内定を獲得する同期が多かったので就活中は焦っていました。私は2年生の6月に内定が決まったのですが、1年生の冬ごろや2年生の4月など早く就活を終える同期が多かったんです。
――その焦りはどのように解消されたのですか。
担任の先生に「あなたはがんばりすぎ」と指摘をされたことが解消につながりました。焦りの原因は、就活の進み具合を周りと比べてしまっていたことにあったと思います。指摘されてからは自分のことに集中するようになり、焦ることもなくなりました。
――最後に、就活を控えている方へのアドバイスをお願いします。
まずは自己分析をしたほうがいいかもしれません。強みや好きなことを書き出してみることで、自分が向いている働き方やサロンがみえてくると思います。また、採用試験でのアピールすべきポイントもわかると思うので一石二鳥です。
杉山さんが理想的なサロンに入社できた3つのポイント
1.自分に合った働き方ができるサロンを見学で見極めた
2.採用試験に向けて約10種の資格を取得し、強みを増やした
3.伝えたいことを箇条書きで暗記し、感情をのせてアピールした
美容師歴2年目とは思えない落ち着いた口ぶりでインタビューに答えてくれた杉山さん。資格獲得やボランティアの参加、ワインディング練習など多くのエピソードから、惜しまず努力してきたからこそ理想のサロンに辿り着けたのだと感じました。これから就活を控えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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久山崎伊江美容室 麻布十番店
住所:東京都港区麻布十番2-16-1 トウセン麻布十番1F
TEL:03-5765-5252
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